はるのほっぺ

備忘録です。仕事柄、政治の話題が中心です。

「悪の枢軸」と拉致問題

2006年04月28日 | 政治

 北朝鮮による拉致事件の公聴会が米国下院議会で開かれました。
その様子を報道番組で見ました。切々と訴える横田佐紀江さんの姿を見て思わず胸が熱くなるものがありました。
我が子が拉致された状況を何度も話すことが、どれだけ苦しいことだろうと思っていたら、めぐみさんの弟の拓也さんが思いやりのあるコメントをしていました。
「姉の話をするたび、母は悲しい思いをさせられる。繰り返しつらい話をしなければいけないのかと思うこともある」
 横田佐紀江さんの陳述書の全文を読んでみました。以下に気になる点を抜粋してみます。
◇あの国がいかに凶暴であり、人の命を何とも思っていないようなところであるということはもう世界中が知っています。貴国のブッシュ大統領が、「悪の枢軸」と言われる通りです。たくさんの日本の、韓国の、また多くの国の何の罪もない若者たちが数十年間も抑留され、向こうの思ったように動かなければ強制収容所や、銃殺刑にされるかもしれない中で、一刻一刻助けを待っているのです。まだおぼれたままでいるのです。おぼれた人がいれば、私たちはすぐにでも手を差し伸べるのではないでしょうか。ほかのいろんな用事をまずおいて、飛び込んで助けるのが人の心ではないのでしょうか。
◇私たちは、本当にもう心身疲れ果てておりますけれども、子供たちが助けを求めている間はどんなことがあっても倒れることができません。日本の国民、全世界の自由を愛する国民の総意で、「怒っている」と北朝鮮に態度を示していただきたいと私は願っています。「拉致は許せない。全被害者をすぐに返しなさい。それがないなら経済制裁を発動します」とはっきりと言っていただきたいのです。


 ブッシュ大統領との会談も今晩予定されています。おそらく、大統領は非常に関心を持って事にあたるでしょう。ブッシュ政権の末期ですが、イランそして北朝鮮の核問題を未解決のまま見過ごすわけはありません。
米国にしてみれば北朝鮮に対する交渉カードの一つが、拉致問題という位置づけにされてしまうのはしかたありません。ここは利用されると分かっていても、米国の力に頼ることも一つの戦術です。
 しかし、全世界に拉致事件を知らしめることが出来たことは、大きな転換期を向かえてきています。多くの人が悔やんでいるのが、これまでの日本政府そして自民党の一部議員による謝罪外交であるのも事実です。
小泉首相の任期5年のなかで、拉致問題に正面から取り組んだことが、最大の功労であると思っています。米国のポチと言われようが、ブッシュとの親密な関係も横田さんの面会が出来るようになった要因です。
 次の首相が誰になってもこうはいきません。9月までの任期までに大きな前進があることを祈りたいと思います。

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