最近の出来事

ニュースや新しいテクノロジー、サイエンスについて感じること。

DTP

2010-04-15 23:54:54 | 日記
シンポジウムの抄録集を作成していたが、遂に原稿が完成し、今日印刷所に持って行くこととなった。
便利な世の中になったもので、後は印刷するだけという原稿を全て自分たちで作れる。

随分昔に論文を製本した際には、印刷所で色々手を加えるなどなかなか大変だった。
いまは、画面上でできあがりを確認しながら微調整することも簡単だ。
100人以上が発表するシンポジウムで所属もばらばら。
手作業で行うとなると気を失いそうだが、何とかなった。

一番、手間暇のかかったことは、投稿者の間違いを探すこと。
明らかなスペル違いや、珍しい名前を一つずつ検証していく作業だ。
著者の間違いにまで口を出すなといわれそうだが、印刷するとなるとそうも言ってられない。

投稿はウェブサイトを通じてアップロード、データベースに移植され出力される。
この間、人の作業は内容に応じてセッションを振り分けること。
2日ほど予定した振り分け茶寮が意外とすんなりと3時間くらいで終わったのが大きい。

今年はここまで大きな問題もなく辿り着いた。

酸素が不要

2010-04-14 07:21:20 | 日記


先週号のサイエンス・ナウ (Science Now) に取り上げられた生物は酸素を利用しないらしい。
だからミトコンドリアを持っていない。
代わりに水素を使ってエネルギーを作っていると推定されている。
水素細菌と類似のハイドロジェノソームを多く持っているからである。
ちなみに、ゴキブリの寄生菌は膨大な数のハイドロジェノソームを持っていることで有名。

地球上に酸素が無い頃から生き延びているのかという考えが一瞬頭をよぎったが思い直した。
嫌気性細菌やトリコモナスなど、かなりかけ離れた生物が同様にハイドロジェノソームを有していることを考えると収斂進化なのだろう。
酸素を使わないからと言って決して地球外から来たものではないだろう。
新しいのは、多細胞生物で酸素なしで繁殖しているらしい点。

元の論文:
The first metazoa living in permanently anoxic conditions
BMC Biology 2010, 8:30 doi: 10.1186/1741-7007-8-30
http://www.biomedcentral.com/content/pdf/1741-7007-8-30.pdf

New MacBook Pro

2010-04-13 11:30:33 | 日記
新しい MacBook Pro が登場した
皆が首を長~くして待っていた Arrandale モデルだ。
15" がメインらしく、Core i7 の17" は built to order のみである。
試しに価格を見ると 2.66 GHz Core i7, 8GB RAM, 512GB SSD で $3,854 だった。
日本のサイトで見ると 390,780 。
なのでドル買い為替レート ($1 = 95) を考えると二万円以上のぼったくりである。

さて内容はというと、まず Arrandale から。
ビデオ編集など、CPUに負担が大きい作業に対してかなり速度向上が見られるらしい。
ビデオのエンコード速度が50%アップだという。
写真編集についてはそれほどの改善はないらしい(10%程度といわれる)

良く見ると 13" モデルには Arrandale モデルがない。 Core 2 Duo だけである。
しかし、2つ大きな改良点がある。
バッテリーが10時間。
グラフィックカードとして 13" 用に設計された NVIDIA GeForce 320M を装備している。
ゲームの映像速度が50%-80%向上したとの報告だ。
よく考えると、これで良いのかも知れない。
13" ではビデオ編集は出来ないが持ち運びされるだろう。
電池の寿命やグラフィックを強化してCPUはそのままで値段を下げる、という方針に賛成だ。
雀を撃つのに大砲は要らない。

春が来た

2010-04-12 20:43:28 | 日記
庭がだいぶ賑やかになってきた。
ハナミズキが色づいてきた。
チェロキーなのでピンクだ。
梨も咲いたし、チューリップもレンギョウも開花。
雑草の青と紫を加えて、かなりサイケな色具合だ。
因みに我が家の庭は雑草がないと地肌が現れ過ぎとなるので、「綺麗な芝生」というのは諦めている。


 

On Intelligence by Jeff Hawkins

2010-04-09 20:16:57 | 日記

面白い本と出会った。
パームを創り出したジェフ・ホーキンスの著書。

彼の社会に対する貢献については誰しも異論のないところだ。
ハンドヘルドという分野を開発し、初めてビジネスとして成功したハードを世に送り出したという点である。
アップル社ののニュートンが受け入れられずに終わったのと対照的である。

その後のソフト制作者をないがしろにした開発方針変更や、工業規格の規則を無視したなりふり構わないビジネス展開など、最近は批判されることも多い。
そのため尊敬する起業家として名前を挙げられることは少ない。
因みに、彼は 私が10年以上住んでいた街、ハンチントン出身だ。

そんな彼が、一番興味を持っているのが「知性とは何か」という問題だ。
脳がどのように機能するかと密接な関わりがある。
それに対する彼の考え方が述べられているのがこの本である。

AI(人工知能)に対して彼は敵愾心むき出しである。
彼は神経回路構築の方に興味を持っており、AIには目もくれていない。
にもかかわらず、アメリカ政府の資金的支援がAIに偏っているからである。
コンピューターが会話するとか、何かを認識して反応するとかというのは知性ではないと彼は言い切る。
彼の意見は、「知性とは経験に基づいて未来を予測する能力だ」に集約される。
大脳皮質がどう機能するとかおまけの話もあるが、結局、彼の究極課題は将来を予想するネットワークが構築できるかどうかにつきる。
人は脳を使ってそれを成し遂げている。
だから、脳の機能を徹底的に研究する必要があるというのだ。

