ガイド日誌 - 北海道美瑛町「ガイドの山小屋」

北海道美瑛町美馬牛から、美瑛の四季、自転車、北国の生活
私自身の長距離自転車旅
冬は山岳ガイドの現場をお伝えします。

美瑛・富良野 もうすぐ涼しくなります!

2023年08月26日 | 北海道
いや、毎日暑い美瑛です。
例年の平均気温よりも8℃高いそうですね。

まあまあ、
そうウンザリしてないで、
涼しい写真でも
ご覧ください。



JR美瑛駅の雪下ろし
一月に見られます。

いやあ、
気温差がハンパないです。

来週から9月ですが、
一気に涼しくなりそうですよ。


時をこえて縁は繋がる

2023年05月12日 | 北海道
 
 
旅立つカヌー
時が流れて時代が変わったけれど、
令和のいまにそっと繋がっていく
 
昭和の終わり前後だったと思う。
当時大学生だったボクは、
富良野で行われていた大規模アウトドアイベントで
会場のアルバイトをしていた。
 
そのイベントで使われていたカヌーが
ずっと札幌市内の財団の倉庫に眠ったままだったのだけど、
このたび、財団の解散に伴い、処分に困っているという話をきいた。
 
その友人はGW前にぶらりと現れた。
25年前、生まれたばかりのガイドの山小屋を一緒に駆け抜けた友人ノリスケ(古いあだ名)
語学堪能で穏やかな性格、いつもニコニコしていて皆に愛される親しみやすさ
そして1999年、
美瑛で最初に(もしかしたら北海道初)ガイド付サイクリングをやった男、
ファーストペンギンだ。
 
彼はその後、知床でアウトドアガイドとして働き、縁あって財団に就職した。
ノリスケは言うのだ。
 
山小屋さん、もらってもらえないかと。
 
ボクも20年前にカヌーツアーをやめていたので、頂くわけにはいかない。

〈写真〉美瑛川にて2000年6月頃
 
でも、あそこならどうか?
当時のイベントの精神を正当に引き継いでいる、あの男なら。
 
あれよあれよと話は進む。
過ぎ去ってきた青春の日々に、俄かに光が差す。
かつての若者たち、今はいい歳のオジサンたち動く。
さくさく動く。
 
赤いカヌーが屈斜路湖に浮かぶ姿を想像して
オジサンたちのわくわくは止まらない。
 
そして、その日。
カヌーが再び日差しを浴びた。
 
屈斜路湖のカヌーガイド・ツッチーの運転するハイエースが
赤いカナディアンカヌーをのせて、
東へと旅立っていく。
 
縁は繋がる。
 
 

紅葉 THE DAY

2020年10月08日 | 北海道

きょうは旭岳に行ってきました。


日々の十勝岳ダウンヒルの送迎で、
十勝岳連峰の紅葉がいい感じに仕上がってきたのを感じていたので、近隣の山々の偵察も兼ねて行ってきました。
 
[動画]旭岳ロープウェイから(音声注意)
いい感じです。


気温もいい感じに冷えてきました。
 

大雪山系の山々、
旭岳、黒岳、十勝岳連峰の紅葉は、
今週末が2020シーズンの
 
THE DAY
 
だと思います。
 
 
 

鮭を見に行く

2020年10月07日 | 北海道
きょうは鮭の遡上を見に日本海まで行ってきました。


動画は増毛(ましけ)町の川ですが、北海道各地の中小の河川で10月にこのような光景が見られます。

ちょっと感動しますよ。





キャンセルの山を越えていこう!

2018年09月08日 | 北海道
9月6日早朝の北海道地震、
停電
通信ダウン
交通はマヒして物流はストップ

まあジタバタしても仕方ないので家でのんびりしていた。

ポータブルの小型ガソリン発電機が役に立った。灯油ボイラーを起動できたし、小型冷蔵庫や、LED照明を1つだけ灯すことが出来た。
東日本大震災はじめ電源を喪失した被災地へのボランティア活動に持参、使用していたのだけど、まさか自分達のために使う日が来るとは思わなかったけど。

そろそろ野菜か足りなくなり始めた頃にご近所からお野菜もらったり、野菜のお礼にお風呂に入ってもらったり。

灯りのある部屋に家族みんなが集まるし、星空は綺麗だし、土鍋で炊いたご飯はうまいし。
昭和みたいで、悪くなかった。

このように、しばらく静かに生活して、
昨夜ようやく電力復旧。

昨夜は久しぶりの明かりに家族は喜びに沸いた。
「明日から普通の生活だね」と安堵しつつ眠りについた。

今朝、雨が降っているしJRも不通なので営業再開にはならなかったけど、それでも仕事をしようとパソコンを起動して久しぶりにメールを開いて絶句した。

そこで目にしたのは、キャンセルの山だった。

「アースクァイク(地震)だからキャンセルしたい」

海外のお客さんの多くが北海道旅行のキャンセルに殺到しているのは明らかだった。

今月末から10月第1週は「国慶節」という中国、台湾、香港などの大型連休だけど、
こんな感じだから今年の北海道はどうやら
閑散期となりそうだ。

地震、大停電はなんとか凌いだ。

しかし、トドメで
「キャンセルの山」キターーー!!!
北海道地震、
最大のダメージはこれだった。

真っ青。

たぶん北海道中がそうだろう。
観光関係は今頃、真っ青になっているはずだ。

新聞にはデカデカと「計画停電」の文字。
こんな記事を見たら、
日本人だって、
北海道旅行の計画は吹っ飛ぶだろう。

まあ、こればかりは仕方ない。
天災なのだから。

※ ※ ※

昨日、
「ひとり18リットルまで」という配給のガソリンを買いに美瑛の町までオートバイで買い出しに行った。
途中、行きも帰りも、観光客にひとりも出会わなかった。レンタカーも1台も走っていない。

農家さんだけは、忙しそうに農作業に精を出している。

昔の美瑛みたいじゃないか。

僕が初めて美瑛を訪れたのは今から30年以上前。
その頃の僕はまだ「美瑛」を知らず、「富良野」だと思って今の「美瑛町美馬牛」にやってきた。
つまり、今住んでいるココだ。

観光客はほとんどいなかったし、レンタカーなど皆無だった。

オートバイでやってきた。
僕は19歳で、ひとり旅だった。
富良野から国道237を走り、
峠道で国道を離れて美馬牛小学校などがある方面へ。

まだ四季彩の丘はなく(ずっと後になってからだ)、どこまでも、ウネウネと、ひたすら畑だった。

その後ろでは十勝岳が、ぷわわわん、という感じで、
のんびり噴煙をくねらせていた。

寝転んでタバコの煙をくねらせている好好爺みたいだった。

美馬牛の景色に圧倒された。
ここだ!と思った。

あれも確か、9月の初め頃だった。
なんだか、あの頃、昔に戻ったみたいだ。

観光客のいない静かな美瑛。
静かな秋が始まる。

まあそれはそれで、悪くない気がする。

この山を乗り越えていこう。
また頑張ればいいさ。

そう思っている。