平均潜伏期間43年/労災病院で調査
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海外の調査で8割がアスベスト(石綿)が原因とされてきた中皮腫について、
日本でも同様の傾向があることが、中皮腫患者を分析した労働者健康福祉機構の
研究班の調査で確認された。
仕事で石綿を扱っていた人は全体の79%で、平均の潜伏期間は43年だつた。中皮
腫は国内での症例が少なく、これまで実態が明らかでなかった。
調査は00年から今年3月までに、労災病院で中皮腫とされた人が対象。診断が
誤っていた人などを除く132人のうち、職業が分かった117人について調べた
ところ石綿を扱ったことで発症したと思われる例は89人。最も多かったのは造船所
の作業員で18人、次いで建設12人、電気工事11人などだつた。石綿を扱っていた
暴露期間平均は30年だった。
治療法では、進行度によって切除や化学療法、対症療法などが行なわれており
早期発見で切除できた場合、手術後6年経過しているケースもあるなど、生存期間
が長いことが確認された。
この研究の責任者の岸本卓巳岡山労災病院副院長は「早期の外科的切除の有効性
が分かった。早期診断の態勢を整えることが重要だ」と話している。
(2006.06.08 朝日夕刊)
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海外の調査で8割がアスベスト(石綿)が原因とされてきた中皮腫について、
日本でも同様の傾向があることが、中皮腫患者を分析した労働者健康福祉機構の
研究班の調査で確認された。
仕事で石綿を扱っていた人は全体の79%で、平均の潜伏期間は43年だつた。中皮
腫は国内での症例が少なく、これまで実態が明らかでなかった。
調査は00年から今年3月までに、労災病院で中皮腫とされた人が対象。診断が
誤っていた人などを除く132人のうち、職業が分かった117人について調べた
ところ石綿を扱ったことで発症したと思われる例は89人。最も多かったのは造船所
の作業員で18人、次いで建設12人、電気工事11人などだつた。石綿を扱っていた
暴露期間平均は30年だった。
治療法では、進行度によって切除や化学療法、対症療法などが行なわれており
早期発見で切除できた場合、手術後6年経過しているケースもあるなど、生存期間
が長いことが確認された。
この研究の責任者の岸本卓巳岡山労災病院副院長は「早期の外科的切除の有効性
が分かった。早期診断の態勢を整えることが重要だ」と話している。
(2006.06.08 朝日夕刊)