一読の価値がある。
早速数冊購入して、科学に興味を持っている人に読んでみたらと勧めてみた。

摂氏32度

2010-04-08 20:56:47 | 日記

余りに暑いので窓を閉めようとしたら、隣の窓が攻撃を仕掛けてきた。
間一髪でよけることが出来たが、"That's was close -_-;" 状態だった。

今日はぽかぽかというより暑い。
きおんが32˚Cを超えた。
庭は水着姿で日光浴をしている人で溢れている。

春たけなわ

2010-04-07 14:52:33 | 日記

近所の桜が満開となった。
歩いて30秒ほどのところにある桜の森。
アメリカ人はお花見だといって樹の下で飲食をすることがないので、静寂が桜の森を支配している。

写真で伝わるかどうかわからないが、この森は高さが優に8mは超えようかという立派な樹で成り立っている。
(3階建ての家の屋根より高い。)

ここから右側に桜が連なっており、左の方では梨と木蓮が満開となっている。

開花

2010-04-06 16:46:46 | 日記

春だ。
仕事場の窓から見える木蓮が満開。
3月22日の写真と比べると違いがよくわかる。
街路樹の梨も満開。
うちの近所の桜が5分咲き。
ここ5日ほど良い天気が続いていたからだろうか、一気に開花した。

庭の襲われた。チューリップはまだつぼみが出ない。

Fundraiser

2010-04-05 20:39:54 | 日記
今日は近所のピザ屋が Fundraiser をした。
今日の売り上げの50%を地元の小中学校に寄付するというものだ。
いつもは月曜日が定休日なのだが、今日はこのために開店。
お客さんで一杯だった。

この辺りではいろいろな商店が学校のために催し物をして寄付金を集めている。
学校の設備が充実しているように見えるのもそのためだろう。
例えば黒板の代わりに巨大なタッチスクリーンが使われたり、週2回のコンピューターの授業では生徒一人あたり1台以上のCPUが使える。
(マックとウィンドウズの両方を使うので数が多い)

子供の教育に熱心といえばそうかも知れないが、自分の子供に限らず、地元の学校を良くしようとみんなで頑張っているところに感心した。

囲碁トーナメント

2010-04-04 21:53:42 | 日記
やっと長いトンネルを抜けた。
1勝14敗という記録で、このまま勝てないんじゃないかという危惧を抱いていた3月。
先週苦しい碁を1目差で拾って流れが変わった。
(実際は持碁だったのだが相手が最後に一目損した。)

3月19日には中押し負けで全く歯の立たなかった相手を先週は殲滅。
その後も大差での5連勝。
実際の差以上に、内容に差がある。
どういう訳か、地が多くて自分の方が厚い。
しかも連敗中の時に全くチャンスらしいチャンスもなく負けていた相手にである。
その当時は敗着が分からなかった(強いて探すならなら数手目か)。
一番困るのは2週間前と今で何が違うか分からないという点。

ともかく、今日は嬉しいトーナメント優勝。
準決勝も、決勝も自分としてはいい碁が打てた。
そっちの方が嬉しい。

囲碁のトーナメントで優勝したのは数年ぶり、Wings の Kings Tournament (2006) 以来だ。
今日はよく眠れそうだ。

Arboretum (Planting Field)

2010-04-03 09:59:34 | 日記
桜はまだだがお花見に出かけた。
今週末はワシントンDCで桜祭りだからあと10日もすればソメイヨシノが咲くだろうか。

オイスターベイの Arboretum で春の花を眺めるということをここ16年くらい続けている。
丁度今は、各種椿、梅、連翹、一部の木蓮が見頃
チューリップ、ハナミズキ、木蓮、などはこれから。
元々、個人の邸宅だったらしいが今では数多く植樹されて一般公開されている。


(写真をクリックするとアルバムのリンクへ)


アルバムの花について。
5062: 白いレンギョウ。珍しいので写真を1枚。
5050: Paperbush (Edgeworthia chrysantha) 中国四川省原産で芳しい香りを放っていた。
5046: Star magnolia 木蓮の仲間
5034: Spring Starflower だと思うが、野草なのでラベルが付いていない。
4999: 10年前には立派な大木だったのに数年前に枯れてしまった希少種の木。
4993: 木蓮
4968: 椿
4967: 椿
4947: 梅

グーグルとトピカ

2010-04-02 06:54:29 | 日記
昨日のエイプリルフールで一番印象に残ったのは、グーグルだった。
名前を Topeka と変えていた。
Google it. の代わりに Topeka it. と言わなければならない一日だった。

カンザス州の州都である、Topeka はグーグルの超高速光ファイバーネットワークの試験地として名乗りを上げている。
非公式だが、一ヶ月間地名を Google と変更した。
今回の行動はそれに対する返答と考えられる。

いずれにせよ、マスコミで取り上げられ宣伝効果は抜群だった。

e. e. cummings

2010-04-01 10:24:11 | 日記
& [AND] (1925)

D
SONNETS -- REALITIES

VIII



カミングスは多くの官能的な詩を残しているが、これもその一つ。
彼の詩の中では、語られる機会の少ない作品だが、技巧を凝らさない直接的な表現が好きだ。
新古今和歌集よりも、万葉集に惹かれるという好みと通じるものがあるのだろう。

彼は言葉の持つ意味だけでなく、単語そのものや文字とも濃密な関係を持とうとしている。

見て、声を出して読んで、耳で聞く。
言葉の意味が滲み込んでくる。
味わい甲斐のあるのある詩だと思う。

ブログにタイプせず、画像として貼り付けているのは彼の意図を生かしたいからだ。