あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
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ツボの話〜命門〜

2019-12-19 21:31:00 | 日記・エッセイ・コラム
こんにちは!スタッフの松本です。
木曜日は「ツボの話」です。

本日は、命門(めいもん)をご紹介します。
先週、関元をご紹介したときに少し登場しました。
今日の画像から、命門探すことができましたか?

国立国会図書館
弘法大師中風予防灸秘伝 : 附録・各地家伝の名灸秘伝集 より
教科書的に言うと、後正中線上、第2腰椎棘突起下方の陥凹部となります。

さて今回の命門ですが、「命」という漢字が使われています。
この漢字が使われているツボは、実はこの「命門」だけなんです。
腰に「命」があるって…面白い考えだと思いませんか?私は「命」と聞いたとき、咄嗟に心臓を思い浮かべたので、胸のあたりにそういう名前のツボがあるのかなぁ?と、学生の時思っていました。
ちなみに、心臓に関わるところのツボの名前に多く使われているのは、「神」という漢字です。

東洋医学では、心臓のことを「心(しん)」と呼び、感情や精神的なものを司るとされています。
普段、我々が「こころ」と表現する部分のことですね。精神の「神」を担当しているのです。
じゃあ、精神の「精」は?というと、これは「腎」(腎臓のこと)が担当しているのです。
こちらの本では、象山流腎臓病の名灸の経穴の一つとして
こちらの「命門」が紹介されていました!まさに人につながってと考えているのかもしれません。

心と腎のバランスが保たれることで「精神」が安定する、と考えている訳です。
なかなか奥が深いと思われませんか?

今日はツボの漢字に注目してみました。
突然ですが、ここでクイズです!

今日ご紹介した「命門」
英語で何と表記されるかご存知ですか?

Heart gate?


残念!!!違います。
答えは、「GV4」
GVとは、このツボがある経絡「督脈(とくみゃく)」のこと。
つまり、督脈の4番目のツボ、という意味です。

このように、英語表記されるとそのツボの名前が持っている意味というものが全く無視されてしまうんです。
古代中国の人達が深い意味を込めてつけたツボの名前が記号化されてしまって…なんだか悲しい気持ちになります。

ツボの名前、全部覚えるのは本当に大変なのですが、それぞれ意味があってつけられていると知ると、愛着が湧いてきますし、もっと深い意味を知りたくなってしまいますね。

木曜日担当、松本でした。

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