東京での施療でもそうでしたが施療に来られた方の中には、
催眠誘導を経験したことがあると言う人や、他で催眠誘導を受けて、
「あなたは、催眠にかかりにくい人です。」と言われた人もいます。
催眠を経験したことがあると言う方には、
「どの様なことから催眠を体験したと自覚することが出来ましたか。」と、
聞いて確認をすることにしています。
すると、
「催眠中に誘導者が話していたことを全く覚えていなかったんです。」とか、
「すごくリラックスしてイメージを浮かべることが出来ました。」等の、
答えが返って来ることがあるのですが、
このような答えが返ってきた場合には、その方の以前の催眠体験は怪しくなります。
最初の方の場合は、催眠ではなく睡眠でしかないか、
とても深い催眠状態に達したかのどちらかです。
深い催眠に達して人の場合、数秒もあれば判断がつきますから
殆どの場合は、ただの睡眠を体験しただけでした。
後者の場合は、広い意味での催眠と言えますが、
仲山が言うところの催眠状態に達していなくても
イメージは十分に想起することは出来ますから、
それだけでは、仲山門下生では催眠状態に達したと言いません。
あなたは催眠にかからない人だと催眠の専門家と称する人に断定されると、
どうしても、それを真に受けてしまうのも仕方ありませんが、
私どもの誘導で、殆どの人が一回目の誘導で催眠を体験します。
神戸での施療でも、同じようなケースが少なくなく、
今回のブログに書かせてもらうことにしました。
何故、このようなことが多いのか。
考えられることとして、
1、催眠と言うものはそういうものであると何処かで教えられた。
2、催眠に誘導できなかったことを分かっていながら、
十分に催眠を体験出来ていたと誤魔化した。
3、催眠の誘導技術が稚拙である。
4、催眠体験出来なかったことの全ての責任を被験者に持たせた。
このようなことは、形式化された催眠誘導を
行っているところであるとか、
ミルトン・エリクソンの催眠誘導にかぶれた誘導を
行うところであったりする場合が多いように思います。
エリクソン氏は非常に優れた催眠療法家でしたが、
そのエリクソン氏が晩年に導きだした誘導法を模倣するだけでは、
自律訓練法の誘導結果と大した違いはないと私は断言できます。
催眠は、体験していることを自らがはっきりと自覚できます。
「心の規則」を変えるために必ずしも催眠は必須条件ではありませんが、
皆さんには、間違った催眠のイメージを持って欲しくはないのです。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計