フランス滞在日記

我が家のフランス滞在は今年12月までとなりました。
残りのフランス生活楽しみます。日本との違いなど紹介します。

至れり尽くせり、フランスの幼稚園

2014-09-08 11:24:22 | フランス
ずいぶんお久しぶりです。
日本に帰ってから引っ越しを2度しまして。いや、なかなか日本は忙しいです。


では、ざっとフランスの教育を。

フランスでは、3歳になる年の9月から幼稚園が始まります。(9月~12月生まれの子は3歳になる前から始まることになります。)
幼稚園は、Ecole Maternelle エコールマテルネル と言って、一応?学校です。Ecole が学校の意味。

Ecole Maternnelle PS Petit Section 年少・3歳 
   幼稚園    MS Moyen Section 年中・4歳
          GS Grand Section 年長・5歳

Ecole Primaire CP  Cours préparatoireの略       1年生・6歳
  小学    CE1 Cours élémentaire 1re annéeの略 2年生・7歳
        CE2  Cours élémentaire 2e année   3年生・8歳
        CM1  Cours moyen 1re année     4年生・9歳 
        CM2 Cours moyen 2e année      5年生・10歳

Collège Sixième (6番目という意味)中学1年・11歳
        Cinquième (5番目という意味)中学2年・12歳
        Quatrième (4番目)     中学3年・13歳
        Troisième (3番目)     中学4年・14歳

Lycée     Seconde  (2番目)     高校1年・15歳
        Première (1番目)     高校2年・16歳
    Terminale  (最終学年)   高校3年・17歳

幼稚園3年、小学校5年、中学4年、高校3年 です。
高校卒業時に、バカロレアという各教科における資格(自由に選択できる)の試験があります。
この資格が将来就職する時にとても重要なので、皆頑張って取得します。
上級の資格であればあるほど、就職後の給料に関係してくるのです。
卒業後は、大学に行く人は少なく、だいたいが専門学校に進みます。職業のその道のプロになるには、専門学校です!
政府の官僚になるための学校もあるんですよ。(日本にもあるのかな?)
ちょっと話が飛びましたが。

幼稚園では、上で書いている通り、学校なので、遊びの時間ももちろんありますが、しっかり勉強もします。
年少でアルファベットを習い始め(まず母音から)、年中で自分の名前は書けるようになります。
年長では全てのアルファベットを書けるようになります。(1号君は途中までだったのでほとんどのアルファベットを読めますが書けません。)
成績表もありますし、(日本の小学校の通知表よりも細かくチェック項目がありますよ!幼稚園の間にできればいいかんじです。丸が増えていくタイプ)、飛び級も落第(進級できないってこと)もあります。でも私の周りで進級できなかった幼稚園児は見たことはありません。

落第っていうと悪い印象ですが、フランスの人たちにはそうでもないんです。本人はどう感じるかわかんないですけど。
というのは、先生側からみれば、学力は少々差はあるでしょうけど、学年でまぁそろっているから授業やりやすいでしょ。わかってなかったら進級しないんだから、本人にとってもいいことだと思いますよ? 
飛び級もありますからね。早く学業が終わる子もいるわけです。早く就職すれば、早く年金がもらえるってことか。(フランスでは40年働かないともらえない。また話ずれました)

義務教育は小学校からなので、日本と同じですが、幼稚園から数や字の勉強をするので、けっこう長い間勉強するんだなぁと思います。
しかし、17歳で高校が終わる子もいるので、学年末(6月末~7月初め)までに18歳になっている子は半分くらいかな。日本より1年ほど早く学校が終わる印象があります。(6月末って日本だとまだ1学期も終わってないですからね。)卒業と書かずに学校が終わるって書いたのは、フランスには卒業式はないからです。(単語自体ない。)入学式もないけど。


で、タイトル。
なにが至れり尽くせりなのかって言うと。
簡単に言うと、いろいろ足りない子につくサポート体制です。

例えば、うちの1号君は、フランス語が上手に話せませんでした。フランスは移民が多いので、両親ともフランス人でない家庭もまれではありません。しかもフランス社会においてフランス語習得は重要。日本の国語の授業、比じゃありませんよ!
そういう子につくサポートが、週1回ないし2回のフランス語の補修授業?
各クラスに1~2名いるので、放課後その子たちを集めて、1時間先生が見てくれます。(だから17時にお迎えにいけばいいの)
年少の時はカードで遊びながら語彙を増やす感じでした。テントウムシの絵を見て「これ何?」とか、そんな感じ。
年中では、先生の指示に答える感じ、「黄色だけ集めて」とか。あと、正しい発音。確かシラブって言ってたけど、音節?(日本語にはないね)で区切って読む。
musique [mu/ sique ] みゅ/じっく
intelligent [in/ tel/ li/ gent ] あん/てる/り/じょん 
こんな感じ?この練習をしてたので、1号君はある時「にんじん」を「にん/じん」と区切って言ってた。「に・ん・じ・ん」だよって言っても分かってなかった。
年長では、正しい発音、正しいフランス語で受け答えができるよう練習してました。例えば、日本語で言うと「貸して」じゃなくて「貸してくれますか?」的な。
幼稚園時代のこれがあるとないとでは小学校に行ってからのフランス語の授業についていけるかどうか、ずいぶん変わると思います。
しかもどの国籍の子に対してもあるサポートなのでねぇ。
日本でも日本語を大事と考えるなら、幼稚園からこういうのあってもいいと思いますけどね。日本語はしゃべれればいいんですかね。何が正しくて何が正しくないのかさえ曖昧になってきてますしね。。。

他にもあるんですよ。

1号くん、ちょっとハサミを使うのが上手じゃありませんでした。
すると、そういう子だけ集めて、放課後に工作の補修授業です。(これまた17時にお迎えにいけばいいの)切ったり糊で貼ったりします。

とても恥ずかしがり屋でうまく挨拶とかできない子がいました。
そういう子だけ集めて、なんかあるんですよー。(実際見てないので何をするか分からないんですが。)
でもフランスでは、人前でうまくしゃべれないのは、前で述べたバカロレアにも影響しますから(口頭試験もあり)サポートがあるんでしょうねぇ。
「劇をさせるといいのよ」とおばちゃんたちが言っていたのを聞いたことがあります。

すごいでしょー!フランスの幼稚園!
幼稚園から「正しいフランス語で自分の意見をしっかり言える」人を育てているんですよ。

すばらしいなぁ。あー。またフランスに帰りたくなってきた。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。