KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

百歳人生

2022年01月14日 | 俳句
天気 晴
そろそろ、早咲きの紅梅の開く頃かなあ、と思う。随分以前の写真。

年末からの寒さ続きが今年になってからは強い寒波襲来で、とにかく寒い。弱っている高齢者にとって、いちばん危険な時季は寒中の今だ。
ここでも、それは顕著。同じ4階の住人で100歳は4人も居て、皆それなりに元気だった。耳は遠いが認知症もない人たちだ。そのうちの2人が、年末からだんだん弱ってきて、食堂へ下りられなくなった。背筋のすっきり伸びたお洒落でスタイルの良いMさんは、寝たきりになり、食事も進まないらしい。それでも話は出来るようで、面会禁止になった今も子供や孫が毎日、特別措置で会いに来る。
もう一人、年末にはまだ杖をついて食堂へ行けたKさん、正月明けには車椅子になってしまい、先週からは一歩も部屋を出なくなった。若い時は二枚目だったろう、というダンディで、着ているセーターも洒落ているし、カラオケ好きでタブレットでさだまさしの歌を練習していた。100歳には見えなかった。
100歳の人との付き合いなんて今までなかったので、どうなるやら、私は外から見るだけ。今朝、Kさんの朝食後のトレーを廊下に片付けるのを見てしまったら、ご飯と味噌汁が少し残っているだけだった。あんなに綺麗に食べていた人なのに・・
「姪っ子がスマホに変えろ、と勝手に送ってきた」と、新しいスマホを見せられたのは11月末だったろうか。
「メールと電話しか使えねえから、今までと同じだよ。わかんなくなったら、おせえて(教えて)くれるかい」と、私に。でも、私の体調が悪くなり、それきりになってしまった。あんなに元気でも、100歳では一度寝込んだら起き上がれなくなるのかなあ・・と。
耳が遠くなければ、100歳の方の話をもっと聞くことが出来るのだが・・お元気な二人の方も、かなりの難聴で、補聴器つかっても聴覚が出ないのだそうだ。なので、殆ど挨拶以外はしていない。耳元へ口を付けて大声で話せば聞こえるのだが・・とてもその元気が私にはない。
100歳まで生きるって、幸せななのかなあ・・親しく話す耳の遠くない95歳のお姉さまは「100歳なんてとてもとても。もう、きついから明日にでも死にたいわ」と言うけれど、その割に生きる意欲は私よりもありそうだ。

百歳の命へ富士の雪光る  KUMI
コメント (4)
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