ガイド日誌 - 北海道美瑛町「ガイドの山小屋」

北海道美瑛町美馬牛から、美瑛の四季、自転車、北国の生活
私自身の長距離自転車旅
冬は山岳ガイドの現場をお伝えします。

DAY34-36 北海道から九州に到達した! 岩国-熊毛峠-小郡-関門トンネル-小倉 『日本列島縦断チャリの旅2020』

2020年12月04日 | 自転車の旅 国内
齢50を過ぎて知る。
広島は三方を山で囲まれていたのか。

広島の東側は広島のマチュピチュ東広島市の空中都市があり、西側には熊毛峠という、身の毛もよだつ峠が居座っている。

熊毛だよ?怖くない?
知らなかったなあ。

岩国からは、またまた未経験ルートを行こうと内陸ルートを選択した。

よせばいいのに。

海沿いルートは、周防大島を眺めながら大島大橋をくぐり、柳井を経由する明るくあたたかく、健康的な海沿いルートである。それをわざわざ外すのはいかがなものか。

そうは思ったものの、一度は経験しておかなければ今後偉そうなことは言えない。

内陸ルートを走り出した。
俺はその先にある危険なトンネルのことも、熊毛峠のことも知らなかったのである。

岩国の町を出てすぐに山がちになる。
県道15号は欽明道路と言われるらしく、県道なれど主要道なみの交通量があり国道2号を外した意味がなかった。
さほど行かぬうちに峠になり、頂上部のトンネルは恐怖構造だった。あのトンネルは2度と御免だ。
あとは徳山まで下りかと思いきや、前述の熊毛峠が立ちはだかる。地味な峠だが名前がえげつない。

防府かどこかの市街地で出会ったお爺さんには、すれ違いざまに耳元でゲップされる始末。

あー、ついてない俺。

小郡に着いたときは冷や汗がすっかり乾いて塩を吹いていた。
岩国から小郡まで100km。荒れた道、荒れた交通、峠と向かい風。自転車には向かない環境だった。
極めてきつい。

さて。
小郡から先はもう障害らしい障害はない。海沿いに国道199号を65kmほど走れば関門海峡。関門トンネルを自転車を押して歩き、向こう側に出たら九州。

関門トンネル出口から、門司港を経由して国道198号で小倉までは1時間もあればいい。
右側に宮本武蔵の「巌流島」が見えているが、工場地帯のクレーンに押しつぶされそうだ。

九州の道は小倉に通ずる、という。

九州に入るとき、出るとき、
何をするにも小倉は便利な町だ。
鉄道でも道路でも、ここからならば、どの方面へもアクセスできる。悪天候にやられても、ここからならば仕切り直しが出来るし撤退も容易だ。

自分は小倉で何泊か旅の疲れを癒したら、
日本列島縦断チャリ旅のラスト、
九州チャリ旅を完遂したいと思うのだ。

小倉到着の翌日、
まずは太宰府天満宮にお詣りに行った。
日本であれ海外であれ、旅をしていても自分は、
父であり、
夫であり、
経営者であることを忘れたことはない。

娘の受験がうまくいきますように。
しっかりお願いをしてきた。

妻や子供たちが永遠に幸せであるならば、
俺の身体など粉々に千切ってサメに食われても全然構わないと半ば本気で思っている。

現在地
北海道美瑛町美馬牛『ガイドの山小屋』から
約2030km



国道から錦帯橋が見えるかも?
見えなかった。


すぐに峠道


チャリダー殺し、欽明路道路の峠トンネル


なんじゃこりゃあ?


小郡(現在の新山口)はもうすぐ


峠ふたつ、走行距離100km、向かい風、
ヘルメットの内側に被る帽子は塩を吹いた。


ワークマンで買ったシャツを着ているから、現場系で働く男たちで混雑する朝メシ食堂のなかで完全に馴染んでいる俺なのだ。


いや、宇部に行くから。


いや、もう騙されないから。
ちなみに190号線宇部経由では65km。
交通量は少ない。


きたきた。関門海峡!


自転車と歩行者はコチラへ


エレベーターでトンネルへ


関門海峡の海底トンネル。
自転車は押して歩く。


九州にキターーーーー!!!!


この写真を撮るのは結構恥ずかしい。


ご褒美に肉1ポンド食う。


小倉の街角に山本太郎。
師走の町は、せわしない。


JRと私鉄を3本乗り継いで、


太宰府天満宮にきた。


お百度踏んで願掛け、というが、
百度といわず何万回もペダル踏んでここまで来た。
だから神様、
どうか!
どうか!
お願いします!