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ガイド日誌 - 北海道美瑛町「ガイドの山小屋」

北海道美瑛町美馬牛から、美瑛の四季、自転車、北国の生活
私自身の長距離自転車旅
冬は山岳ガイドの現場をお伝えします。

DAY19 富山で傷んだ自転車を修理しよう 『日本列島縦断チャリの旅2020』

2020年11月15日 | 自転車の旅 国内
日本列島を縦断すると、
2000kmを少し超える。

いくつもの都道府県を経て道は続く。

同じ日本だというのに、
県をまたぐと色んな変化がある。
もちろん県民性もあるが、
「道」もまた大きく変わる。
その地方の考え方や懐具合などが、
道路にも現れるように感じる。

新潟県はかつて、
日本で最も斬新な道路先進国だった。
あの田中角栄さんの時代だ。

月日は流れ、

かつての先進的な道路は今でも地元のインフラであり続けているが、やはり設計が昔のソレなので、いろいろアレだ。

そのひとつ。
歩道段差がすごい。
間違いなく日本一。

ボクは周囲の迷惑にならぬよう
状況さえ許せばなるべく歩道に上がる。

自分がトラックの運転手なら、
自分の自転車はこう見えるはずと思う。

こうして歩道を走るから、
ボクの旅自転車は段差の度にガツンガツンと衝撃を受けてしまう。
繰り返し、繰り返し、
何十回も何百回も。

そのダメージは確実に蓄積される。

こうして、
新潟県あたりで毎回、スポークが折れる。

だから富山や金沢で、
折れたスポークを修理したい。

今回も折れた。
今回は一本。

富山で評判のいい自転車店を探したんだけど、
そこは、まさに評判どおりの店。

ふつう、通りがかりの一見サンが自転車屋さんに立ち寄って修理をお願いしても、
面倒臭がって門前払いになることが多い。

これまで何度も門前払いを経験した。
あれや、これや、
色んな言い訳のバリエーションがある。

でも。

捨てる神あれば、
拾う神あり。

富山の「ローマン」は、神。
神だったよ。

チャリダーの皆様、
覚えておいて損はない。
富山は日本列島のちょうどド真ん中。
それに、北から来たら新潟でスポークを折ってるはず。

店主はさわやかな兄さんだ。
ロード乗りだと思う。

めちゃくちゃ丁寧に作業してくれる。
たぶんボクの自転車は、
いまリムに僅かな歪みもない。
その作業を間近で見た。

いい仕事をする人は、
腕もいいけど、
性格もいい。

学んだ。

富山の「ローマン」
もしボクが富山県民なら、
勝負自転車は絶対ココで買う。
この人に任せたい。

さて。
こうして自転車のストレスから解放されたら腹が減った。
そういえば、
富山の川にはサケマスがウヨウヨいた。
どれもうまそう。

よって、
富山ではコレを食わなければ始まらない。

きょう一日は、
徐々に痛んできた古傷を労り、
富山のアレを食い、
スタバのwifiで、滞ったブログを書き、
明日また走り出そう。

本日はチャリは休み。



これはボクの自転車じゃないけど、
こうなる。


富山のローマンさん。裏の旧店舗かな。


向いのこちらに作業場があった。店は向かい合わせに2軒。


湿布も残り少なくなってきた。


晩秋の富山の川はサケマス祭り。
どれもうまそう。


よって、富山に来たら
コレを食うべし。


富山はホッとする町だなあ。
日本海側でいちばん好きな町だ。










DAY15-18 チャリダーは悩む。新潟は東北?北陸?関東?『日本列島縦断チャリの旅2020』

2020年11月15日 | 自転車の旅 国内
新潟県を走りながら、
チャリダーは悩むのだ。

新潟県って、どこに属する?

