saderのエッセイ館

saderは自然の中を旅するのが好きです。
四季折々自然が持つ“蠱惑の魅力”を『エッセイ館(やかた)』へとどけます。

弘法大師の道から大天井ヶ岳・岩屋峰へ

2017-05-30 11:18:17 | Weblog
熟年の山歩きにはハード過ぎるから、あまり行きたくなかったが「奈良名山案内」にコースを書いた張本人だから行くべきだと言う‟ご無体な意見”で参加せざるを得なくなって、四寸岩山から大天井ヶ岳・岩屋峰のコースを歩いてきました。
ちょっとでも楽な方法を・・・と考え、近鉄吉野駅タクシーで心見茶屋跡(弘法大師の道)登山口まで行きましたが、そこで、またまた少しでも楽な道を選び、吉野大峰林道を100㍍ほど先へ行った奥駈道登山口(四寸岩山の横駈道)から登りました。何だか静かだと思ったら”仙人”がいません。
「俺はそんな軟弱な道は歩かない」と言って、心見茶屋跡から弘法大師の道(尾根道)を駆け上がっていったらしい。奥駈道は山腹を緩やかに巻き進むので、山襞を巻く分、距離は長くなりますが体への負担は軽くなるはずでした。道は良く整備され、落ちた桟橋も修復され、五十丁茶屋跡を過ぎ、新茶屋跡(黒滝・柏原山登山道出合)までは楽でしたが、ここから四寸岩山へは尾根の直登だったのを忘れてました。四寸岩山で待ってる”仙人”から「遅い!」と督励の電話が・・・。
四寸岩山からの展望は樹木の生長で以前に比べ、狭くなったが、目指す大天井ヶ岳や弘法大師の道、弥山・八経ヶ岳が展望されました。新緑のブナ、カエデの林を足摺宿跡小屋を経て吉野大峰林道を横断、百丁茶屋跡「二蔵小屋」へ到着。ここまでは標準コースタイムより、やや早く順調でしたが、ここから大天井ヶ岳へは急坂が数か所あるので、ここで昼食にしたかったのですが‟山頂でビールが待っている”という声に圧倒され、しぶしぶ登り、大天井茶屋跡(祠がある)青息吐息でたどり着きました。振り返れば踏み越えてきた山々が青空の下、新緑に映え、疲れを忘れました。急登15分、大天井ヶ岳に到着。展望はイマイチですが風が新緑の息吹を運ぶ晴天の山頂で飲むビールは最高でした(ビールを飲んだ時点で15時58分のバスをあきらめ、最終バスに乗る気になっています)。
下山は岩屋峰へ、熟年には‟地獄への下り道”のように思える長い道です。岩塊の転がる坂や小さなUP/DNがガタのきた足腰にこたえます。以前は道標も無く迷い込みの多い道でしたが、今は道標も随所にあり、踏跡も明確です。大昔”仙人”が残した「山想遊行」のペナントや古い道標がまだ残っていました。岩屋峰から大原山の鞍部までの激下りは雪道の方がよっぽどラクチンです。樹木が成長し、茂った大原山展望台(トイレは封鎖)は通過して二階建ての洞川展望台へあがりました。
傾きかけた太陽に照らされた山上ヶ岳が、龍泉寺へヨタヨタと下山する山の俳諧老人を見送ってくれました。(小さい写真はクリックで拡大)

