kouheiのへそ曲がり日記

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正見

2006-08-07 11:08:00 | 日記
昔々、ベナレスという国に四人の王子がいました。
四人は集まり、キンスカの木について語り合ったのですが、誰も見た者はおりませんでした。
そこでキンスカの木を皆で見に行くことになりました。

しかし、キンスカの木のある場所を知っているのはたった一人の老人だけでした。
しかもその老人の馬車は、非常に小さいため、一度に一人しか乗れず、かつ老人は非常に忙しいのでした。

「わしの暇なときだけじゃが、一人ずつ連れて行ってあげますぞ」

まず長男がキンスカの木の芽吹いた頃、見に行きました。
次に次男が若葉茂れる頃、三男が花盛りの頃、最後に四男が実がたわわに生っている頃見に行きました。

当然ですが、キンスカの木についての王子たちの話は噛み合いません。
それを聞いた父なる王様は、次のようにおっしゃいました、

「物事を静止した状態で見てはいけない、物事を見るには、その過去から未来への移り変わりのなかで見なければいけないのだよ」

これが仏教の「正見」の教えなのです。
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