あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
鍼灸院ってどんなところ?と知っていただけたらうれしいです。

お脈拝見

2022-04-10 21:37:00 | 日記・エッセイ・コラム
こんにちは🌞今日は夏日でしたね‼️
ベランダ栽培の土づくりをやりましたが、暑い暑い‼️
なんと、土を買いに出かけた時の車の温度計は29℃‼️
春の前に夏⁉️と思ってしまいました😜

さて、先週ご紹介した不眠に関して、古典医学の経典である難経の四十六の難には次
の様に書かれている。
 『少壮の者は血気盛んに、肌肉滑らかにして気道通じ、栄衛の行くこと常を失
わず。故に昼は精(クワシ)く、夜寤めざるなり。老人は血気衰え、肌肉滑らか
ならず、栄衛の渋(シブ)る。故に昼は精きこと能わず、夜は寐ねることを得
ざるなり。故に、老人の寐ねるを得ざるを知るなり。』

二千年以上も前に書かれている条文であるが、高齢者で不眠で悩んでいる人なら
ば、“ハット”心を打たれ気付かされる条文ではないか。
当院に来院される患者さんの中にも不眠を訴え睡眠薬や入眠剤を服用している方
がいらっしゃいますが、ある程度の年齢に達したならば不眠は致し方の無い自然
の法則であると、お考えいただきたい。
ところが不眠を訴える患者様は大変真面目な方が多い。「八時間眠らないと……」
と言われて昨晩眠れなかった不足分の眠りを昼間に取ろうと考える。
この様な患者様には陰陽の切り替え(交感神経と副交感神経の切り替え)が大切
である事を説明して、これらのバランスを取る為に適度な運動を進めている。
ただし、私は鍼師として営衛(営気・衛気)の巡りを良くする(交感神経の働き
を正常にする)ための治療を行うのは当然である。

ここまで書き進めると『難経の中でも最も大切な条文である一難についても述べ
る必要が有る。
 『寸口は脉の大会、手の太陰の脉動なり…… 栄衛陽を行くこと二十五度、陰
を行くこと亦二十五度、一周を為すなり。…… 寸口は五蔵六府の終始する所、
故に法を寸口に取るなり。』

 ここで「寸口」と言われているのは、私が脈を拝見している場所のことです。
営気とは、人体の陰気で、血管の中を運行し、食事によって生じ、血液を生成す
る気(エネルギー)であると共に、五臓六腑や四肢末端に至るまで血液を全身に
運び生命の健康を保つ役割をはたしている。
 衛気とは、人体の陽気で、食事より生じ、脈外をめぐり、その働きは迅速で滑
らかである。臓腑や皮膚を暖め潤して汗腺を開閉して、細菌やウイルスから身体
を護る防衛部隊と言える。
現在世界中を混乱の渦に巻き込んでいるコロナから身体を護る為には、この営衛
の巡りを順調にして免疫力をつけることが大切である。

次週に続く

コメント
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