ガイド日誌 - 北海道美瑛町「ガイドの山小屋」

北海道美瑛町美馬牛から、美瑛の四季、自転車、北国の生活
私自身の長距離自転車旅
冬は山岳ガイドの現場をお伝えします。

チャリ旅の後始末。=準備?

2017年09月07日 | 自転車の旅 海外
なんだかもう、秋を迎えてレンタサイクル屋はめっぽうヒマになりまして、手持ち無沙汰なことも多くなってくるのであります。

そんなときワタクシは、夏の間に出来なかった作業各種をいそいそと始めるのでありますが、畑作りには遅すぎるし、草刈りも時期を終えているし、花を植えようにも苗はもうないのであります。

まあそんなときにも仕事はいろいろあるもので、きょうはチャリ倉庫の片隅にずっと置いてある埃を被った輪行袋が気になった。気になりだしたらもう中身を確かめたくてたまらなくなるわけで、とうとう鍵を開いて中身を取り出したのであります。

中身は旅用の自転車。これ。分解して梱包してあります。

昨年末にニュージーランドから持って帰ったままずっと置いてあったから、袋を開けたらバババーッと、現地の空気やら何やら得体の知れないモノがどーんと飛び出してきあがった。

旅の埃ってヤツですよ。
そいつを頭から被っちゃった。

したらね、あなた。当然もうひたすら我武者羅に、
「うわー!旅、行きてー!」
となるわけですよ。押忍。

ウイルスかよ。

冬はですね、私ことガイドの山小屋は、本業の冬山山岳ガイドに戻らなきゃいけない。夏のレンタサイクル屋だけで食っていけるはずもないから女房子供を食わせるために働かなきゃいけないのであります。
今年も働きますよ、たぶん。

だからナマっちゃった身体をなんとかせんといかん。
チャリで走るけん!
なんちゃあせんままやいかんけん!
わしはたらくけん!
エーゴもっとがんばるけん!
チャリ旅してきたえてくるけん!

ワタクシはますます決心を固めるわけです。

しかしまあ、世間はひたすらキナ臭いじゃあないですか。
先日は早朝から70年ぶりに空襲警報が鳴り響いた北海道。ああ、やはり報道されてることは現実なんだと改めて思い知らされました。

これから2カ月も旅に出て、ほんまにええんか?
帰られんようになるんと違うか?
いったん開戦したら最後、紛争に巻き込まれること必至、危険な日本に国際線が乗り入れるわけがないですよね。

さすがのカンタス航空も、固唾を飲んで見守るしか出来ないんじゃないか?

そんなことを考えたらもう、今は旅どころじゃない気がしてきました。
例年ならもうチケット確保してる頃なんですが、そんな理由で今年は行き先すら決まっておりません。

奥にある青いのはマウンテンバイクをベースに改良した旅自転車。3年前まで使用してました。

しかしまあ、こうして梱包を解くと、
仕方ないなあ。ダラダラしててもしゃーないけん、とりあえず旅支度でも始めるとするか。
なんて気になってきます。

こうしている間にも、冬は近づいてきますからね。いつまでもダラダラしてばかりじゃあいられない。
別に、海外じゃなきゃいけないというワケじゃないですし。
なんとなく格好がつくけん、と、つい、海外志向になってしまいますけど、日本縦断もなかなかエエもんですよ。食い物はうまいし。

それにしても、
ついこの間まで夕方いつまでも暑くて昼間みたいに太陽ギラギラしてたのに、いつの間にか6時でもヤバイくらい暗い。レンタサイクルのお客さんが真っ暗ななか必死の形相で帰ってきます。

もうすっかり、秋ですねえ。






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お盆が過ぎた頃、レンタサイクル屋が考えてることとは?

