ＣＯ２ 深海に封印／「海のミジンコ」『その２』

　　温暖化抑制重要な役割／水産総合センターなど研究
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　しかし、02年度から三陸沖などで、深さと季節による変動を追ったところ、海面
１平方㍍あたり年に４．３㌘のＣＯ２由来の炭素が、ネオカラヌスによって深海に
運ばれていた。この量は、植物プランクトンが沈むことで運ばれる炭素の量に匹敵
するという。

　ネオカラヌスの分布などから、北太平洋全体で吸収されるＣＯ２を計算すると年
５．９億㌧だった。日本のＣＯ２排出量は12.8億㌧（04年度）で、その半分近くに
なる。世界の総排出量の中でも数％に相当する。
　斉藤さんは「世界中で動物プランクトンが果たす役割はかなり大きいはず。ただ、
プランクトンの量は約20年周期で数倍変動する。その仕組みが分からないと将来予
測は難しい」と話す。研究が進めば、人類がどれだけＣＯ２を排出できるかを算定
する上で、重要な役割を果たしそうだ。

　海のＣＯ２吸収の予測を専門とする山中康裕・北海道大助教授は「21世紀末には
気温上昇で地上生態系によるＣＯ２吸収が激減するとみられ、海の吸収は重要度を
増す。こうした海の仕組みを詳細に調べる研究は極めて重要だ」と言っている。
（2006.06.13　朝日朝刊／総合『完』）

クレジット、キーホルダー型で

　　来年にもＵＦＪニコス／ドライバー狙う
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　クレジットカード大手のＵＦＪニコスは非接触ＩＣチップを使った「携帯クレジ
ット（後払い方式の電子マネー）」で来年早々にもキーホルダー型のサービスを始
める。現在、携帯クレジットは携帯電話やプラスチックカードを利用する方式があ
る。「キーホルダーは車のエンジンキーとセット」（同社）という着眼で、全国８
千万人のドライバー需要を当て込む。

　ＵＦＪニコスは非接触ＩＣカード決済サービス「スマートプラス」を展開。会員
を今の約２万人から08年度には２００万人に増やす計画だ。特にドライバーの利用
拡大に力を入れており、キーホルダー型の投入もその一環。また、高速道路のサー
ビスエリア、ロードサイドのファミリーレストランなどで利用可能な店を増やす。
　また、昭和シェル石油と提携、系列のセルフガソリンスタンドでスマートプラス
を11月から全国展開する予定だ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（2006.06.13　朝日朝刊／総合