saderのエッセイ館

saderは自然の中を旅するのが好きです。
四季折々自然が持つ“蠱惑の魅力”を『エッセイ館(やかた)』へとどけます。

赤目四十八滝から落合

2008-09-28 19:29:16 | Weblog
9月27日(土)晴れたり曇ったりのハッキリしない天気だが、今日の名張の最高気温は21℃、道中の彼岸花も色褪せた感じで、もうすっかり秋の気配。サンショウウオセンターを過ぎ、行者滝までくると予想外に水量が多く、迫力ある姿を見せていた。次々と現れる滝が、ことごとく今までに見たことも無い姿になっている。昨日のゲリラ的スコールがこの辺りでも降ったのだろうか?淵も滝も水量豊かなぶん美しく、今日は何だか入山料を払った価値があったような気になった。
この渓谷の最後を飾る岩窟滝も、何時もと違い堂々たる直瀑になっていた。その周辺では、滝を眺め食事をする人で賑わっている。私達は少し離れた場所で食事を済ませ、出合茶屋から落合をめざす。道標のコースタイムは落合まで1時間30分となっている。時計は12時28分、皆は、どう頑張っても13時25分落合発のバスには間に合わない!と半分あきらめかけていたが、過去に50分で歩いているので、バスに間に合う可能性はあるョ!とトライしてみる。廃墟と化した展望台跡までくると「落合まで1km」と道標に書かれていた。残り25分、滑りやすく危険な山抜け跡を全員慎重に通過、最後の階段を降りたら13時20分だった。バスの運転手さんのご好意で後続を待って頂き、定刻を数分の遅れで出発。
車窓の眺めが数十年前、厳冬期の八ヶ岳の帰路、仲間を乗せるため清里駅で列車を数分止め、大目玉を喰らったことを思い出させ、懐かしさで一杯になった。

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曽爾高原・古光山

2008-09-25 15:55:06 | Weblog
9月23日(火)午後「エスカルゴ山の会」が曽爾高原の「青少年センター」に宿泊して“お亀池”の灯火会とバーベキューを楽しむ。と言うので参加させて頂いた。平均年齢六十××歳なのに何故「青少年センター」に受け入れて貰えたのかナァ~。夕べの集いでは、この4日間トータルで9時間の睡眠しかとってないという阪大“知的所有権研究グループ?”猛勉強組20名余りと、中日友好協会(故、王震主任が作った?)の日本語特訓中という若者10数名と同宿するとわかった。朝の集い・夕べの集い、君が代に国旗掲揚、ラジオ体操など会社の研修所で最後に受講して依頼30年ぶりに体験した。夕食後、高台へあがり、まだ、穂が出たばかりのススキの穂波と夕焼け、お亀池の灯火会を楽しむことができた。
翌朝7時、何故か“君が代”に合わせ、真剣かつ見事に日章旗を掲揚し、たどたどしい日本語で一生懸命に自己紹介する中国の青年達・・・、たった1日なのに中身の濃い思い出ができた施設を後にする。
早朝は雨と霧で“ご来光”は見れなかったが、6時ごろから晴れ、亀山からの眺めは、抜けも良く、素晴らしい景観である。誰一人、出会うこともなく長尾峠から後古光山へむかう。すいぶん草深くなった展望丘からは、わずかに二本ボソや大洞山が望まれるのみ、後古光山までは良く整備されているが、ここからは“ホッタラカシ”フカタワへ下って古光山へ登り返す。途中、小さなマムシがフイックスロープの横にいたが、ストックに乗せて、横の藪へ移動してもらう。古光山(1峰)の展望も木の間から東西を垣間見る程度、昼食を済ませ、あまり良いとは言えない痩尾根と4っの小突起を踏み越え、展望の良い南峰(5峰)に立つ。曽爾高原や来し方が一望できる好展望に満足し、小広い中だるみまでくると踏跡が乱れ、右寄りに下っている。これは以前のコースとは別に大峠(ふきあげ斎場)から杉林を直登してくる道である。今は、この道が主に使われているようだ。
時間は、まだ3時前「お亀湯」は水曜日休みだからと、「姫石の湯」へ行ったが、休日営業したからと休業していた。経営状態に関係ない第三セクター経営にはよくあるパターンだ、あきらめて帰ることにした。