2017年08月16日 | 自転車の旅 海外
なんだかもう、昨日今日が夏の忙しさのピークだった事が良くわかりすぎるくらい、予約ノートは明日を境に突如寂しくなっていくのであります。

それでもやっぱりワタクシは、自転車の予約があるモノから順番に条件の良い車両を選りすぐり、振り分けていくのです。
つまり、同じ値段でも「予約のお客さん」と、そうじゃないふらりと来たお客さんでは見た目でもはっきりわかるくらい、提供する自転車に差があるのです。
つまりですね、やはり、レンタサイクルは、予約していただいた方がお得だと思うのであります。

やはりといいますか、当オフィスも電動自転車100台以上もありましたら「状態の非常に良いやつ」から順に、「見た目はソコソコでも微妙にイマイチなやつ」まで色々ありますからね。

こっそり言います。やはり予約がお得ですよ。

さて、
世間にレンタサイクル屋など何十人もいるものではないですが、私ことガイドの山小屋の場合は、お盆あたりになるともう、経営的に半年先、冬の営業の見通しなどあれこれ考え巡らせるのであります。
もう今さら、今年の夏まだまだ!もっともっと稼いじゃるで!オラオラオラ!みたいなファイトはないですね。そこまで我武者羅じゃないです。押忍。

冬は、私ことガイドの山小屋は、本来の姿であるプロの山岳ガイドに戻ります。ええ戻るつもりです。たぶん。
まあ、冬山山岳ガイドといっても、決死の登攀とかじゃないですよ。おもろい話などしながら雪山に登って、ドヒャー最高!とか大騒ぎしながらスキーで一気に滑り落ちてくるという、毎日その繰り返しで、遊んでんだか必死なんだかよくわからん仕事なんですけどね。まあ、ちゃんと仕事です。これは素人がやれば簡単に死にますから。でもボクと一緒ならば死なないですよ。むしろ楽しいことばっかりです。絶対ハマりますよ。

でもレンタサイクル屋のオッサンがそう簡単に冬だけ山岳ガイドになれるはずない。いくら経験があるとはいえ、半年のブランクで今のワタクシは身も心もタダのオッサンに過ぎません。ええ、マジでタダのオッサンです。はい。

そこでですね。そこはやはり、レンタサイクル屋なのですよ。自転車が得意。
それに、来年もまた図太い神経で何かと油断ならない中華な人達と闘わなければ、いえ、切磋琢磨しなきゃならない。それも英語で、です。

さあ、明日もきっと叫びますよ!
「ゆー シュッド ぺいメントォー」

もっと鍛えなきゃですね、英語!

英語は武器ですよ。ちゃんとした美しい英語なんか必要じゃないんです。咄嗟に使えるファンキーなやつこそが必要なんです。
それにはですね。旅。
それも、とびきり地味なやつ。
地面を這うようなやつ。3000kmくらい。
旅が一番ですよ。僕はそう思ってます。

はい。前置き長かったです。くどいですね。

自転車旅が一番!って思うんですよ。

身体も洒落んならんくらいキレッキレに生まれ変わりますし、英語も鍛えられるんなら一石二鳥です。ずっと貯まる一方だったマイルを使えば国際線5回くらい乗れるわけだし、つまり飛行機代タダじゃーん。

「やっぱり自転車旅が一番だ!」

最初からそう言えよ!ってかんじ?


便利ですよねインターネット。ポチッと海外のロードマップが買えます。以前は現地に着いてから町の書店で仕入れてました。

こうして、久しぶりにオーストラリアに行こうと思い、あれこれ思案しておるのですが、

あれ?こんなに厳しかった?みたいな感じの壁にぶち当たりました。

無補給700kmとか。

水どこ?
気温45度?

あー、無理かも。(切実)


逃げ場なし。向かい風は生き地獄。2006年11月


北海道のレンタサイクル屋のオッサンがんばってますの図 2006年11月


やっぱアジアとかヨーロッパとかニュージーランドとかとは違いました。

経験あるし大丈夫!って思ったけど、そういえば大陸縦断したのは10年前。その頃ワタクシはキレッキレでまだギリギリ30歳代でした。大陸横断(ナラボー平原とか。こちらは割と楽勝)したのもジャスト40歳。今おもえば、まだまだ若い頃やった。

そもそも、あの時でもすでに極限だったというのに。(涙目)

この10年。差は大きいっス。ちょびっと衰えたかね俺。
これが老いというやつか!面倒くせえ!

