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アデルの「21」 (ADELE "21")

2011-05-18 06:48:03 | レビュー

Adele の2枚目のアルバム「21」が発売されて3ヶ月。
だいぶ聞き込んだのでこのあたりで感想を。

まず挙げたいのは彼女の成長ぶり。
前作「19」に比べて局に深みが増し、彼女の表現力にも磨きがかかっている。
テーマは一貫して "Heartbroken Soul" 失恋・別離・破局。

彼女自身の言葉で表現すると:

"It’s [21] different from 19, it’s about the same things but in a different light.
I deal with things differently now.
I’m more patient, more honest, more forgiving and more aware of my own flaws, habits and principles.
Something that comes with age I think.
So fittingly this record is called 21."

 「21」は「19」と違う。テーマは同じだけれど切り口が違う。
今の私は昔より成長している。
忍耐強くなったし、誠実さが増して人の間違いを許せるようになった。
自分に足りない部分や好み、自分自身の倫理観が見えるようになった。
年をとって経験を積んだからだと思う。
だから、年齢をとって「21」というタイトルにした。

今アルバムは2年前の彼との破局がインスピレーションとなっている。
切実な思いが伝わってくる歌詞に彼女の味わい深い声が良くマッチしている。
体の中にしみこんでくる様な魂のアルバムと言える。

まず先行シングルカットの "Rolling in the Deep"。
(このページのリンクは全て 公式サイトのビデオ)

心を弄ばれた彼女は復讐心に燃える。
Don't undrestimate the things that i will do
(どんなことでもするから見くびらないでよ)と啖呵を切るあたりは空恐ろしい。
さらにこう続ける。
Think of me in the depth of your despair
Make a home down there as mine sure won't be shared
迫力のある歌だ。
ジャンルはソウルだ。

Glee 版はこのリンク。(Lea Michele & Jonathan Groff)
アカペラでしっとりと謳われてみるとこれもなかなか良い。
ジョナサンの声が曲にマッチしている。

次に人気番組 Glee でグウィネス・パルトローがカバーした "Turning Tables"も別れの歌だ。
諍いに疲れて彼の元を離れる決意をする彼女の心境を綴っている。

シングルカットされた "Someone Like You" はけなげな女性を歌い上げている。
昔の彼氏が結婚したと聞いた。
どうしてももう一度会いたいという気持ちを押さえきれない。
あなたのことを忘れられないから。
Never mind
I'll find someone like you
I wish nothing but the best for you too
(やっぱりやめておく、
貴男にそっくりな人を見つけるわ
貴男が幸せになることだけを祈ってる)
心にしみる歌だ。