華麗なる腑抜けの世界

倦怠感溢れる日々を称揚しつつ

夜鳴き軒@相模原

2006-06-23 22:21:54 | 外食
 またまたラーメン屋さん。夜鳴き軒
 めちゃくちゃ車が往来している国道16号線沿いのお店。飲食店というよりテーマパークといった感じ。レトロが売りなのだろうが、「つくられた」感じがありありでかえって白けた。昨今の安易な昭和回帰指向には辟易している。トタンの外装、古い映画のポスター、白黒テレヴィなど、道具立てがあまりに陳腐。飲み水は金物のタンクから注ぐタイプだった。片岡鶴太郎の絵の様な店構えであった。まー結局入ったんだけど。それでもフアミリーレストランのチェーン店が林立する16号線沿いにあっては異彩を放っていた。
 肝心のお味ですが、そこそこでした。お魚系の出汁で脂っこいスープ。九条ネギと柚子のおかげか、あまりくどく感じられず、全体としてよく調和がとれていた。麺がぱさぱさだったのが難。
 
 なんかこう批判ばかりしてるのって虚しいな。

出る杭は打たれる国・ジャポン

2006-06-23 17:40:45 | 日々のひとりごと
 堀江貴文、村上世彰、日銀の福井総裁。確かにまずいことをした。
 たしかに堀江、村上両氏は天下の御法を犯した科人ではある。しかし、似たようなことをしている者はいくらでもいるではないか。何故、彼らだけがさらし者になったのだろうか。
 福井総裁に関しては、現段階ではなんとも言えないが、少なくとも「道義的責任」に問われているだけであり、決して犯罪者ではない。「道義的責任」というのは「あんた、こりゃたしかに罪は犯しちゃいねぇが、心が痛まないかい?」レヴェルのものである。それなのに声高に辞任を求めるものの多さに驚き呆れた。日本人はそこまで潔癖な民族だったのかね。
 ともかく世間はちく騒ぎ過ぎではあるまいか。
 何故騒ぐかと言えば、村上氏ではないが「儲かり過ぎたから」である。「儲かってうらやましいな。いいな。いいな。いや待てよ。きっと悪いことでもしてるんだろう。そうだ、そうだ。そうに違いない。悪いことでもしなきゃ、あんなに儲かるはずがない。悪だ。ショッカーだ。貧しい俺たちこそ正しいんだ」みたいに。ニーチェが喝破しているように、一部のキリスト教は「強者」を「悪」、「弱者」を「善」とすることで、みじめな大衆を慰撫していた。構造はこれと同じ。貧富と善悪を同じ土俵で取り組ませちゃいかんよ。
 村上氏が嫌われるのは、儲け過ぎたからでなく、やり方が悪かったからだと麻生外相は言った。つまり嫉妬からではなく、遵法精神というか倫理観から村上氏を叩いたのだと。それも一理ある。が、やはり多くの人々は、違法行為よりも、儲け過ぎたことのほうがおもしろくなかったのではないか。秀でるものは妬まる。妬むだけならよいが、秀でたものを悪しきものとして叩くのは、日本の情けないところである(日本に限ったことじゃないかもしれないけど)。
 しかし「勝ち組」なら、「出る杭は打たれる」というジャポンの精神風土を理解し、韜晦に勤めるべきではなかったか。