まあ、ビビッてばかりじゃ前に進まないのでなんとか計画を進めますが、コース見直し必至な感じです。まあオーストラリア広いですから、どっかで何とかまとまるでしょうけど。

またきっと雨水飲むんだろな俺。(鬱)

夏の終わり、レンタサイクル屋はそんなこと考えながら明日も明後日も予約のメールの返事書いたり(中華なメールはなかなか手強い)ブレーキ修理したりしているのです。

皆様はそろそろ、お盆明けの仕事の段取りなどボチボチ気になり始めたりしているのではないでしょうか。

頑張りましょう皆様。
それぞれの持ち場で、ベストを尽くしましょう。

とりあえず私は、明日もせっせと自転車出したり説明したり、ウロウロしているかと思えばいつの間にか庭に入り込んで立ちションしようとする中華に油断なく目を光らせつつ、ブレーキ調整に余念のない毎日を送ります。

それにしても、
北海道は確かに、秋の訪れを予感させる風が吹きはじめております。

今年も夏が、終わっていきますねえ。











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その気になれば、どこにだって行ける自転車の旅

2017年05月08日 | 自転車の旅 海外
今年もレンタサイクルの営業が始まりました。

5月を助走に、6月からの半年近く休日なく働き、多忙を極め、10月に閑散期となり、11月、
初雪の便りとともに、本年の営業を終える。
それが、美瑛の観光の仕事です。

農家に似ています。

冬の僕は、自転車屋さんとはまったく関係のない「山岳ガイド」を仕事にしています。
本来はこちらが本業で、
20年、この仕事をしています。

「そんなもの知らねーよ」って?
そりゃそうですね。

さて、冬山の山岳ガイド。
ただの自転車屋のオッサンができるはずがありません。

間違いなく、死にます。(苦)

死にたくないし、楽しみたいので、ボクはトレーニングをします。
それが「自転車の旅」。
自転車屋さんの11月12月は失業期間。そこが「自転車の旅」に充てられます。

一度にだいたい2千キロ~3千キロを走ります。
身体は旅で鍛えろ。
英語は旅で鍛えろ。(かなりいい加減ですが)
ビジネスのヒントなんかを途中で拾って持ち帰り、パクったりしてます。

パクリかい。

↑実は凄く大事。旅費くらい余裕で稼ぎますから。

今年は、手堅くオーストラリアかなーと思ってます。
オーストラリア大陸。
まだ1周を達成できていないので、できたらいいなと。



オーストラリアはいまのところ
1.大陸縦断
2.大陸横断
この2つをやったに過ぎません。
これから何年かに分けて大陸を1周しようかなと。
そんなこと思ってます。

別に、地球1周とかは目指していません。
本を書いたり講演会するのはボクの目標じゃない。

仕事をやめなくても、いつでも旅に出られますが、
あくまでも旅は仕事の一部である必要がある。
冒険じゃない。
そこが、一般チャリダーと少し違うことろかもしれません。
僕にとってチャリ旅は、「イコール仕事」です。

見方によっては恵まれてる感もありますが、もちろん自費です。
寄付なんかないし、行きたくなくても行かなければ冬の仕事ができないので
ぶっちゃけ強制

ボクは太りやすいので、強制的にチャリ旅に行くことは、健康にいいかも。
キツイですけど、ボクには向いている仕事だと思ってます。

それでもいつかは、仕事ではなく冒険的な旅をしてみたいと思いますが、
それはかなり先のことになりそうです。

さて。

今年の想定コースは、「ダーウィン」から時計回りに3千キロ。
豪大陸を時計に例えるなら、12の位置から2の位置まで。
少し行き戻りがありますが、東海岸ケアンズをゴ―ルにするかなと。
そんなふうに思って下調べを始めました。

走行コースの最初の2週間は10年前の豪大陸縦断のコースと重複します。

一度走ってるから勝手知ってるし、楽勝だな。

身体慣らしにちょうどいい。そんなふうに思って、以前の旅行記を再読しました。
それがコレです。
(↓文字をクリックしたら開きます。)

そこは、灼熱地獄だった。』
Stuart Highway 3080km 
オーストラリア大陸縦断・チャリ(MTB)の旅


わー!
キツい!


