もんじろうのページ

釣りと旅行が好きな個人投資家「もんじろう」が不定期に更新するBLOG。

Touring Record Ⅱ

2004-08-30 00:12:55 | Touring
8月4日(水曜日)
 昨日から眠れないまま日付が変わった。どうしても寝なければならない。今日は300㌔近く走らねばならないのだ。寝るふりだけでもしよう。やがて何とか2時頃には寝る事ができ、4時過ぎに目覚まし時計で目が覚めた。7時の飛行機に乗るためには、6時30分には飛行場に着く必要がある。そうやって逆算すると、5時過ぎに中村橋の駅を出ねばならない。普段よりもてきぱきと身支度を済ませ、飛行場に向かった。
 羽田で飛行機に乗ると、あっという間に千歳空港に着いた。寝たのである。この睡眠は非常に良かった。失っていた体力を回復した。(約1時間30分)
 飛行場からはバスに乗り、操車場というバス停に向かった。バスに乗ったのは私を含めて3人。儲かるのだろうか?そのうち2名は養護学校前ですぐに下車したため、バスの乗客は私だけ。しばらく走ると小学生5人組とおばあちゃんが乗車。他の乗客の事を気にしていると、バスは目的地に到着した。(約40分)
 操車場からは徒歩で運送会社に向かった。途中住宅地を通過したが、区画が綺麗にされているため、真直ぐな道が続いている。都内の住宅地では、自動車の速度を落とすため、最近は曲線やハンプが設置されている。えらい違いだ。3㌔程度の道のりを歩いたが、なかなか目的地の運送会社が見つからない。その理由は、ダウンロードした地図を忘れたからだ。ダウンロードした宿の地図も全て忘れた。(>_<>
 10時ちょうどにツーリングスタート。空には去年は顔を出さなかった太陽が。。。感無量。喜びをかみしめながら最初の目的地襟裳岬へ向かった。苫小牧にラドン温泉の文字があった。Extreme系温泉 が好きな私は立ち寄りたいなーっ、と思ったが、まだ数キロしか走っていないので、先を急ぐ事にした。工業地帯を抜け、しばらく走ると鵡川町に着いた。ここは立ち寄る予定の場所ではなかったが、親友からのメールに、シシャモの本場鵡川町でシシャモを食べるべし!とあったので、ちょっと寄り道してみた。「道の駅鵡川四季の館」の反対側にシシャモの専門店があったが、なんと水曜日は定休日。(>_<>
 鵡川町を離れると、富川、日高と牧場が点在していた。北海道らしい風景と香り?が漂ってきた。特に馬好きの人間に、日高の牧場はたまらないだろう。でも私は馬刺し以外は全く興味の無い人間。シールド越しに馬や牛を見かけたが、大概は道路に尻を向けて草を食べていた。これが奴らの挨拶かと思った。だってそのうちお肉になるのも居るからね。仕方ない。日高に入って気が付いた事が一つ。シールドに激突する虫が巨大になってきた事。苫小牧辺りでは羽虫程度だったのに、蝿クラスになった。視界確保は安全走行の第一歩であるため、シールドの汚れを落とすため、以後は給油以外の休憩毎にシールドを清掃した。日高門別から新冠までは国道235に併走して海岸沿いに日高本線が走っている。海に反射する光に照らされて、2両編成の列車はなかなか絵になっている。逆光なので、色ははっきり覚えていないが、眩しい光の中に、白っぽい列車。かっこいい(*^3^)しばらくしてある風景を思い出した。5年前にイギリスに留学していたとき、バスに乗って2回、列車で一回Dover経由でフランスへ渡った。このバスから眺めたDoverへ向かう列車の光景と重なった。ローカル線と国際線では列車の形や編成は全く違うのだが、なぜか同じに思えた。かなり懐かしくなり、感動を覚えた。この感動が私の右手に伝わり、暫し列車と併走した。走りながら感傷に浸っていると、レコードの湯、静内温泉などの文字が飛び込んできた。あぁ、なぜ先を急ぐ私を誘惑するのか!浦河町で激ウマの海鮮を食べるぞ!と自分に言い聞かせ、先を急ぐ。海岸線からは心地よい潮風と潮の香りが私を包む。非常に心地よい。スピードも安定して80㌔台を持続している。私の乗るCruiserタイプは、これくらいの速度が心地よい。私のツーリングはただ走るだけではなく、景色や土地の旨い物を味わうことである。だから開始早々に寄り道している(シシャモを食べられなかったが)。
 12時半過ぎに浦河町に着いたので、宇佐美系列のガソリンスタンド(以後「GS」と記載)に立ち寄り、近くで昼食休憩を取るつもりだった。まずは愛車に食事をと思い、宇佐美のプリペイドカードを使えるかと尋ねたら、駄目だった。(-_-メ)襟裳に向かっていることを告げると、店員が、「1時間前に襟裳から来たライダーは、快晴で気持ちよかった!と言ってたよと」教えてくれた。襟裳岬は天気が悪い事で有名で、晴れることなんてめったに無いのである。これは急がねば!ということで、浦河町の海鮮は、鵡川のシシャモに続いてパスされた。(*_*)日高幌別で336号に入り、襟裳岬を目指す。魚、昆布、海鮮などの言葉が誘惑する。しかし私は目標に向けて走るのであった。
