ある日の事でした。事務所に、お母さんと娘と二人やってきました。娘さんは、今年三十歳という事で、お母さんが娘の縁談を心配して相談にやってきました。
娘さんは、少し人見知りをするようなところがあるみたいで、静かに座っていました、
「実は、お見合いなのですが、この相手はいかがでしょうか?」と聞くので、相手の釣書と写真を見せていただきました。とても誠実そうで好感が持てました。
生年月日を見ても娘さんとの相性は合いました。ただ、名前を見ると、少し縁が薄い相手なので,急げば調うし延びたら調いません!」と言うと「分かりました!」と言って帰っていきました。
しばらくすると、またやってきました。
この間のお見合いの相手とは、現在お付き合いさせていただいています。先方もこちらを気にいって頂いたみたいなので、いつに結納をしようかと言う話になりました。」
と言うので「今月でも、来月でもよいので、出来るだけ早くしましょう!」と言うと
お母さんは困った顔をして「来月の中頃から、外国の旅行が入っているので、それがら帰ったらします。」と言って帰られました。
それから、三ヶ月ほど過ぎてやってきました。今度は神妙な顔をしていました。
「実は、あの後娘が旅行から帰り、結納をしようとした日の二日前に祖父が亡くなりましたとの報告を受けました。一年喪に服しますので、申し訳ありませんが一年も結婚式を延ばせる訳に行きませんので、今回のお話はなかった事にしてください!」と言ってきました。お母さんはガッカリした顔をして言いました。
そこで私は、言いました
「大丈夫ですよ、もともと相性は合うが縁が薄い組み合わせなんですから、惜しくはありませんよ、早く新しい相手を探しましよう!」
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