お盆のことですが、ずっと行ってみたかったとこにやっと行けました。
岡山県高梁市まで車載で移動し、成羽川沿いのR313から折れてK300号に入りました。
曲がった瞬間からもう期待させるような雰囲気。
前方上部に見える、雰囲気満点の里山。
こんなにわくわくした道に出会えたのは久しぶり。
早くあそこまで行きたい。
なんならワープしていきたいくらいだ。
いやいや、この道は道中もとっても素敵な場所。
羽山渓
紅葉の名所。
そして見るからに堅そうな石灰岩の渓谷。
山陰地方は風化しやすい花崗岩が主ですんで、こんな素掘りのトンネルとかはあまり見られません。
あってもモルタルが吹き付けられてたりするし。
そしてこんな光景は花崗岩だとまず考えられないですね。
おおっ!って思わず声が出ちゃう素掘りのオーバーハング。
山陰でこんなのやったらすぐに死人が出るわw
狭くて低い素掘り区間は当然大型車は通れません。
だからそちらには専用の広い道が整備されてて、それがまた自転車にとって大変都合がよろしい。
羽山渓を抜けると宇治というとこに出ました。
『ゆるやかに時が流れる 心のふるさと』
そんなキャッチフレーズが付けられてますが、里山と農村風景がとても素敵な地。
吉備高原の山間にひっそりと佇む場所ですが、吹屋銅山に至る交通の要所として古くから栄えてきたようです。
赤瓦と言ったら石州瓦、でも山陰でよく見る石州瓦とはよく似てるけど少し色合いが違う気がする。
そんな風に思ってたら、こちらのは石州瓦と同じ粘土を使った塩田瓦だと知りました。
かつて石見(石州)瓦の職人が良質の粘土を求めてここに辿り着き、その技術を広め、その生産によって更に栄えたんだそう。
吹屋の町並み
他ではなかなか見られない特徴的な赤い町並み。
というか非常に美しい。
赤瓦の塩田瓦、赤格子と赤茶けた漆喰壁はベンガラの赤色。
ベンガラとは、銅の鉱石として利用しにくい磁流鉄鉱から硫酸鉄(ローハ)を作り、更にそれに脱硫酸のための水処理を重ねて作る顔料のこと。
伊万里焼とか九谷焼、輪島塗に使われる赤い発色もベンガラの赤と、古くから広く親しまれてきたものです。
それ故、当時の価値は金にも匹敵すると言われたほどで、それによってこの吹屋は高梁の町から離れているに関わらず非常に隆盛を極めました。
日本三大銅山の一つの吹屋銅山で銅を産出し、銅にならないものはベンガラを造ってその規模は日本一って・・・そりゃ儲かって仕方がなかったでしょうw
そんな稼ぎまくった人達、つまり豪商が財にあかせて建てた豪邸は、全国各地に見ることができます。
しかしここの特異な点は、個々の屋敷が豪華さを纏うのではなく、旦那衆が相談の上で石州から宮大工の棟梁たちを招いて、
町全体が統一されたコンセプトの下に建てられたという当時としては驚くべき先進的な思想にあります。
だからこんなに統一感がある素敵な町並みになってるんですね。
ランチもここにある店でオーガニックなものを頼んだら、釜戸で炊いた玄米ご飯をセルフでよそって食べる方式。
「二杯までですよ」って言われたからテンコ盛りを二杯たいらげたった。
夏野菜の天ぷらもえらいボリュームで、苦しいくらいの腹パンになったでござる。
でも玄米食べると便通が良くなっていいです。
吹屋小学校の校舎は日本最古の木造校舎。
山間のひっそりと存在する小さな町には不釣り合いな立派な校舎。
隆盛当時は吹屋で1200人もの人が働いてたそうで、校舎からその栄華を知ることができます。
他にももっと見たいとこあったんだけどな~、どうも空模様が芳しくないので踵を返す。
宇治まで戻って、今度はK435号に乗りました。
里山というか、山里と言ったほうがいいんだろうか。
いや、違いはよく分かんないんだけどw
自転車に乗るようになってからこういう場所がほんとに好きになりました。
ゆっくりと時間が流れる感覚、それが自転車の速度と相性がいいからなんでしょう。
でもTPPとかやっちゃうとこういう場所は淘汰されてっちゃうんでしょうかね・・・
夫婦岩
雨降ってきてたんで、急いで写真撮ったからアングルがちょっと微妙。
成羽川を見下ろす断崖絶壁にある石灰岩の奇岩。
白い岩肌、成羽川の青と併せて・・・やはりこれは紅葉の時に見たい場所ですね。
今回やり残した場所と併せて秋のいい時期にまた来よっと。
傾斜のきつい九十九折れを慎重に下りきったら・・・雨が本降りにorz
途中で雨宿りしてたけど、どうやら止みそうな気配がないので走り出す。
成羽川沿いのR313をひた走りますが、この道は路肩の排水悪すぎ!
