はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

『自画像の証言展』(東京藝術大学陳列館)

2007年08月24日 | 文化・芸術(展覧会&講演会)
 今週はギャラリートークの仕事が2回入って埼玉と千葉の中学生達と出会いました。このところの猛暑のせいか、子供達も元気がなかったですね。仕方ないかな(それでなくとも、中学生はムツカシイ年頃だと思う。警戒心が強いですね。必要以上に他者からの攻撃を恐れているのか?とにかく自意識過剰なまでに、周りの目を気にしているように見える。自我形成において欠かせないプロセスなんだろうけど。私自身が通って来た道でもあるんだろう。今ではすっかりそのことを忘れがちだけど)

 帰りにボランティア仲間と東京芸大で開催中の展覧会を見て来ました。以前は資料館として使用していた建物「陳列館」で開催中の芸大卒業生の自画像展。芸大では黒田清輝を出発点に(一時中断はあったものの)卒業制作として自画像を描くことが慣例となっているらしく、以来、学生らが描いた青春の自画像は今や5000点近くにも上るそう。

 今回はその中から160点が展示されています。世界や日本の画壇に名を残す錚々たる面々の自画像から、将来性が未知数の若手の自画像まで。それらの作品群からは巨匠の若き日の姿、有名作家の原点、時代を経るにつれての自画像表現の変化(多様化?)、名だたる才能を輩出した芸大の歴史など、さまざまな要素が読み取れます。

 もちろん無名作家の自画像にも心動かされるものがあります。自画像には、画家自身の自負心、或いは逆に自己の才能への不安が反映されたりするものなんだろうなあ…私も大学の夏休みの課題で自画像を描いたけど、鏡に映し出された自分を見つめながら、何度も何度も描いては消し、消しては描くを繰り返し、幾重にも色を塗り重ねたり…結構夢中になって描いたような覚えがある(”自分大好き”がバレバレ(笑))

 建物自体、芸大の歴史を物語っているような味わいがあって…入場無料というのも嬉しいですね。会期は9月17日まで

■参考リンク:東京藝術大学創立120周年企画 「自画像の証言展」
(サイトに掲載の自画像は青木繁ですね)

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