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アンドロイド携帯とグーグル社の戦略

2011-05-03 07:42:05 | 日記

KBSによれば韓国グーグルの本社に警察による家宅捜査 が入ったという。
個人情報を無断で取得した嫌疑である。
押収された情報が解析され次第、幹部の事情聴取が行われる模様だ。
グーグル社についてはアメリカでもアップル社と共に5月10日の公聴会に召喚されている。

グーグルが収集したモバイル機器の位置情報はどのように活用されるのだろう。
まず、WiFi スポットや携帯電話用中継施設の位置をデータベース化できる。
これにによって位置情報の精度を高めることができる。
先週、アップル社がこの "crowd-sourced database" の重要性を強調した。
あくまでも個人を特定する情報は収集していないとの立場だ。

さらに、こういった位置情報は 次世代の広告作成に必須だ。
携帯電話の近くにある施設の検索や紹介にとって位置情報が本質的だからだ。
特にグーグル社にとっては広告が屋台骨であり、社の存亡がいかに個人情報を収集するかにかかっている。

以前ストリートカー(地図上のストリートビューを作製する車両)で個人情報を「意図せず」集めた過去を持つグーグルは個人情報の扱いについて世間一般と異なる基準を持っている。
第一、個人情報を種々の形で販売することで生計を立てている。
その意味でアンドロイドの成功はストリートカーでの失策を補うタイムリーとなった。
アンドロイド携帯電話をプローブとして、住所録、メール交信記録、行動パターン、ウェブ閲覧記録などを全て収集し解析できるため打ち出の小槌を手にしたようなものだ。
これらのデータはグーグルの将来そのものだと言っても過言ではない。

これから、各国で個人情報に対するグーグル社の企業倫理が問われてくる。
これからの展開によっては大きく次世代のビジネスが変化する可能性がある。