シニアの一人たび

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「歩行者専用道」を中心に「北米の旅」、「飛鳥Ⅱ」も併設

中皮腫/石綿原因、日本も8割

2006-06-09 16:07:12 | 医学
  平均潜伏期間43年/労災病院で調査
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 海外の調査で8割がアスベスト(石綿)が原因とされてきた中皮腫について、
日本でも同様の傾向があることが、中皮腫患者を分析した労働者健康福祉機構の
研究班の調査で確認された。
 仕事で石綿を扱っていた人は全体の79%で、平均の潜伏期間は43年だつた。中皮
腫は国内での症例が少なく、これまで実態が明らかでなかった。

 調査は00年から今年3月までに、労災病院で中皮腫とされた人が対象。診断が
誤っていた人などを除く132人のうち、職業が分かった117人について調べた
ところ石綿を扱ったことで発症したと思われる例は89人。最も多かったのは造船所
の作業員で18人、次いで建設12人、電気工事11人などだつた。石綿を扱っていた
暴露期間平均は30年だった。

 治療法では、進行度によって切除や化学療法、対症療法などが行なわれており
早期発見で切除できた場合、手術後6年経過しているケースもあるなど、生存期間
が長いことが確認された。
 この研究の責任者の岸本卓巳岡山労災病院副院長は「早期の外科的切除の有効性
が分かった。早期診断の態勢を整えることが重要だ」と話している。
                        (2006.06.08 朝日夕刊)

胃がん リンパ節広く取る手術/「標準手術と差なし」

2006-06-09 07:20:22 | 医学
  国立がんセンターなど調査
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 進行胃がんの治療で、胃の周囲のリンパ節を広く切り取る「拡大手術」と、一定
範囲の切除にとどめる標準的な手術(D2郭清)では、治療効果にほとんど差がな
いという調査結果を、日本の国立がんセンターなどがまとめた。アトランタで6日
まで開かれた米臨床腫瘍学会で発表した。

 報告した同ランター中央病院の笹子三津留・副院長は「リンパ節を多くとったこ
とで、患者の状態を悪化させている可能性もあるのではないか」と話した。
 同センター中央病院など全国の24医療機関が共同で調べた。進行度(4段階)が
2~4の進行胃がん患者で、95~01年に拡大手術をした260人とD2郭清をした
263人について比べた。その結果、3年生存率はともに76%で、5年生存率は拡
大手術が69%、標準的な手術は70%でほとんど差は無く「延命上の利点はない」(
笹子副院長)としている。

 日本胃癌学会の治療ガイドラインは、進行度2~3は基本的に「胃の3分の2以
上の切除とD2郭清」を標準治療とし、拡大手術の実施は、転移が進んだ進行度4
の患者などにかぎっている。            (2006.06.07 朝日夕刊)