母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

野辺の夏の扉

2019年07月14日 | 花(夏)
桔梗は青むらさき
ミソハギはマゼンタの紅
ガラスの器に
野花を活ける
主張しない花は
過ぎた時を思い出させる

振り返れば 花の気配 
口数少なに色を示して
ガラスに透ける水の色
ミソハギと桔梗

夏の扉は開く
誰も知らず気づかぬを
霧雨の煙る日の午後
花の気配に

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