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金剛山のクリンソウ

2017-05-19 18:57:44 | Weblog
昨年来、気になっているハナイカダの花が咲いていないだろうか?今日も出かけてみた。残念ながら、まだ蕾の状態だった。帰ろうかとも思ったが、家を出る際、セト経由で北尾根をたどりNo.72電柱から支尾根を下るのが“青崩・水越峠からカトラ谷へ行く最短コース”として紹介されているらしいので確かめに行くかも・・・。とメモを残したので、ついでに踏査することにしました。
理由は私のささやかな経験では、このコース、かなりの悪路で植林の狭い尾根の激下りのはてにカトラ谷の入口、堰堤横にでるはずです。だとすれば、セトから黒栂谷林道とカトラ林道分岐へ下る方が距離は短いし安全だと思えるからですが、もしかして、新しいコースが出来ているかも・・・。期待してコースに入ると、自然林の内はヤマツツジが満開で快適でしたが、人工林になった途端、見覚えのある狭い尾根の激下りに転じ、思った通りカトラ谷の入口、堰堤横にでました。時間は、まだ昼前、新しい行動を起こしても許される。と自分に都合の良い判断を下し、カトラ谷をクリンソウの谷へとむかいました。
4~5人のグループと入れ違いに、丁度、見頃のクリンソウの沢へ入ったのは単独の女性だけでした。誰もいないニリンソウの群生地とヤマシャクヤクの山腹を巡ってみましたが、花は、わずかに残るだけでした。帰路は山頂からセト経由の下山路をとりました。

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大和葛城山のツツジ

2017-05-15 16:38:03 | Weblog
ご近所の白いツツジの咲き具合をみて、毎年、大和葛城山のツツジの開花状況を占うのですが、今年は、どういう訳か、そのツツジが例年のように満開にならず、一昨日から散り始めたので、今日、5月15日(月)少し早起きして葛城山へ出かけました。コースは例年の通り、秋津洲展望コース(北尾根)をとりました。ヤマツツジが所々に咲き、満開になった梢の藤の花が半逆光で煌く萌黄色の若葉とみごとなコラボレーションを見せ、登りの疲れを忘れさせてくれました。自然観察林がカタクリの自生地を過ぎようとする辺りで、カタクリの実を幾つか見る事ができました。ロープウエイ駅からの道に合すると、周囲の雰囲気は静寂から喧噪へと移り、にぎやかになりました。観光ツアーで来られた人がほとんどで、登山者は数える程度の少数派です。山頂ではパンフレットで見たツツジは何処にあるのでしょうか?と尋ねる人もおられ、添乗員はついていないよでした。
幸い天候は晴れ、ツツジ園の花は7分咲き、最も美しいときを迎えていました。時間は10時過ぎでしたが、何処のデッキ、ベンチも満員、予想以上の賑わいでした。持ってきた三脚は使う機会を失い、ザックに付いたまま・・・。散策路の途中で、かなりの担荷をした若い山ガール2人に出会いました。聞けば昨夜は金剛山で幕営したと言うから、今朝、ちはや園地を出発したのだろうか?(弾けるような若さが、ちょっと羨ましい)。
ツツジ園を一巡して、少し早いお昼を時間をかけてすませたら“婿洗い池”経由で沢沿いの下山路を下りました。途中、30年以上もお会いしていない方から、声をかけて頂きました。ロープウエイ乗場の向かいにあるテラスで「きっと、今日は“大安吉日”に違いない」と思いながら冷たいコーヒーを飲んで帰りました。(小さい写真はクリックで拡大)

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奈良・春日大社と万葉植物園の藤

2017-05-10 11:53:56 | Weblog
5月7日(日)GW最後の休日、混雑が予想されたが春日大社と万葉植物園の“藤”がほぼ、満開と聞いて、万葉植物園が開園する時間に合わせて・・・と思って出かけたが、GW期間中は8時30分頃から開園しているのを知らなかった(5月1日にも訪れていたが確認していなかった)ので、駐車場は、ほぼ満車。かろうじて入口近くに残っていたスペースに置かせてもらう事ができて幸運でした。
春日大社の“砂ズリの藤”は先端まで開花していたが、人が多いので先端の花が傷んだり、落ちたりしているものもありました。奥まで行かず、お参りを済ませ、万葉植物園の東側入口へ向かいました。
入園すると藤の花が道を覆うほど足元に散っていました。早咲きの花は早くも散り始め、1日に訪れた時より色が浅くなっていましたが、絢爛と咲く様は、三笠山を背景に、まさに絶景!渓流の橋に立って、記念撮影する人などは順番待ちをしていました。藤園を一巡して、西入口へ来るとまだ、“九尺”が花をつけ、満開状態のままでした。日差しが一段と強くなったので万葉植物園を後にしました。(小さい写真はクリックで拡大します)

