路上生活者の町-大阪市西成区

Nishinari Ward, Osaka City

さてさて、大阪市西成区にやって来たワタクシでありますが、今日のブログでワタクシが歩いているエリアは
かつて「釜ヶ崎」と呼ばれ、現在は「あいりん地区」と呼ばれる一帯になります。

あいりん地区には路上生活者が数多く居住し（大阪市内の路上生活者は約4,000人]）、約20ha（半径300m）の面積に3万人の人口があると言われています。
そのため治安が悪く、この地域は住所不定の日雇労働者が多いため、人口統計は国勢調査でもはっきりつかめていません。


この商店街は山王商店街といい、昨日紹介した新開通商店街と、飛田本通り商店街とアーケード商店街がつながっているんです。


その山王商店街の中に銭湯がありました。銭湯があるのは別に珍しいわけでもないのですが、ビックリしたのはその営業時間。
朝の6時に銭湯に来る人ってどんな人なんでしょう。でも、需要があるっていうことですよねぇ。


時刻は朝の10時。しかしながら居酒屋はちゃんと営業しており、外にカラオケの音が聞こえておりました。
聞こえてきたのは奥村チヨの「終着駅」…“渋い”と言うべきか、“古い”と言うべきか…


この地域の物価は隣接している他地区と比べ、総じて低いのが特徴なのですが…それにしてもこの値段にビックリ。
消費財が８％になろうが、缶ジュースは50円なのです。でも、これでも採算が取れるのですから、130円の缶ジュースはぼったくりでっせ。


なんとも生活感あふれる光景ですが、柵の向こうには阪堺電車の軌道があるんですよ。
ここは阪堺電車今池駅のすぐ近くで、あいりん地区の中心部ともいうべき地域です。


ワタクシは阪堺電車のガード下を歩いて行ったのですが、身長１７３ｃｍというごくごく標準的な身長のワタクシですら、頭が当たりそうな高さでした。


この地域を歩いていて、とにかく目につくのが安い値段で寝泊まりできる「簡易宿所」なんですよ。
もともと簡易宿所は日雇い労働者のための安価な宿舎で、簡易宿所を「ドヤ」と呼んだことから
日雇い労働者が集まる地域を「ドヤ街」と呼ぶようになったのですね。東京の山谷、横浜の寿町などもそうですね。


ただ、最近は簡易宿所に大きな変化が起きているんです。それは一泊1000円前後で泊まれる割安感から
外国人の旅行者（バックパッカー）に人気なんですよ。この日もワタクシはアジア系のバックパッカーたちの姿を見ました。
外国のゲストハウスと呼ばれる安宿に比べたら、麻薬の売人や拳銃を持った強盗が現れるはずもない日本の安宿は、彼らには十分に安全な宿なんですよ。

ではでは、あまりディープな場所ばかり紹介するのもちょっと気がひけますので、明日は観光でも楽しい場所を紹介しますね。

使用したカメラ：FUJIFILM X-E1


「じゃりん子チエ」というアニメがかつてありました。私も好きでよく見ていたんですよ。
あのアニメの舞台がちょうどこの界隈でして、私は道を歩きながら「チエみたいな女の子が出てこないかな」と思っていたのですが、会うことはなかったです。
「テツ」みたいなおっさんは、いっぱいいてましたが。


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