GENさんの陸上ワールド

柳原 元の公式ブログ。WA世界陸連公認代理人。海外サポートしているクライアント選手、チームの活躍ぶりなどを綴ります。

FCバルセロナ・ソシオ制度に学ぶ

2011-08-22 01:54:45 | スポーツビジネス
昨日は、知人が講師を務めるスポーツビジネス・セミナーに行って来ました。
今日のお題は「100年続くクラブづくり・日本版ソシオ制度の可能性」
「ソシオ制度」とは、会員の出資によって組織を運営する方式。また、その様な組織の会員という意味。
スペイン・名門プロサッカーチーム・FCバルセロナが採用しているクラブ運営方式で、この日も
同クラブのソシオ制度の事例なども交え、非常に興味深い話が聞けました。FCバルセロナは非営利法人
(公益法人やNPO法人等)によってクラブ運営がなされ、クラブの会員となるソシオは16万人にも
達するとか。同クラブのサイトによると日本人のソシオも1,500人程度います。
しかも定員制により順番待ちの人までいるようです。
ソシオ会員は年間一人約3万円を出資。つまり毎年、48億円(3万円×16万人)がクラブの事業運営費
として入って来る計算に。これに入場料、グッズ販売、放映権料収入などが加わりクラブが運営されて
いきます。
会費を払ったソシオ会員には様々な特典が付きますが、日本のスポーツチームのファンクラブと大きく
違う所は、各ソシオメンバーには4年に一度行われる会長選挙への投票権利が得られるという点。
また、毎年開催の総会への参加権やグラブ運営に関する意見提案の権利等も得られるとの事。
それだけにソシオ会員のクラブに対する思い入れや愛着は大変強いものがあります。

FCバルセロナの日本語版サイトも充実。ソシオ制度に関する説明も→詳しくはこちら

日本ではプロ、アマ問わずスポーツチームの財政基盤は1社又は、ほんの一握りの数社による大企業が
担ってきたのとは対照的。
只、この仕組みも最近の経済不況などで今後拡大していく事は厳しい状況。そんな中、今後の日本の
スポーツ界にも大いに参考になる仕組みだと感じました。

私は時折こう言った陸上、ランニング以外のスポーツビジネス系のセミナーに勉強を兼ね参加して
いますが、この日も多くの学生や若い方達が出席。
私が学生の頃にはこう言った機会があまりなかったので今の時代、スポーツビジネスに関心のある
若い人達はある意味非常に恵まれた環境にあると思います。

STCIでも来る9/18(日)都内で、スポーツ・シンポジウム「女性アスリートの未来のために」
開催予定。
多くの女性アスリートやその指導者、関係者の方達の良い勉強の場になればと思います。
イベントの詳細はこちら



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