半分くらいは水溜りの中をバッシャバシャと走ったような感じで、全身くまなくずぶ濡れになりました。
ていうか、なんでこんな時に限ってクロモリ引っ張り出してきたんだ・・・orz
デポ地に戻って岡山市内を目指します。
この日は訳あって岡山泊。
チェックインして一汗流したら、さっさと出掛けます。
この日は岡山で落ち合う人あり。
熱いLINEでのやりとりを経て待ち合わせた人の名前はマル子・・・じゃなかったマルコさんw
自走 de 岡山へと旅にきてたマルコさんと、「夜のクライムタイマン勝負 in 岡山」
鳥取自転車人にはお酒好きな人が多いですが、中でも自他共に認めるアル中の残念な面子の中に入ってしまう二人。
なんだかんだとちょいちょい一緒に飲んでますが、まさか岡山で二人で飲む機会があるなんて思ってもみなかった。
しっぽりと三件はしごして、酔いも手伝って色んな話をしました。
マルコさんは頭がいいので話してると面白いから、普段あまり話せないようなことも話せたんじゃないかな。
まあ、酔いも手伝って翌朝にはほとんど忘れてるけど!w
意味ないじゃん!なんて言ってはいけません。
僕はこの夜に新たな可能性というか、未知の楽しみ方みたいなのを感じました。
それぞれが違うルートを経て違う地で一杯やるなんて、考えてみたらなんか新しい。
正直言うと最初はマルコさんのプランに乗っかろうかとも思ったんです。
結局は、たまたま翌日に岡山で用事が出来たから乗っかる事は出来なかったんだけど、結果的にはそれが良かった気がします。
だってマルコさんと自分ではどうやっても走力というか、走れる距離に差がある。
走れる距離に差があるという事は平均時速にも差があるという事。
通常では速い人は遅い人に合わせてくれますし、後ろにくっついたり引っ張って貰って自分がいつもよりも速く走れる場合だってあります。
でもそれって、どちらかが合わせてる、つまり我慢したり頑張りすぎたりとかってのが少なからずあると思いませんか?
勿論それはそれでとても楽しい事だし、それによって打ち上げが盛り上がったりします。
だけど僕らは自転車始めたばかりで右も左も分からないから誰かのプランに乗っかるのが楽・・・なんてのではない。
それぞれが自分のスタイルみたいなのを結構明確に持ってる立派な大人のサイクリスト。
これはマルコさんだけじゃなく他の多くの仲間達もそう。
誰かと一緒に自転車旅をして、夜はその地で宴会・・・みたいなのをいつかやりたいとずっと思ってましたけど、こんなのも有なんじゃないかと。
むしろより都合がいいんじゃないかと。
スタイルとか、気持ちよく走れる速度や距離って人それぞれ。
目的地に至る道って一つではないし、幸いサイクリストは色んな道に詳しい。
さらに輪行や車載移動を加えるとルートなんて無限に作れる。
寄り道や観光大目な自分なら100kmくらい、マルコさんなら150km、最近距離感が壊れていってる重装さんは200km、ちょっと理解できないnakaoniさんなら250kmとかw
みんな違っていい。だけど目指す場所は一緒。
これ出来たらめっちゃ面白いと思う、っていうか、実際めっちゃ面白かった!
今回は二人だったけど、人数増えたら更に楽しくなるのはもう分かりきってます。
みんな忙しい人だから色んなハードルも多いけど、いつか実現できたらいいなと思います。
とりあえず今回は試行も兼ねての第一回。
マルコさんお疲れさまでした&ありがとう!
