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どちらを選ぶかは自分次第

原発事故が起こったら、逃げられない人もいる

2014年05月22日 | 脱原発
■司法は生きていた



(写真・福井新聞)


大飯原発の運転差し止め命じる 福井地裁が判決(福井新聞) - goo ニュース

大飯原発再稼働差し止め!やった!!「司法は生きていた」と書いた紙を持った人がニュースに映っていたけれど、本当に同感。
ありがとう!司法!ありがとう!三権分立!この判決は久々にうれしいことでした。



画像:NHK「時論公論」より


●人の生存の権利と電気代を並べて論じるべきではない

●大飯原発の停止による貿易赤字は、国富の流出ではない

●豊かな国民の生活を取り戻せなくなることが国富の流出だ


判決のまっとうな言葉が、いいですよね。これこそが命をつなげる天の道。
飯田史彦さんが光から受け取った言葉「命に関わるものの経営では、効率性は捨てる」に通じる高い意識の言葉だと思いました。



■原発事故が起こったら逃げられない人びと

我が家は関東のとある地域にありますゆえ、原発事故当時、毎日、不安もあったけれど、なんとか前向きに乗りきれたのは、キネシオロジーテストが逃げなくても大丈夫だと、教えてくれたから・・・なかったら、多くの皆さん同様、放射線の影響はほんとうのところどうなのか、不安でたまらなかったと思う。
それに逃げるにしても、認知症の父を抱えていては、どうしていいかもわからなかった。逃げる準備をさせることすら、無理だと思うけれど、それでも強引に、よそに逃げたとしても、朝になって目が覚めて自分の寝床と違う所にいたら、父は必ずパニックを起こすだろう。

だから、当時避難区域の中の老人ホームとか病院とかそういう施設にいる高齢の方たちや、そこで務めていた方たちは、どんなに大変だったろうかと思う。
逃げることのストレスと環境の激変で、病状が悪化し亡くなった方たちも少なくないというし、認知症もひどくなったと聞く。

そんな大変なこと、起こってはならないけれど、事実起こったのだから、もし原発を動かしたいなら、事故が起こった時の地域住民の避難先、避難方法、避難先の日常生活の対処方法などのマニュアルも揃えておかなければならない、というのは、3.11を経験したら当然のこと。

しかし、原子力規制委員会は、原発の安全性のチェックはするけれど、地域住民のことは地域の問題としてタッチしないというし、それらを検討した自治体は、住民の輸送方法を考えただけでお手上げ になってしまった。
ましてや介護が必要で、自分で動けない人たちなどは、計算外だろう・・・。





5月17日の東京新聞の記事。
東海村にある特別養護老人ホームが、原発事故が起こっても避難させないという同意を家族からとっているという。
高齢の入所者全員を、無事に避難させることは不可能」と思い知ったからだという。
介護の経験をしている人なら、だれでも、大きくうなずくだろう。

     

再稼働ノー」特養の叫び 高齢者180人 逃げられない

 茨城県東海村にある特別養護老人ホームが「原発事故が起こっても、入所者を避難させない」との同意を、家族から取り付けている。首都圏唯一の原発、日本原子力発電(原電)の東海第二原発のお膝元。東日本大震災を経験し、「高齢の入所者全員を、無事に避難させることは不可能」と思い知ったからだ。特養ホームを運営する女性経営者は、再稼働を止めるのが本筋だと、たった一人で「反対」の声を上げ始めた。 (林容史)


 「東海第二原発再稼働断固反対! 利用者・スタッフ避難できません!」。東海村にある特養ホームの玄関口に、大きな張り紙がある。
 高齢者百八十人が入所する「常陸東海園」。東海第二原発からわずか三キロ。周りには、系列の保育園やDV被害の母子の生活支援施設もある。
 原電が、国に提出する東海第二の適合審査の申請内容をホームページで公表するなど、再稼働に向けて大きな動きをみせた四月下旬。常陸東海園などを運営する社会福祉法人「淑徳(しゅくとく)会」の伏屋淑子(ふせやすみこ)理事長(78)が、施設の玄関口やJR東海駅前の所有地に、再稼働反対を訴える張り紙を掲示し始めた。
 「今、できることを百パーセントやらなくては」。伏屋さんは決意を口にする。

 三年前の東日本大震災で、特養ホームのスプリンクラーは壊れ、一棟が水浸しになった。停電でエレベーターが動かず、歩けない入所者を職員が一人一人抱えて階段を移動した。停電と断水が続く中で、何とか三日間を乗り切った。
 入所者は百四歳の三人を最高に、九十歳以上が三分の一を占める。寝たきりの人は、乗用車なら一人しか乗せられない。自分で食事ができず、体力的にどこまで逃げられるか分からない人もいる。
 「東海第二原発で福島と同じような事故が起きれば、全員の避難は不可能。しかし、逃げる順番を決めることはできない」


 今年三月。万が一の原発事故の際に入所者を迎えに来るよう、各家族に連絡すると「来られない」という答えもあった。
 逃げられないなら、どうしたらいいのか-。追い詰められた伏屋さんは、安全な場所に避難できなくてもやむを得ないと納得してもらった上で、入所を継続させる方法を取った。「退避しません」との同意書を家族から取ったのだ。
 しかし、おかしいのは再稼働を進めようとする国や原電の方ではないのか。「逃げられないなら、再稼働を許してはいけない」。伏屋さんは一人で声を上げ始めた。
 「原発の一番近くで三十七年、福祉の仕事をしてきた。私一人の声でも十分、大きいはずだ」と伏屋さん。「行政は、逃げられない人がいることを前提に、原発再稼働の是非を考えてほしい。私たちは、命を預けている」。突き付ける問いは重い。

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だれでも年を取らない人はいない。
元気で長生きが一番いいけれど、そうじゃない場合もあるのだから、原発関係者のみなさんも、政治家のみなさんも、施設にいるのが、自分の親だったら・・・未来の自分だったら・・・と想像して欲しい。
もし事故が起こり、逃げろと言われても逃げられない、そんな状況になった時の覚悟はありますか?
ましてや原発を望んでいたわけでもない人たちが、そんな状況に置かれるならば?

事故を起こさないための一番安全な方法は、脱原発。そして再稼働しないという選択しかないじゃないですか。


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2 コメント

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真っ当至極の裁判 (xtc4241)
2014-05-28 11:56:07
金木犀さん、こんにちは(いま5月28日11:50頃です

真っ当至極な判決でしたね。
その真っ当なことがなかなか言えない時代にとてもうれしかったです。
①人格権を前面に置いたこと。
②避難計画を250キロ圏内にするとしたこと。
この2つは逃げようにも逃げられない高齢者の人たちにとって、大きな意味を持っていますね。
もし、原発事故が起こったとき、他人事と考えるのではなく、自分はどんな行動をとるべきなのか?
考えておかねばならないことなんですよね。
そうしたら、おのずと結論は出てくると思います。
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xtc4241さんへ (金木犀)
2014-05-29 18:39:24
こんにちは。
この判決、良かったですね!

今朝、モーニングバードのそもそも総研で、この判決が読み上げられたのですが、お金と人命とを同列に並べるべきではない、と明言したこの判決文に、あらためて感動してしまいました。

>その真っ当なことがなかなか言えない時代にとてもうれしかったです。

本当にそうですね。
カネ優先で、詭弁を弄して、非常識が常識顔して、まかり通る不健全さ、おかしいですよね。
今後、電力会社は控訴するらしいですが、上にあがっても司法は、どうか、このまっとうな判決を、まっすぐ認めてほしいと心から思います。
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