気候、言葉は東北がしっくりくるが、違うらしい。
直江津を過ぎると、北陸っぽい。
テレビをつけると、新潟は関東に属してる感(関東甲信越推し)をグイグイ推してるけど、
それは違うだろ。

関東甲信越=近畿中国四国みたいなものだから、同グループとは言い難い気がする。

長野が近いが、長野とは一線を画している感じがする。(信越、とはいうが)

越後は独自に越後なのだ。
グレート越後。
メタルざくざく、採れてた栄光。
にしても、でかいな。

走っても、走っても、
まだまだ新潟県の道は続く。

新潟市脱出は冷えた雨。
90km走り続けて、
柏崎でようやく雨あがる。

海沿いを直江津へ。
雲が早い。
旧北陸本線跡のレイルトレイルは汽車ポッポ気分だ。

糸魚川で安くてうまい魚をたっぷり食い、
アミノ酸たっぷり元気をつけて、
日本海側の難所、
親不知を越えた。

長かった新潟県が終わった。

富山県に入ると一気に空気が弛む。
豊かな日差しにアシストされて、
一気に富山市まで走る。

新潟県、デカかった。
道路の設計?が概ね田中角栄時代のままなのか、全般に歩道段差が厳しかった。
気がつけば、
後輪のスポークが一本折れていた。

前回も新潟県でスポーク2本折れたっけ。

現在地
美瑛町美馬牛『ガイドの山小屋』から、
約1110km


この辺りにいる。


新潟市を脱出するも冷たい雨。


国道は厳しいので新幹線の高架下を走る。


渡り鳥が羽を休めている。


狭いけど、ないよりマシなトンネル内の歩道。


国道8号線は海沿いを行く。
交通量はそれなりにあるが、危険なほどではない。


直江津(上越市)で立ち寄った、上杉謙信の春日山城北端の「総構え」跡。


右山頂あたりが春日山城の主郭あたり。
遠くに妙高の山々が見える。


直江津(上越市)から糸魚川は快適。


北陸本線跡が広域サイクリング道になっている。


SL時代の遺産。かっこいいなあ。


糸魚川の商店街。雁木というらしい。アーケード、ショッピングモールの先駆けだ。


これも雁木。ビル内を貫く。


日本海の魚でエナジーチャージだ!


日本海側の難所。えげつない。


トラックに揉まれているときは写真など撮れない。これはたまたま。


ここを走ってきた。親不知の最高標高地点、天嶮トンネル付近の旧道から。


最大の難所、天嶮・親不知を通過した。
これから富山県へと峠を下る。








DAY10-14 山形、象潟、新潟、おれガタガタ… 『日本列島縦断チャリの旅2020』

2020年11月10日 | 自転車の旅 国内
日本海に沿って走り続ける。
しかし、
すっかり晴天という日がない。

鳥海山が見えてきた。
雪化粧している。

日本縦断で以前もお世話になった宿で、素朴でうまいメシをたらふく食い、洗濯を済ませる。

海沿いの砂丘には風力発電のプロペラが回っている。
見慣れてきた風景だ。

翌日は月山が見えてきた。
やはり雪化粧している。

庄内平野の巨大な水田地帯では、
アブラムシ地獄に突入。
そこら辺中に大群のアブラムシが雲のように浮いていて、目鼻口関係なく入ってくる。
雪虫地獄の、白くないバージョン。

腹一杯食う。笑

庄内の鶴岡市で雨雲が追いついてきた。
日本海の難所「笹川流れ」を風雨で走行するのはきつい。頭から波しぶきかぶりたくないので、この区間は輪行で城下町村上へ。
越後に入る。

松林の一本道を走り続け、新潟競馬場の広大な敷地を巻き、新潟の広大な港湾地帯を過ぎたら新潟市に入る。

冬型の気圧配置だというが、
言われなくてもわかる。
チャリダーは毎日、
日本海の風を真正面から全身に食らっとる。

新潟市は、
これからしばらく雨になるという。
チャリダーは足止めを食らったわけだな。

現在地
美瑛町美馬牛『ガイドの山小屋』から
約860km


日本列島日本海側は北から南まで風車街道だ。


庄内地方では外せない。道の駅にて


たまらーん!