読んでくれた人もありがとう
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岡山県高梁市まで車載で移動し、成羽川沿いのR313から折れてK300号に入りました。
曲がった瞬間からもう期待させるような雰囲気。
前方上部に見える、雰囲気満点の里山。
こんなにわくわくした道に出会えたのは久しぶり。
早くあそこまで行きたい。
なんならワープしていきたいくらいだ。
いやいや、この道は道中もとっても素敵な場所。
羽山渓
紅葉の名所。
そして見るからに堅そうな石灰岩の渓谷。
山陰地方は風化しやすい花崗岩が主ですんで、こんな素掘りのトンネルとかはあまり見られません。
あってもモルタルが吹き付けられてたりするし。
そしてこんな光景は花崗岩だとまず考えられないですね。
おおっ!って思わず声が出ちゃう素掘りのオーバーハング。
山陰でこんなのやったらすぐに死人が出るわw
狭くて低い素掘り区間は当然大型車は通れません。
だからそちらには専用の広い道が整備されてて、それがまた自転車にとって大変都合がよろしい。
羽山渓を抜けると宇治というとこに出ました。
『ゆるやかに時が流れる 心のふるさと』
そんなキャッチフレーズが付けられてますが、里山と農村風景がとても素敵な地。
吉備高原の山間にひっそりと佇む場所ですが、吹屋銅山に至る交通の要所として古くから栄えてきたようです。
赤瓦と言ったら石州瓦、でも山陰でよく見る石州瓦とはよく似てるけど少し色合いが違う気がする。
そんな風に思ってたら、こちらのは石州瓦と同じ粘土を使った塩田瓦だと知りました。
かつて石見(石州)瓦の職人が良質の粘土を求めてここに辿り着き、その技術を広め、その生産によって更に栄えたんだそう。
吹屋の町並み
他ではなかなか見られない特徴的な赤い町並み。
というか非常に美しい。
赤瓦の塩田瓦、赤格子と赤茶けた漆喰壁はベンガラの赤色。
ベンガラとは、銅の鉱石として利用しにくい磁流鉄鉱から硫酸鉄(ローハ)を作り、更にそれに脱硫酸のための水処理を重ねて作る顔料のこと。
伊万里焼とか九谷焼、輪島塗に使われる赤い発色もベンガラの赤と、古くから広く親しまれてきたものです。
それ故、当時の価値は金にも匹敵すると言われたほどで、それによってこの吹屋は高梁の町から離れているに関わらず非常に隆盛を極めました。
日本三大銅山の一つの吹屋銅山で銅を産出し、銅にならないものはベンガラを造ってその規模は日本一って・・・そりゃ儲かって仕方がなかったでしょうw
そんな稼ぎまくった人達、つまり豪商が財にあかせて建てた豪邸は、全国各地に見ることができます。
しかしここの特異な点は、個々の屋敷が豪華さを纏うのではなく、旦那衆が相談の上で石州から宮大工の棟梁たちを招いて、
町全体が統一されたコンセプトの下に建てられたという当時としては驚くべき先進的な思想にあります。
だからこんなに統一感がある素敵な町並みになってるんですね。
ランチもここにある店でオーガニックなものを頼んだら、釜戸で炊いた玄米ご飯をセルフでよそって食べる方式。
「二杯までですよ」って言われたからテンコ盛りを二杯たいらげたった。
夏野菜の天ぷらもえらいボリュームで、苦しいくらいの腹パンになったでござる。
でも玄米食べると便通が良くなっていいです。
吹屋小学校の校舎は日本最古の木造校舎。
山間のひっそりと存在する小さな町には不釣り合いな立派な校舎。
隆盛当時は吹屋で1200人もの人が働いてたそうで、校舎からその栄華を知ることができます。
他にももっと見たいとこあったんだけどな~、どうも空模様が芳しくないので踵を返す。
宇治まで戻って、今度はK435号に乗りました。
里山というか、山里と言ったほうがいいんだろうか。
いや、違いはよく分かんないんだけどw
自転車に乗るようになってからこういう場所がほんとに好きになりました。
ゆっくりと時間が流れる感覚、それが自転車の速度と相性がいいからなんでしょう。
でもTPPとかやっちゃうとこういう場所は淘汰されてっちゃうんでしょうかね・・・
夫婦岩
雨降ってきてたんで、急いで写真撮ったからアングルがちょっと微妙。
成羽川を見下ろす断崖絶壁にある石灰岩の奇岩。
白い岩肌、成羽川の青と併せて・・・やはりこれは紅葉の時に見たい場所ですね。
今回やり残した場所と併せて秋のいい時期にまた来よっと。
傾斜のきつい九十九折れを慎重に下りきったら・・・雨が本降りにorz
途中で雨宿りしてたけど、どうやら止みそうな気配がないので走り出す。
成羽川沿いのR313をひた走りますが、この道は路肩の排水悪すぎ!
