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Wolbachia: 南京虫と細菌

2009-12-26 21:39:30 | 日記
古くて新しいニュースがある。
この細菌 Wolbachia(ボルバキアと読むのだろうか?)は隠れた勝者である。
かなりの数の昆虫(正確には節足動物)がこの細菌に感染していて、しかもこの細菌無くしては子供が出来なかったり、成虫になれなかったりする。
つまり、多くの虫たちがこの細菌に依存しているのである。
必然的にこの細菌は世界中にはびこることとなる。



今回の記事は「 Wolbachia 無くしては南京虫(トコジラミ)が成虫になれない」と言うもので、「この細菌を除去すれば南京虫をコントロール出来る」と言うのだが、三番煎じの感がぬぐえない。

熱帯で病気(マラリアやデング熱など)を媒介する蚊をコントロールするためにWolbachia を標的にしようと言う研究が既に始まっている。
さらに、寄生虫(主に線虫類)の駆除をするためにはテトラサイクリンで Wolbachia をコントロールする方が虫下しより安全だと言う考えも試されている。

ちなみに、この細菌が蚊の受精卵発達のために不可欠だと示されたのは40年近く前である。

南京虫というのが新しいが、この細菌の分布をみると少なくとも1割以上の虫がこの細菌を必要としているのじゃないかな。


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