(12/31)
おい老い笈の小文「2003年9月10月11月過去ログ再録」
9月25日にこのOCNカフェに登録をし、たった3ヶ月の間にたくさんの方と交流することができました。
これまでの20年間ひきこもり生活を一気にうめる勢いで、あちこちの掲示板にもおじゃまし、また足跡ページにことばを残したり、心うるおう足跡のことばをもらったりして、おしゃべりの楽しさを満喫しました。
また、娘息子に「そんな日本語の固い話書いても、だれも読まないよ」と、言われながらも、12月はせっせと日本語蘊蓄を続けました。
宿題に足跡で回答をよせていただくなど、反響をありがとうございました。
足跡の交流楽しいですね。字数制限の中、日記感想のすべてを言い尽くすことはできないけれど、短いなりに工夫してことばを選んで書きました。
定型文でのごあいさつのみになる場合のほうが多かったですが、心をこめて足跡をおかえししていることにはかわりありません。
今日12/30の足跡交流から。
在五中将の日記を読み、読んだ印象を57577にして在五ページの足跡に残しました。
すると、さっそくその足跡がpjTAKOさんHP掲示板に再録されていました。それをさらに、この日記に再録。
>(在五日記12/30)真っ白な雪の上に、点々と落ちる赤い雫。下宿の女の子だ。彼女の手のひらにも、二つ、三つ、椿の花が乗せられていた。寒さで紅潮したほほ、白い息。雪をかぶった椿の赤い花とつややかな緑の葉……。などと日記に書いていたら。
HAL先生に「雪道に散華の椿を二つ三つ手に載せ帰る行く年の家」ともっていかれてしまった。(gt;_lt;)え~ん。ひどいよぅ。
「ひどいよぅ」というのは「本歌取り」への誉め言葉と受け取りました。こんなふうに冗談を言ったり、ことばを交わしあう楽しさをカフェ日記を通して知ることができた2003年でした。
日記の内容に大笑いさせてもらったり、へぇへぇと感心したり。
在五中将ご紹介の川柳で笑って、今年をおひらきにしたいと思います。
宿六心配著「謎解き北斎川柳」より、葛飾北斎の川柳。
年の暮れさてもいそがしさはがしし 卍
掛取の顔鬼と見る火の車 百々爺
三日月の晦日を照らす和布苅鎌 百々爺
色を売る茄子も三九で年ンが明 百々爺
焼て見つ煮て見つ鯛の古さかな 百姓
最後に運がつく蘊蓄を。「色を売る茄子も三九で年ンが明」について。
「三九で年が明ける」というのは、「3×9=27」で、27歳が遊女の定年であったことをいいます。
「ネンが明ける」とは、年期奉公の契約期間が満期となって、拘束される身分が終わりになる」という意味。
指折り数えて、年(ネン)が明ける、すなわち遊女として人身売買された身がやっと解放されて、遊郭の外に自由に出られる日がくる。
「色を売る」遊女は27歳になればもはや売り時をすぎたとみなされ、遊郭を定年退職するとされていたんです。
遊郭「吉原」を定年退職したのちは、身請けをされて「一般家庭」におさまる幸運者もいたけれど、ほとんどは借金を抱えたまま、場末の私娼窟へ流れていったそうです。
この遊女の年期あけと、初夢で縁起がいいと言われる「一富士二鷹三なすび」の茄子は、色がいいことが売り物であることをかけて、なすびも年をすぎて色香を失ったら売り物にならない、ということを川柳にしたのが上の「色を売る茄子も三九で年ンが明 」という川柳です。
売り物にならなくなったことを悲しむべきか、解放されて店の外に放り出されることを喜ぶべきか。
リストラされて、自由時間がふえることを喜ぶべきか、年収がますます減ることを悲しむべきかという春庭の年末雑感と重なる川柳。
今日、ほとんどが銀行振り込みなので、電気代滞納でもプロバイダー代金滞納でも、掛け取り(借金取り)は押し掛けてきませんが、火の車であることは、川柳といっしょ。
春庭、27歳の年もとうに明け、新年明けたのちは○○歳になりますが、まだまだ定年退職する気なし。
色香は失っても「灰になるまで」現役です。なんの現役って、もちろん日本語教師ですよぉ。
さて、春庭新年の抱負は「色」について。「色好み」の話から始まります。ではまた来年。また明日。
蛇の足跡:
おい老い笈の小文2003/9月10月11月の過去ログを本宅「ウェブログハウス春庭」ロフト(倉庫)に入れました。
過去ログの誤変換などを校正すると、文章の位置が編集した日付に移動してしまうことがわかり、校正は当日編集のみとしました。あとで気づいた誤変換は、そのまま。
毎日更新した記録を残すためです。
そのため、(誤)平畑正塔→(正)静塔
(誤)畑中幸子『ニューギニア高地人』→(正)高地社会
などの重要な人名、書名のミスもそのままになってしまい、とても気になりました。
また、9月、10月、11月の記事は、行間がつまっていて読みにくいという指摘もあったので、過去ログの行替えなどを修正して、ウェブログハウス春庭ロフトに再録しました。
こちらのほうが読みやすい編集なので、過去ログをお読みになりたいかた、「話しことばの通い路」ウェブログハウス春庭ロフトへどうぞ。
おつきあいくださったすべての方々、ほんとうにありがとうございました。
皆様の2004年がよい年となりますよう、お祈り申し上げ、今年の日記はおひらきです。
皆様、よいお年をおむかえください。
