反戦・平和のイベント情報

反戦、反改憲のための市民のイベント情報
スタッフの声他

映画『鶴彬 こころの軌跡』

2009-07-13 | いってきました
7月11日(土)12:30~ ポレポレ東中野で、神山征二郎監督の映画「鶴彬━こころの軌跡」を観て来ました。

             
      
29歳の若さで獄中病死に追い込まれた川柳子、鶴彬はたびたび画面に映る鬱々とした日本海の荒波のような暗黒の時代の中で、そのまま嵐に向かって突き進み、己を曲げず信念を貫き通して斃れました。
その鶴彬を演じた俳優、池上リョヲマはその魂が乗り移っているかのような迫真の演技です。

 有名な川柳「手と足をもいだ丸太にしてかえし」もよかったですが、私は「軍神の像の真下の失業者」という句が、現代にも通じそうで怖いと感じました。

師匠の「井上剣花坊」のつぶやいた「頭ほど足は進まずつんのめり」とか、「日は西に月はまだ出ぬ世紀末」などからも、川柳の鋭い諷刺を感じて興味深かったです。
24日まで上映していますので、お時間のある方はぜひご鑑賞ください。(文責/佐藤)

盧溝橋事件の日に戦争と文学を考える

2009-07-08 | いってきました
7月7日(火)18:30~ 総評会館大会議室で行なわれた憲法行脚の会主催「盧溝橋事件の日に戦争と文学を考える」という講演会に田中・佐藤で行ってきました。

講演はまず「人間の条件」「戦争と人間」の作家、五味川純平さんの資料整理を9年間されていた澤地久枝さん、第2部のパネルディスカッションは澤地さんに加えて、作家の石川好さん、起訴休職外務事務官の佐藤優さん、司会は佐高信さんでした。

                    

澤地さんは、7月7日の夜、北京郊外で聞こえたという一発の銃声から始まった盧溝橋事件が、現地の判断を越えて大局的な見通しもないままに拡大していく過程で、軍部を抑えるべき近衛文麿首相が「歯切れのいい断定的な言い方」「見栄え」「家柄」で大衆を煽っていく様子を語られました。元総理やどこかの知事のようなポピュリズムの手法でしょう。そんな手口には絶対にだまされたくないですね。

作家の石川好さんは、8月15日に南京の「日軍大紀念館」で日本の漫画家の「私の8月15日」という展示をする計画を、外務省の佐藤さんは旧軍の将校と外務官僚が同じ体質であるという体験的実話を話されました。
どの講演者も短い時間では語りきれない多彩な内容で、少し心残りでしたが、「一人の百歩よりも百人の一歩によって、日本を変えたい」という澤地さんの力強いエールで”愚かな戦争を忘れないための夕べ”を終わりました。(文責/佐藤)