シニアの一人たび

神奈川県大和市の歩行者専用道を紹介したHPを開設してます。
「歩行者専用道」を中心に「北米の旅」、「飛鳥Ⅱ」も併設

CO2 深海に封印/「海のミジンコ」

2006-06-13 16:31:29 | 生物学
  温暖化抑制重要な役割/水産総合センターなど研究
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 北太平洋に住むミジンコに近縁な動物プランクトンが、大量の炭素を深海に運ぶ
ことで、日本が排出する二酸化炭素(CO2)の半分近い量を、数百年間封じ込め
る働きをしていることが、水産総合研究センターの東北区水産研究所(宮城県塩釜
市)と東京大のチームによる研究でわかった。大気中のCO2増加は地球温暖化に
つながるが、それを抑える自然界の仕組みの一端が明らかにされた。

 このプランクトンはネオカラヌスというグループで、体長5~10㍉。春から初夏
には海の表層にいて、光合成でCO2を吸収した植物プランクトンを食べて育つ。
夏に水深500~1500㍍の深海に移動して休眠し、早春に産卵して死ぬ。

 休眠中のネオカラヌスが魚などに食べられることで、CO2由来の炭素が深海に
送り込まれる。それが浅い海に戻るのは、海水の動きの関係で数百年後になるとい
う。
 東北水研の斉藤広明・生物環境研究室長によると、従来、CO2由来の炭素が生
物よって深海に運ばれるのは、主に植物プランクトンが死んで沈むためだと考えら
れていた。         (2006.06.13 朝日朝刊/総合『その2に続く』)

乳がん予防に効果/骨粗鬆症薬エビスタ

2006-06-13 10:01:49 | 医学
  副作用も少なめ/米研究所発表
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 日本で発売されている骨粗鬆症薬の治療薬「塩酸ラロキシフェン」(商品名エビ
スタ)に、乳がんの発症予防効果が認められた。米国立がん研究所の大規模臨床研
究で分かり米臨床腫瘍で発表された。女性ホルモンを調整することで効果を発揮し
ているらしい。

 家族の病歴、閉経や初産の年齢などから、5年以内に乳がんを発症する危険性が
高いと予想された女性約2万人を2グループに分け、一方にはラロキシフェンを、
他方には既存の乳がん治療・予防薬「クエン酸タモキシフェン」(商品名ノルバ
デックス)を約5年間服用してもらい、効果を比べた。ラロキシフェンを飲んだ人で
悪性の浸潤性乳がんを発症した割合は、服用なしの一般的な発症割合より50%低く
なり、タモキシフェンと同等の予防効果が確認された。

 副作用で増えるとされる子宮がんの発症割合はラロキシフェンの方がタモキシフ
ェンより36%低く、静脈血栓塞栓症の発症割合も3割ほど下がった。ただ、症状が
比較的軽い非浸潤性乳がんの予防効果では、タモキシフェンを下回った。
 東京女子医大の太田博明教授(産婦人科)は「ラロキシフェンの乳がん予防効果
が、初めて直接的に確認された。副作用が少なく、骨粗鬆症にも効くので、女性の
健康に幅広く寄与すると期待されている」と言っている。
                      (2006.06.12 朝日朝刊/総合)