HAZAMAN'S WORLD WEBLOG

自分が描く絵のことや、日々の暮らしの中でふと気付いたことなど・・・・

幻想的な時間と奇妙な偶然

2006年02月05日 | Weblog
これは、観客という立場に立った時には、ほぼ味わう機会のないことですが、ぼくは、展覧会の展示準備が終わった時が一番好きです。

がらんとした画廊の中に、梱包された作品や大工道具などが運び込まれ、徐々に展示作業が進んでいきます。
 
途中、作品の配置で悩んだり、最後のライティングでも迷ったりするなかで、部屋の中には大工道具が転がり、梱包財がうずたかく積み上げられたりと、現場は修羅場の様相を呈するのです。

しかし、それもやはり終わる時が来ます。展示がすべて終了し、何もかも片付けられると、何故か会場は、夜明け時のような爽やかな空気で満たされるのです。

単なる自己満足の世界かもしれませんが、静まり返った画廊の中で、まだ誰も見ていない展覧会を自分だけが最初に見る瞬間。それは作り手にとっての至福の時ではないか、僕はそんな風に思っています。

何故こんなことを書くかというと、奇妙な偶然に遭って展覧会の搬入に行きあったからです。
 
昨日友人の個展を見に行こうと家を出たところからすべてが狂っていました。出発予定時間を2時間以上オーバーし、最寄に駅に着いたと思ったら、目の前で電車を一本逃し、乗り継ぎでもまた目の前で逃げられ、挙句の果てにギャラリーでは友人が所用で外出中。
 
多分これじゃあろくなことないなぁと思っていますと、案の定、別の画廊で個展の申し込みをしようと思っていたらオーナーは大忙しでそれどころではなく、歩いていたら10メートルおきにけつまずいた様な一日でした。

これは下手に動き回るのはやめておこうと思い、その画廊でのんびり作品を見ていたら、いつの間にか搬出が始まり、あれよあれよという間に次の展覧会の搬入が始まって、結局最後まで立ち会ってしまった(?)というわけです。

その展覧会というのが、大阪にあるGalleryH.O.Tという画廊で、毎年一回目の企画展として、前後二期に分けて開催されているものです。とても面白い展覧会なので、また会期中に行ってみたいと思っています。

第4回アートがもたらすプラセボ効果
2月6日(月)~2月18日(土)
12:00~19:00
Gallery H.O.T

http://www.galleryhot.com

※前期は1月23日~2月4日で終了しています



最後に、今日の絵はカレンダー絵の4月です。
シンペー君がお花見の席で三線を奏でています。
三味線ではありませんね。