半分くらいは水溜りの中をバッシャバシャと走ったような感じで、全身くまなくずぶ濡れになりました。
ていうか、なんでこんな時に限ってクロモリ引っ張り出してきたんだ・・・orz
デポ地に戻って岡山市内を目指します。
この日は訳あって岡山泊。
チェックインして一汗流したら、さっさと出掛けます。
この日は岡山で落ち合う人あり。
熱いLINEでのやりとりを経て待ち合わせた人の名前はマル子・・・じゃなかったマルコさんw
自走 de 岡山へと旅にきてたマルコさんと、「夜のクライムタイマン勝負 in 岡山」
鳥取自転車人にはお酒好きな人が多いですが、中でも自他共に認めるアル中の残念な面子の中に入ってしまう二人。
なんだかんだとちょいちょい一緒に飲んでますが、まさか岡山で二人で飲む機会があるなんて思ってもみなかった。
しっぽりと三件はしごして、酔いも手伝って色んな話をしました。
マルコさんは頭がいいので話してると面白いから、普段あまり話せないようなことも話せたんじゃないかな。
まあ、酔いも手伝って翌朝にはほとんど忘れてるけど!w
意味ないじゃん!なんて言ってはいけません。
僕はこの夜に新たな可能性というか、未知の楽しみ方みたいなのを感じました。
それぞれが違うルートを経て違う地で一杯やるなんて、考えてみたらなんか新しい。
正直言うと最初はマルコさんのプランに乗っかろうかとも思ったんです。
結局は、たまたま翌日に岡山で用事が出来たから乗っかる事は出来なかったんだけど、結果的にはそれが良かった気がします。
だってマルコさんと自分ではどうやっても走力というか、走れる距離に差がある。
走れる距離に差があるという事は平均時速にも差があるという事。
通常では速い人は遅い人に合わせてくれますし、後ろにくっついたり引っ張って貰って自分がいつもよりも速く走れる場合だってあります。
でもそれって、どちらかが合わせてる、つまり我慢したり頑張りすぎたりとかってのが少なからずあると思いませんか?
勿論それはそれでとても楽しい事だし、それによって打ち上げが盛り上がったりします。
だけど僕らは自転車始めたばかりで右も左も分からないから誰かのプランに乗っかるのが楽・・・なんてのではない。
それぞれが自分のスタイルみたいなのを結構明確に持ってる立派な大人のサイクリスト。
これはマルコさんだけじゃなく他の多くの仲間達もそう。
誰かと一緒に自転車旅をして、夜はその地で宴会・・・みたいなのをいつかやりたいとずっと思ってましたけど、こんなのも有なんじゃないかと。
むしろより都合がいいんじゃないかと。
スタイルとか、気持ちよく走れる速度や距離って人それぞれ。
目的地に至る道って一つではないし、幸いサイクリストは色んな道に詳しい。
さらに輪行や車載移動を加えるとルートなんて無限に作れる。
寄り道や観光大目な自分なら100kmくらい、マルコさんなら150km、最近距離感が壊れていってる重装さんは200km、ちょっと理解できないnakaoniさんなら250kmとかw
みんな違っていい。だけど目指す場所は一緒。
これ出来たらめっちゃ面白いと思う、っていうか、実際めっちゃ面白かった!
今回は二人だったけど、人数増えたら更に楽しくなるのはもう分かりきってます。
みんな忙しい人だから色んなハードルも多いけど、いつか実現できたらいいなと思います。
とりあえず今回は試行も兼ねての第一回。
マルコさんお疲れさまでした&ありがとう!
読んでくれた人もありがとう
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