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広島の路面電車はPASPY廃止後も当面ICOCAなどに対応

2022/3/6付ブログ記事「広島独自の交通系ICカード廃止→後継はどうなる?」の続報です。

「システム全体の維持管理コストの低廉化」「多様な認証媒体への対応による他の交通手段や街中・旅先などでの多種多様なサービスとの連携強化」を目指して開発されたPASPYの後継システムですが、ついに概要とサービス名称が正式発表されました。

「MOBIRY DAYS (モビリー デイズ)」です。

https://www.hiroden.co.jp/topics/2023/pdf/1023-newticketingsystem/newticketingsystem.pdf

サービス開始の2024/9時点では、予告通り「スマホに表示させたQRコード」「PASPYやICOCAとは別のICカード(スマホを持っていない方用)」の2種類となります。新システムはPASPYのサービス内容を引き継ぐほか、今後は金額式定期券・特定日割引・バスの全扉乗降など新しいサービスの導入を検討していくとのこと。

さて、この「MOBIRY DAYS」は会員登録が必須で、その際にクレジットカードまたは銀行口座を登録し、そこから利用代金を引き落とすことになります。つまり専ら利用頻度の高い地元民の利用を想定しており、国内・国外からの観光客や他地域からの来訪客には別のシステムでの対応となります。

同社では既に広島を便利に旅するデジタルチケット「MOBIRY」のサービスを提供しており、単発のチケットのほか、路面電車・バス・フェリー・ロープウエーなど、観光エリアに合わせてお得なプランを用意しています・・・英語版のインフォメーションはこちら  今回導入する新システムのネーミングは、もちろんこれを踏まえたものです。

そして、地元中国新聞がYahoo!ニュースに配信した記事によれば、

https://news.yahoo.co.jp/articles/312951b68b333abd10d948798a7d7b12cc64eb79

 ・既に新システムの導入を決めているのは広電グループの事業者のみ

 ・広電は当面、新システムとイコカ対応の2種類の車載器を載せる予定

とのこと。したがって、少なくとも広島電鉄の運営する電車(市内路面電車および宮島方面)では、当面の間ICOCA・Suicaをはじめとする全国相互利用対象交通系ICカードが使えることになります。宮島松大汽船は既に2023/10/1からICOCAのシステムを導入していますが(2023/10/10付ブログ記事「宮島訪問税導入直後の宮島航路の乗船事情(前)参照)、広島電鉄のバス部門や芸陽バスなどはどうなるでしょう・・・

そして、現時点でもPASPYからの移行先を明らかにしていない広電グループ以外の事業者(広島バス・広島交通および広島県東部地区の各バス事業者など)は、広電の今後の動向の公表を踏まえ、ICOCAへの乗り換えが強力な選択肢に入るかもしれませんね。

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