春庭パンセソバージュ

野生の思考パンセソバージュが春の庭で満開です。

ぽかぽか春庭「あらゆる現実を自分のほうへねじ曲げたのだ」

2009-12-17 | インポート
2009/12/17
ぽかぽか春庭ことばのYa!ちまた>今年気になった言葉(1)あらゆる現実を自分のほうへねじ曲げたのだ

 一度聞いたら忘れられないフレーズというものがあります。
 最近はそういうフレーズを作る人の職業が人気職業ランキングに入っています。コピーライターは、人々の記憶に残るキャッチコピーを考え出そうと、日夜頭をひねっている職業。

 テレビや雑誌新聞で一度は見聞きしたことのあるコピー。人々の印象に残ったコピーとして、糸井重里、代表作「おいしい生活」「不思議、大好き」「ほしいものが、ほしいわ」「生きろ!」など。眞木準(2009年6月急逝)代表作「少し愛して長く愛して」「でっかいどう北海道」「カンビールの空カンと破れた恋はお近くの屑かごへ」「あんたも発展途上人」「恋を何年、休んでますか」など。

 小林秀雄(文芸評論の同姓同名のあの小林大御所とは別人ですが)「私、脱いでもすごいんです」とか、中村猪佐武「お金で買えない価値がある」佐倉康彦「愛だろっ愛」とか、キャッチコピーは作者と出典(何のCMで使われたか)の調査がつきます。著作権がからむことなので。
 たとえば、「あんたも発展途上人」というキャッチコピーがどんな商品のために言われたのか忘れてしまったとしても、検索すれば即座にサントリーホワイトの宣伝のために使われたのだと出てきます。

 検索で文学作品の一節だろうが、コピーだろうが、作者や出典が見つかるのに、出典がわからなくて、気になっているフレーズがあります。
 「あらゆる現実をすべて自分のほうへねじ曲げたのだ」という文。

 「音声データベース503例文集(ATR研究用日本語音声データベース セットB )」の冒頭第一文です。音響研究のデータをとるために、新聞雑誌などから無作為に選ばれた例文のひとつです。音声の実験のためにさまざまな例文を朗読してデータを得るために、母音や子音などさまざまな音声が含まれるように選ばれた例文集ですが、冒頭の一文、なんとも曰く言い難い味わいで、気に入ったフレーズなのですが、出典がわかりません。

 検索しても、「音声データベース」関連のサイトにしか出てこないので、元々どんな文章の中に書かれていたフレーズなのか、気になります。
 ご存じの方、ご一報ください。

<つづく>

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
マルサの女 撮影日記 (takotakot)
2022-07-12 21:10:05
https://gist.github.com/Ishotihadus/9d48a039c8dde347405299cfee702052
これによれば、
「マルサの女 撮影日記」(伊丹十三)(文藝春秋 1987 年 2 月)
です。
Unknown (takotakot)
2022-07-12 21:11:15
https://ja.shuheikato.info/other/atr503_source
ここにもありました。
takotakotさん (春庭)
2024-03-18 22:57:04
出展ご教授感謝

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