10年経つとキツイこと忘れるんですね。
これ読んで、一気にブワッと、いろんなこと、思い出しました。
正直、涙でました。
出発までにまだ5か月あるのですが、
計画段階からいきなりビビりまくり。
先に「冒険じゃない」とか言っておきながら、やばい感ハンパない。

僕、どうなっちゃうんでしょうか。
冒険やだー!
冒険怖えー!(矛盾)

しかし、
最近はいろんなことが弛緩していると感じているので、
ちょっと、根性を鍛え直さないといけないなと、
そんなことも思います。
このままでは、つまらんオッサンになってしまう。

いずれにせよ

自転車ならば、その気になれば行ける。

自転車のそこがボクは好きです。









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夢を追う旅。 自転車で旅するニュージーランド

2016年12月15日 | 自転車の旅 海外

25歳から48歳まで続けてきた僕の最後のニュージーランド自転車旅が終わった。
本当に終わってしまった。
僕の実家が、離れていく。

娘と強めのハグをして別れた。

彼女は中学3年生。
僕はもう来ないということを何となく察したようだ。

ここは、ニュージーランド南島のクライストチャーチの閑静な住宅地にある。
兄弟と呼び合い認め合う、親友の家だ。

自分の家も同然に使わせてもらってきた。
真に僕は家族の一員だった。

兄弟の家族は僕の家族も同然だ。
本当の家族だと思ってきた。

ここは長く、僕の魂の置き場だった。
いや、
これからもだ。

今回がニュージーランド最後の旅と決めた。
しかし、
正直言って、決心は揺れ動く。

初めて年齢を実感した旅だった。
ニュージーランドはユルいはずなのだが、
キツく感じることがあった。

いや、
修羅場やキツい旅でも肝がすわっていたはずの自分のメンタルが、いつの間にか意外と脆くなっていることを思い知った。
これは、まずい傾向だ。

これまでのように自転車で激しい旅をするには、残された時間はそう長くはないだろうと感じた。

ヨーロッパならば60を過ぎても平気だろう。しかし、辺境の旅はどうだろう。

ニュージーランドは、いつもゆったりとしている。
新鮮で豊富な真水があり、気候も人々も優しく穏やかで、極めて安全だった。
快適過ぎて、少し甘えていたかもしれない。

でも俺の旅は、まだここでは終われない。
弛緩してはいけないんだ。
次に進まなければならない。

もう時は、いくらも待ってはくれないだろう。

でも心から好きなのだ、ニュージーランドが。
適度に辺境、適度に優しい。
大地、空、水、雲、森…そして西風。打ち付ける波飛沫。森羅万象の祝福。

去りたくない。

本当は、毎回ずっと、これからも、
ニュージーランドでいいと思っていたのだ、少し前までは。

友よ、友よ、親愛なる友たちよ。また会おう。
必ずだ。

ブログの読者の皆さんすまない。
今日の山小屋は、ちょっと…だ。

そんな僕の事情など関係なく、飛行機はあっという間にクライストチャーチを飛び立った。


翼に月が写り、輝く。

ニュージーランドの今夜は、
スーパームーンだという。

それはやけに、眩しい。


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アーサーズパスを越えてタスマン海へ 自転車で旅するニュージーランド

2016年12月09日 | 自転車の旅 海外

アーサーズパス村を出たらいきなり急坂の登りが始まるが、1×1で十分に登れる坂だ。

標高900mを越えたら森林限界を越える。
南極ブナの森は終わり、高層湿原が広がっていた。

日本の高山植物に似ていた。










山頂付近。
難ルートを開削したアーサー・ドブソンの碑がある。


山頂。最果て感があるね!

お見苦しくてすみません。


これから、長い長い下りが始まる。


人里まで降りたら「引越し」に遭遇。

二棟の建物が移動中だった。

橋で立往生していたが、このあと無事に通過。

タスマン海が近い。


東海岸から西海岸へ、
Coast to Coast を達成した。

旅が終わった。


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