数日前、第30回日本皮膚悪性腫瘍学会学術大会のHPを見つけ
トップページに書かれたこの英語の副題
Kick-Start Exciting Epoch of Melanoma Treatment
に思わず釘付けになりました。
何と希望に満ちていることでしょう。
これを見て、「メラノーマ治療にとって本当に心躍る新しい時代が始まるんだ。」と
わくわく嬉しくなりました。
そしてまた、会長挨拶を読んで感激してしまいました。
先生ご自身のメラノーマ治療と共に歩んできた29年の一歩一歩の積み重ねが
やっと新しい時代を迎えるまでになったという大きな喜びと気概に満ち溢れています。
一般市民が学会に参加できないのが非常に残念ですが、とても興味深い内容になりそうです。
夫にこのことを報告したら、とても嬉しそうでした。
「そうか、期待できるね!」と。
でも翌日、映画館のレストランで食事をしながら
ポツリと「変な話だけどね・・・、ほんとに新薬が使えるようになって
ひょっとしたら、長生きできるかもしれないんだって思ったら
なんだかどうしていいかわからなくなってしまった。」と言うのです。
思わず、夫の顔を見つめ
「えっ?」と言ったままことばにならず、不覚にも涙が出てきてしまいました。
今まで夫の目の前で泣くことはなかったのに、不意をつかれて動揺してしまいました。
夫は診断された当初は、ショックが大きく悲観的でしたが
その後は一貫して「自分は絶対数少ないサバイバーになるんだ。」と
常に前向きに、明るく強気で闘ってきました。
もちろん心の底では、夫も私も万事うまくいくと思っているわけではなく
何が起こるかわからない不安はあります。
「どうしていいかわからなくなってしまった。」ということばには
待ちこがれていたものがやっと手に入るかもしれない
(でもいつかはわからないし、効かないかもしれないし・・・)という
いろんな期待や不安や恐怖が入り交じって
どう気持ちを向けていいのかわからないという思いがあるのでしょう。
夫は強い人なのでつい「彼は大丈夫。」と思ってしまいがちですが
強さの裏側にあるいろんな思いを汲み取って
しっかりと支えてあげてないといけないなと思いました。
いろんなことがありそうな2014年ですが
しっかりと見届けていきたいと思います。
とりあえずは1日1日を後悔のないように!
思いがけないことばに驚いてしまいました。本音ではあっても、そういうことはあまり口にしなかったし、悪いほうに考えるときりがないので二人の中では暗黙の了解だったように思います。
一方、まさかのときの話はちゃんとしているんですよ。
病気になるとほんとにいろんなことを考えなければならないから、せめて心が安らぐ場所を作ってあげたいですね。
日に日によい夫婦になっていくお二人の未来に幸あれと祈るばかりです。
思い出たくさん作ってね。