響けブログ

音楽コドモから「音楽コドナ」へちょっと進化。ドラムとバイオリンと小鼓を弾く、ヒビキの音楽遍歴。

アメリカのピアノ、フェンダー・ローズを考える。

2008-08-15 | ピアノ
というわけで、やっと、アメリカのピアノ、フェンダー・ローズを考えるのである。

どうしてかというと、YouTubeでトイピアノのクリップを見ているうちに、キーボードマガジン社が提供するNAMM 2008のクリップが、いつのまにか関連候補に多数ヒットするようになってきて、そんな中のひとつに、スティービー・ワンダーの演奏を収めたものがリストされていた、というあたりから話は始まる。

スティービーは一見トイピアノ?と見紛う小さな鍵盤を弾いているのだが、再生してみれば、これは明らかにRhodesなのであった。
NAMM 2008 Stevie Wonder at the Rhodes booth 4

そこで、待てよ、とクラシックイタチは思ったわけだ。トイピアノはそもそも、イメージ的に「ローズ・ピアノ」に連なっていたのではないか? 「tinkly」と言うらしいトイピアノの音源の音色、それがハコ鳴りで若干こもるというか、木っぽい鳴りをすることで温かい音になる。芯のある発音機構と豊かな出力のコンビネーションといったものが、ローズとトイピアノとに共通しているのではないか?

とか言うより前に、ではフェンダー・ローズの音源はどうなっているのか?

なんでもかんでも出典wikiにて恐縮ながら、音源はずばり、鉄琴である。元は軍用で、飛行機の部品で組み立てることができ、任地で組み立てて弾こうというためのものだったらしい。したがって本来的には全部金属製。それがのちにアンプリファイの機能がついて、あの独得の音色を生みだし、さまざまな音楽表現を広げていったというわけなのだ。

ちなみにそんなローズを買収したのがベースで有名なフェンダー社で、アドビ・マクロメディア・ドリームウィーバーじゃないけれど、そういう次第でフェンダー・ローズとなったのだそうだ。

しかしなんと豊かな、トイピアノめいた──つまりピアノそのものではない、むしろ"代用品"の──歴史だろう。ヨーロッパ大陸という伝統から遠く離れて、新大陸は、ハードウェア的にも新たな歴史を必要としたのかもしれない。

[トイピアノ最新事情 大特集]
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