 歌別川を越えた付近で、道道34号へ入る。しばらく走って白い2トントラックをパスしたら、そいつが追いかけてくる。まあ、軽くアクセルを捻ると、ミラーから姿は消える。道を知らないハンデはあっても加速、操縦性どれをとってもNo contest 勝負になるわけが無い。愚かな奴と捨て置き先を急ぐ。だんだん岬に近づくにつれ、雲が多くなってくる。地図にも濃霧がしばしば発生すると書いてある。いつもどおりの天気になっているのか・・・。襟裳岬に辿り着くと、駐車場には様々な地域のナンバーを付けた同士の姿が。「俺はツーリングを楽しんでいるんだ」と改めて実感する。今にも雨が降りそうだったので、森進一が歌った「襟裳岬」の歌碑を横目に、急いで写真撮影した。晴れていれば、青い海と青い空が撮れたのだが、霧が出ていないので良しとしよう。一番先端まで歩いて行けるようだったが、もう既に2時を過ぎていて、朝からたいした食事をしていない私は、空腹感に支配されていた。写真撮影が終わったら、そそくさと近くのみやげ物売り場兼食堂に入った。メニューを見ると、結構高額。安上がりな鮭丼を注文。ほどなく鮭丼が大きな丼に入ってやってきた。\(^_^)/丼を持った瞬間に嫌な予感が・・・。案外軽い。器がプラスティックだからか・・・。違う、底が浅いのだ。日本一深い湖のある北海道なのに、丼の底は日本一浅い。去年野寒布岬で食べた雲丹丼は深かった。飽きるくらい雲丹が乗っていて美味しかったのに・・・。確かに雲丹丼の半額以下だから底も半分か?でも納得できない。味も大したことはない。唯一の救いは塩味の効いた見た事の無い海草が入った汁。旨かった。でも襟裳はやはり観光地であった。(+_+)店の外に出ると、雨がぽつぽつ落ちてきた。実は今日の行程の半分程度しか走っていないのだ。先を急ぐ事にした。百人浜の草原を走っていると、物凄い勢いで私の隣を乗用車が通過した。帯広ナンバーの地元車両だ。100㌔は出ていると思う。地元の人はある意味凄い。336号に戻り、黄金道路の碑を見かける。建設業界に身を置く私には、海岸沿いの工事は天候や地形に邪魔されて、難工事だったことは想像できる。広尾町を入った頃に雨脚が少々強くなった。かっぱを着るか着ないか迷っていたが、帯広方面の空が明るかったので、そのまま走ることにした。国道236号に入り大樹町へ。宇宙の町とか書いてあったが、後で調べると成層圏の調査をしているそうな。なるほど、気象観測に良い条件が整っているのだろう。練馬区では考えられない。あそこの空気を吸うには、愛車と同じエアーフィルターが要る。空気が良いのは素晴らしい。
更別町から中札内に入ると、雨は止んだ。そして広大な農地と、巨大な牧草ロールがしばしば見られるようになった。たまに牧草ロールを積んだトラックの後ろを走ると牧草が飛んでくる。落ちて来ないかと心配もした(^_^;)綺麗な直線が続く景色が忘れられず、停車して写真を撮った。本当に真直ぐな道である(写真参照)。これが国道なのはにわかに信じ難い。
 夕方5時過ぎに本日の宿、帯広グランドホテルに到着。バイクは玄関脇に駐車。なんか飾ってあるみたい。(*^3^)雨に降られて汚れているのが、長距離を疾走した証みたいでカッコ良い。人間は都合の良い動物だ。普段なら汚れて汚いと思うけど、旅の途中であればそれは「証」になるのである。受付では、なかなか感じの良いホテルマンが応対してくれた。
 夕方6時30分くらいに、鹿追町で教員をしているMチャンがわざわざ会いに来てくれた。イギリス留学時代の同級生で、もう5年も会っていなかった。こうして久々に友達に会うというのも、今回の旅の目的。楽しみを倍増してくれるのだ。挨拶もそこそこに、帯広の街へ向かう。六花停などの名物のお店が並ぶ。「ここは本店で、他には売っていない品物があるので買うと良いですよ」と薦めてくれたが、旅の始めに荷物を増やすと、急な雨に降られてお土産を駄目にする場合もあるので、その場では買わなかった(ゴメンね)。それよりも、空腹に支配されていた私は、彼女の案内で近所の「牛トロ」が食べられるすし屋に入った。最初に生ビールを頼んだ。バイクに乗って水分補給が疎かになっていた体に、アルコール燃料が一気に染み込んだv(^^)。旨い。幸せを感じる瞬間である。二人でイギリスの懐かしい話をしながら待っていると、牛トロの載った鮨が出てきた。口に運ぶと名前のとおりとろけた。旨い幸せ2倍。東京で食べたらなんて無粋なことは考えずに、楽しく会話を楽しみながら、鮨を口に運ぶ。なかなかいける。昼ごはんで失敗していたことや、友達に再会できたのも手伝って、美味しさは倍増した。やはり食事は複数人の方が楽しくて美味しい。二軒目は名物の屋台にと誘ってくれたが、お目当ての店が無く居酒屋さんに入った。居酒屋でも地元の野菜が旨かった。話しているうちに、彼女の職場の先輩が、私の大学の後輩であることが判った。なんと北の大地で、九州の人が働いているとは・・・。ある意味凄かばい。楽しい時間はあっという間に過ぎてしまい、お別れの時間となった。再会を約束し、彼女は帰路に着いた(Mチャン、飲めないのに遅くまで付き合ってくれてありがとう、楽しかったよ)。彼女を見送った私は、おとなしく部屋に戻って翌日以降の旅に備えた。

つづく


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