ハルナツアキフユ 

転移性悪性黒色腫(メラノーマ)と診断された夫のことや
巡る季節の中で思うことを綴っていきます。

夏が来て

2013年08月05日 | 悪性黒色腫(メラノーマ)


夫はもうすぐアメリカに行きます。
3週間の旅は長いようですが
NYやボストンで家族や友人と過ごしたり
学会に出たりするだけでなく
NYとボストンの二つの病院で
メラノーマ治療の名医二人と面談するという
大きな目的を持っての旅となります。

今回の検査結果で脳以外の転移が見つからなかったこと
脳転移にはサイバーナイフ照射の効果がまだ出ていないこと
健康状態がよく保たれていることから
すぐにでも治験を始める必要性はないのですが

10月、あるいはそれ以降の検査で転移が見つかった時に
治験にスムーズに参加できるように
できるだけ多くの情報を得たいところです。

今回の面談に際して
二つの病院から多くの資料を
英文であらかじめ郵送するよう求められました。

紹介状
治療の経過
メラノーマの病理組織診断
サイバーナイフ照射治療の経過
さまざまな検査の結果
MRIやCTの画像CDR
病理標本等

これらすべてのものを国際医療センターのI先生が中心に
担当の先生方が早急に英文で作成してくれました。
本当にありがたいことです。

今回の旅で
アメリカのメラノーマ治療の最先端にいて
新薬の開発や治験、治療に大きく関わる二人の名医から
限られた時間の中でどれだけの話が聞けるのかはわかりませんが
私も無理して一緒に行けばよかったと
今更ながら残念に思うところです。

でも現実問題としては
仮に今後アメリカでの治験に参加できたとしても
諸々の費用を含めると
日本では考えられないほど膨大な費用がかかります。
日本なら仕事しながらの治験参加も可能かもしれませんが
アメリカでするなら休職せざるを得ないでしょう。
今までのように夫婦、家族が共にいることも
私の仕事を考えると厳しくなるでしょう。

だから早く新薬が日本で承認され
日本で治療できることを心から願っています。

どうかきっと
遠くない未来にその日が来ますように・・・。

















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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
私も心から… (リリー)
2013-08-06 23:28:46
あきらめない…
どこかの本にあった言葉。

お国柄の違いはあるけれど、日本てやっぱり遅れているのでしょうか?

近い将来、多くの方々の希望が叶いますように…。

旦那様の健闘を祈ります。
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寂しいけど頑張って下さいね! (kanon)
2013-08-07 23:12:56
アメリカへ行かれるんですね。
離れて暮らすのは、とても不安だったり、寂しいことですね。

でも、アメリカで名医や最新の情報との出会いが待っているんですね。
行動がなければ、道は開けないですもんね。

道が開ける良い出会いでありますように、心からお祈りしています!!
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Unknown (ハル)
2013-08-09 18:22:24
リリーさん
以前、誰かが「ガンになったらアメリカに行きなさい」と言った時、「何言ってんの!?。」と思いました。
日本の医師は優秀だし、医療は決して劣っていない。すべての人に優しい健康保険制度も誇るべきところです。
でも新薬の開発についてはそこに投入するお金が桁違い。特にここ数年はお手上げだった転移メラノーマへの治療薬がいくつも出てきています。
大きな病院では日々新薬を使った治験で多くの人が救われています。(もちろんうまくいかない人もきっと多いのだろうけれど。)
ある薬で治療すれば生き延びることができるだろうと希望が持てるのに、日本で承認されるのを待っている間に手遅れになってしまうのは悔しい。
だから今はその人が「アメリカに行きなさい。」と言った意味がよくわかります。
すごい高いのが問題ですが・・・。
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Unknown (ハル)
2013-08-09 18:31:01
kanonさん
夫も、何もかもが始めての経験でドキドキしながら出かけていきました。
治験についても、治療についてもわからないことだらけで特に費用とか肝心なこともメールのやり取りだけではよくわかりません。
アメリカ人とは言え日本に30年、日本の健康保険しか入っていません。あちらに行けば自費になってしまうので、できるだけ安く治験に参加できる方法があったらいいなあ・・・と、思います。
今回の旅でいい出会いと、いい方向性が見つかることを期待しています。
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