鶴岡市から「特急いなほ」、難所「笹川流れ」での風雨との闘いを回避する。


新潟でついに晩秋の長雨につかまる。


どうするオレ?









DAY9 日本海の強風に参った秋田! 『日本列島縦断チャリの旅2020』

2020年11月06日 | 自転車の旅 国内
夜行便で冬荒れの津軽海峡を越える。
船ごともみくちゃにされながら寝て
起きたら雨の秋田だった。

通学の中高生たちに混じって自転車を走らせているうちに雨はあがり、風が残った。

日本海に沿って国道7号を走る。
風に押し返されて涙目。

途中、旅チャリダーに抜かれる。

「こんちわー!」

自転車ごと全身に旅の埃をまとった彼は、旅が長そうだった。
ボクの倍以上の荷物を積んでいるのに
ボクの倍のスピードで車道を走っていき、間もなく見えなくなった。


右側に海。
海から西風がぶつかってくる。
強い風。
その風が、
冬荒れの大波が巻き上げた潮を霧状にして
道路を越えてスッ飛んでいく。
左には山が迫っている。

どこかで見た風景だな。
ニュージーランド西海岸。
そこは、いつも西風が強く自転車の難所なれど半端ない「地の果て感」が、たまらん。

ニュージーランド好きの人に、どこが好きかと問う。
テカポ湖!なら、ふーん。と思う。
ハースト!と答えたら変態だ。ただちにビールをご馳走したい。
何しろそこは地の果てマニアにはたまらん場所なのだ。

風力発電のプロペラがびゅんびゅん回っている。
これから先ずっと、鳥取を越えるまでに
何基の風力発電が続くだろうか。

道の駅で食べた玉こんにゃく。
もっと食いたかったなと思った。
腹が減って仕方ない。

現在地
美瑛町美馬牛『ガイドの山小屋』から
約670km



寝て起きたら秋田
まもなく雨あがる


道の駅ありがたい
暖房あり、近所のおっさんも集まってくる。
テレビでは菅総理(秋田出身)が人気。
菅総理をイジめる蓮舫議員(テレビ映ってる)は
「あの女」呼ばわりされていた。笑


玉こんにゃく100円。
うまい!


秋田の歩道は見た目よりも走りやすい。
車道とは縁石だけで区切られているから段差少なく、コンクリートの溝蓋は走るとポコポコ音がする。
たまに欠損あるから注意!






DAY7-8 冬将軍から逃げる!札幌から苫小牧へ『日本列島縦断チャリの旅2020』

2020年11月04日 | 自転車の旅 国内
寒さが一段と増してきた。
メリノウールのシャツ、カッパの常時着用が欠かせない。

札幌から千歳までは丘地形が続き、
標高が高めの場所もあるので、
薄ら積雪したり凍結すると難儀だ。

苫小牧で作戦を練った。
その夜、
道北からは積雪の便り。
我が家、美瑛町も白くなったという。
冬将軍が確実に迫ってきた。

追いつかれたら面倒だな。

苫小牧東港から北海道を脱出しよう。
冬将軍から逃げるのだ。

津軽海峡を越えて本州に渡ろう。
冬型気圧配置で、
日本海側は天気が芳しくないようだが、
先のことをグダグダ気にしても仕方がない。
なるようになるだろう。

フェリー乗り場の待合室で船を待つ。
海には白波が立ち、時折雪が舞う。
待合室は薄暗く、底冷えがする。

現在地
美瑛町美馬牛『ガイドの山小屋』から
約200km



新千歳空港の外縁を過ぎたところで謎構造物を発見。


雨が降りだしたので空き地に避難したら、そこが謎施設だったのだ。


苫小牧夕方5時、まるで夜中だな。


勇払原野を東へ。
厚真町にある苫小牧東港に向かう。


勇払原野の憂鬱。
勇払原野では道が消滅するのはよくあること。自転車で走っている歩道が徐々に消えていくので参った。


工業地帯だというのに勇払原野サファリだな。