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金剛山・カトラ谷のニリンソウ

2017-05-04 17:59:28 | Weblog
5月4日(木)GWのド真ん中、金剛山へ行くなんて、あまり気が進まなかったが運動不足解消のため!と言う“山の神”のご託宣があり、シブシブお供してカトラ谷へ出かけました。思った通り、まだ、朝の8時半だというのに、トイレ前の駐車場は満車。やむなく少し先の駐車場に置くはめに・・・。満開のヤマブキや青空に映える山桜が林道歩きの単調さを消しさり、カトラ谷へは、あまり気温が上がらない内に沢へ入ることが出来ました。せっかく快適にあがって来れたので、できるだけ汗をかかないようにビスターリ、ポレポレ歩きで進み、水場には長時間居座りました(早い話、腰も痛いし、歩きたくないのです)。
降りてくる人に開花状態を聞いたら7分咲き程度だ、と言ってたので、例年に比べると1週間程度遅いのだろうと思っていたが、やはり、ニリンソウの二つ目の花は、まだ蕾がほとんどでした。エンレイソウが丁度、花を咲かせていましたのでヤマシャクヤクは5~6日先にならないと咲かないだろうから、直接、山頂広場へむかいました。ライブカメラ・時計のある山頂は若い人のグループも多く華やか、一方、転法輪寺の広場は明日が「子供の日」とあってイベント準備に多忙の様子でした。“ちはや園地”へゆけば、まだ石楠花やシラネアオイなどの花が見れるだろうが、今日のところはセト経由、黒栂谷コースを早々に下山させて頂くことにしました。途中、気になっていたハナイカダの木を見に立ち寄りましたが、まだ“蕾かたし”の状態でした。

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生駒山脈・枚岡神社から高安山へ

2017-05-03 18:09:54 | Weblog
4月29日(土)「エスカルゴ山の会」の月例山行に連れて行ってもらうには、朝8時30分に枚岡駅へ行かなければならない。そのため5時に起床、あちこちにガタのきて、出かけるのを嫌がる体をダマシダマシ家をあとにする。西大寺へ向かう途中、電車の中で「台北低山散歩」の著者K氏と出会い、枚岡駅までご一緒する。西大寺と生駒の2回、電車を乗り換え、8時過ぎには枚岡駅に着いた。駅を出ると鳥居下の石段以外に座るところが無いから、しばらく構内のベンチに腰掛け、皆さんの到着を待って、鳥居下の集合場所へいきました。
皆、揃って本殿に参拝して山旅の安全を祈願したら枚岡梅林を右にして、枚岡山展望台へ向かいます。色鮮やかなツツジの花が咲く道から展望台へでると、咲き残った八重桜の向こうに東大阪の街が望まれました。展望台からは神津岳を右へ巻いて舗装路が通る“わいわい広場”鳴川休憩所を経て、ぼくらの広場へ登り着く。大阪市の全域を一望する大展望に満足したら暗峠・鳴川峠・大原山三角点・ハタタテ山の五叉路へでる。大原山三角点をピストンし、誰が何時、付けたか「大原山」の私設山名版がある台地を右に、鳴川峠へ下り、三国山を越え、タンポポが咲き競う「希望の鐘」広場に着き、ランチタイムになりました。
南京錠が無数に付けられた誓いのリングを見て、誰かが「熟年離婚の際、ここまで来て鍵を外すのかナァ~?」を言って“大うけ”。相変わらず、笑いの絶えないパーティーは十三峠、立石越え、から八重桜が満開の久安寺分岐の広い道へでて、高安山を通り、高安山ケーブル駅で解散。大阪方面、奈良方面へと下山しました。

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