シニアの一人たび

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ES細胞から効率よく神経/理研、培養にヒトの羊膜

2006-06-07 18:17:26 | 医学
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 いろいろな組織や臓器に育つ可能性があるヒトの胚性幹細胞(ES細胞)から、
高い効率で神経細胞を作る方法を、理化学研究所と京都府立医科大の研究グループ
が開発した。神経細胞はいったん損傷すると自然には回復しにくく、「神経細胞
移植」によるパーキンソン病など神経系の難病への治療法開発が期待されるという。
米科学アカデミー紀要の今週の電子版に発表する。

 ES細胞を、ヒトの羊膜(胎児を包む膜)の上に乗せて培養した。ネズミの骨髄
由来の細胞などが必要だったこれまでの培養方法より感染症になる心配が少なく、
神経細胞を治療に使うときの安全性が高まるという。

 理研発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の上野盛夫・客員研究員らが、
京大再生医学研究所で作られた国産ヒトES細胞を使って研究。羊膜と一緒に約1
カ月以上培養すると、パーキンソン病の治療用に期待されるドーバミン神経細胞な
どに高い率で変わることを確かめた。羊膜細胞の外側にあるたんぱく質や多糖類な
どに含まれる成分が、ES細胞に働きかけて、神経細胞を作り出すとみられている。
                         (2006.06.06 朝日夕刊)

最適な診断求めて/メタボリックシンドローム 進む研究(その3)

2006-06-07 08:45:55 | 生活習慣病
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  女性は胴回り78㌢が最適?/直接測定法も
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 一方で、診断基準には疑問を投げ掛ける声もある。現行の診断基準は、コンピ
ューター断層撮影(CT)で見た内臓脂肪面積が100平方㌢を超えるとリスクが
高まると判断。CTが使えない場合も考えて、胴回りから内臓脂肪量を推計し優先
基準としている。

 だが、女性では現行基準の胴回り90㌢以上の人と90㌢未満の人を比べても、脳卒
中や心筋梗塞などになるリスクに差はほとんどなかったとの結果もある。東京大病
院(東京都文京区)の原一雄医師(糖尿病・代謝内科)らが約700人を対象に調
べたところ、女性の基準は78㌢に置くと適切との結果がでた。「今後様々な調査結
果が出るはずなので、診断基準も柔軟に対応すべきだ」と言う。
 門脇孝・東京大教授(糖尿病・代謝内科)らは、カギを握るアディポネクチンの
量を直接測るためのキットを開発している。

 血液中のアディポネクチンをさらに3種類に分類し、実際にメタボリックシンド
ロームに関係しているとされる1種類だけを測定できるようにして、精度を高めた
という。
 門脇さんは「アディポネクチンの血中濃度を用いることができれば、内臓脂肪量
を胴回りから推定するのに比べ、より直接的で明確な診断基準になるはずだ」と意
義を語っている。             (2006.06.05 朝日朝刊/生活)