おい老い笈の小文「2003年9月10月11月過去ログ再録」
9月25日にこのOCNカフェに登録をし、たった3ヶ月の間にたくさんの方と交流することができました。
これまでの20年間ひきこもり生活を一気にうめる勢いで、あちこちの掲示板にもおじゃまし、また足跡ページにことばを残したり、心うるおう足跡のことばをもらったりして、おしゃべりの楽しさを満喫しました。
また、娘息子に「そんな日本語の固い話書いても、だれも読まないよ」と、言われながらも、12月はせっせと日本語蘊蓄を続けました。
宿題に足跡で回答をよせていただくなど、反響をありがとうございました。
足跡の交流楽しいですね。字数制限の中、日記感想のすべてを言い尽くすことはできないけれど、短いなりに工夫してことばを選んで書きました。
定型文でのごあいさつのみになる場合のほうが多かったですが、心をこめて足跡をおかえししていることにはかわりありません。
今日12/30の足跡交流から。
在五中将の日記を読み、読んだ印象を57577にして在五ページの足跡に残しました。
すると、さっそくその足跡がpjTAKOさんHP掲示板に再録されていました。それをさらに、この日記に再録。
>(在五日記12/30)真っ白な雪の上に、点々と落ちる赤い雫。下宿の女の子だ。彼女の手のひらにも、二つ、三つ、椿の花が乗せられていた。寒さで紅潮したほほ、白い息。雪をかぶった椿の赤い花とつややかな緑の葉……。などと日記に書いていたら。
HAL先生に「雪道に散華の椿を二つ三つ手に載せ帰る行く年の家」ともっていかれてしまった。(gt;_lt;)え~ん。ひどいよぅ。
「ひどいよぅ」というのは「本歌取り」への誉め言葉と受け取りました。こんなふうに冗談を言ったり、ことばを交わしあう楽しさをカフェ日記を通して知ることができた2003年でした。
日記の内容に大笑いさせてもらったり、へぇへぇと感心したり。
在五中将ご紹介の川柳で笑って、今年をおひらきにしたいと思います。
宿六心配著「謎解き北斎川柳」より、葛飾北斎の川柳。
年の暮れさてもいそがしさはがしし 卍
掛取の顔鬼と見る火の車 百々爺
三日月の晦日を照らす和布苅鎌 百々爺
色を売る茄子も三九で年ンが明 百々爺
焼て見つ煮て見つ鯛の古さかな 百姓
最後に運がつく蘊蓄を。「色を売る茄子も三九で年ンが明」について。
「三九で年が明ける」というのは、「3×9=27」で、27歳が遊女の定年であったことをいいます。
「ネンが明ける」とは、年期奉公の契約期間が満期となって、拘束される身分が終わりになる」という意味。
指折り数えて、年(ネン)が明ける、すなわち遊女として人身売買された身がやっと解放されて、遊郭の外に自由に出られる日がくる。
「色を売る」遊女は27歳になればもはや売り時をすぎたとみなされ、遊郭を定年退職するとされていたんです。
遊郭「吉原」を定年退職したのちは、身請けをされて「一般家庭」におさまる幸運者もいたけれど、ほとんどは借金を抱えたまま、場末の私娼窟へ流れていったそうです。
この遊女の年期あけと、初夢で縁起がいいと言われる「一富士二鷹三なすび」の茄子は、色がいいことが売り物であることをかけて、なすびも年をすぎて色香を失ったら売り物にならない、ということを川柳にしたのが上の「色を売る茄子も三九で年ンが明 」という川柳です。
売り物にならなくなったことを悲しむべきか、解放されて店の外に放り出されることを喜ぶべきか。
リストラされて、自由時間がふえることを喜ぶべきか、年収がますます減ることを悲しむべきかという春庭の年末雑感と重なる川柳。
今日、ほとんどが銀行振り込みなので、電気代滞納でもプロバイダー代金滞納でも、掛け取り(借金取り)は押し掛けてきませんが、火の車であることは、川柳といっしょ。
春庭、27歳の年もとうに明け、新年明けたのちは○○歳になりますが、まだまだ定年退職する気なし。
色香は失っても「灰になるまで」現役です。なんの現役って、もちろん日本語教師ですよぉ。
さて、春庭新年の抱負は「色」について。「色好み」の話から始まります。ではまた来年。また明日。
蛇の足跡:
おい老い笈の小文2003/9月10月11月の過去ログを本宅「ウェブログハウス春庭」ロフト(倉庫)に入れました。
過去ログの誤変換などを校正すると、文章の位置が編集した日付に移動してしまうことがわかり、校正は当日編集のみとしました。あとで気づいた誤変換は、そのまま。
毎日更新した記録を残すためです。
そのため、(誤)平畑正塔→(正)静塔
(誤)畑中幸子『ニューギニア高地人』→(正)高地社会
などの重要な人名、書名のミスもそのままになってしまい、とても気になりました。
また、9月、10月、11月の記事は、行間がつまっていて読みにくいという指摘もあったので、過去ログの行替えなどを修正して、ウェブログハウス春庭ロフトに再録しました。
こちらのほうが読みやすい編集なので、過去ログをお読みになりたいかた、「話しことばの通い路」ウェブログハウス春庭ロフトへどうぞ。
おつきあいくださったすべての方々、ほんとうにありがとうございました。
皆様の2004年がよい年となりますよう、お祈り申し上げ、今年の日記はおひらきです。
皆様、よいお年をおむかえください。