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明日香の彼岸花

2008-09-22 19:43:08 | Weblog
9月22日(月)藤原宮跡を撮影しておこうと思い立ち、出かけてみたが昨日の嵐、と言うより“熱帯のスコール”のようなドシャ降りの雨で彼岸花は、みんな倒れ、白っぽくなっていた。時期的にも2~3日遅かったかも知れない。彼岸花の赤い色素は1日で縁のほうから白くなるらしいから、タイミングが少しズレると写真になりにくい。
 20日に撮影を予定していたが、行けなかった明日香の方はどうなってるのだろう?と覗いてみた。飛び石連休とあって、スゴイ人出です。いろんな地方の言葉が飛び交っていて、そのほとんどの人がカメラを持っていた。ここもベストタイミングは外れていたが、白や黄色の彼岸花と案山子がある南側まで行って見る。帰り道の途中、一人で撮影に来ていたTさんと偶然、出会った。しばし、情報交換のあと茅原の「吉祥草寺(役ノ行者の生誕地)」へ取材にゆく用事があったので別れ、何処までも彼岸花の咲く明日香の野辺をあとにした。

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明日香の灯火会

2008-09-15 16:16:30 | Weblog
9月14日(日)夕暮れと共に明日香村の道に並べられた“灯火”に一斉に火が入れられ、古い街並や疎水を照らしだす。ライトアップした遺跡・寺院も一段と幻想的に見える。まだ、二上山の上空には赤味が残るうちに石舞台が俯瞰できる丘へ上がってみた。今年はカメラの砲列が無いのは彩りを添える朱雀、玄武、麒麟、青竜の四神灯籠が高松塚古墳の方へ移されたとかで、ちょっと貧相な感じになったからだろうか・・・。
 中秋の名月を祝う“お供え”が飾られたり“蛇味線を弾き歌う人”がいたりする明日香村の中を灯火に導かれてゆけば、岡寺へと辿りつく。開放された山門をくぐれば境内一面の灯火で神聖な雰囲気につつまれる。訪れる人も静かに境内を巡り、何処でも声高に群れるカメラマン達も、ここにはいない。五重塔から葛城・金剛のシルエットと橿原市内の街灯りを眺め、本堂にお参りしたら河原寺跡へとくだる。
今年一番の人気スポット、河原寺跡には一面に並べられた灯火が揺れ、旗竿の灯りやライトアップされた寺院も魅力的だ。寺院跡には大きな朱雀が置かれ、その前では記念撮影の若い人達や家族ずれで一杯だ。ここからは眺めも抜群、先ほど訪れた岡寺の五重塔や伽藍がライトアップされ、山腹に浮かび上がって見える。その南側へ目を転じると朧月が橘寺の上にかかり、参道に並ぶ七色の灯火が古代への想いを一層かきたてるような気がした。

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金剛山(丸滝谷)

2008-09-15 12:00:16 | Weblog
9月13日(土)昨日の天気予報では台湾沖に台風が発生、北上中だが西へ逸れ、影響は無さそうだったが、念のため今朝、PCのピンポイント天気予報を見たら富田林市の降水確率が50%に変わっていた。丸滝谷は突然鉄砲水を喰らうような谷では無いが、最近のゲリラ的集中豪雨は過去のデターや経験をはるかに凌駕した結果を示している。豪雨に見舞われる様子はないが、万一の場合は、左の中尾ノ背か右の895㍍無名峰尾根へ逃げ込むしかない。
土・日と祝祭日に限り、朝2便出ている近鉄富田林駅から水越峠行の金剛バスで葛城山登山口までゆく。要領の悪い我々は9時前から来ていたのに30人の団体ハイキングの人達に先を越され、立ってゆく羽目になった。葛城山登山口バス停からは水越峠方面へ10分程の旧道へむかう。旧道の入口には右上へ向かう林道が分岐、そこに立派なトイレがある。その前の「水分橋」を渡り、50㍍程先の右に架かる「石筆橋」を渡って、路傍に咲くツリフネソウ、ツユクサなどを眺め、道なりにゆく。砂防ダムを右にすると5~6分で林道終点に着く。
鉄板橋を渡り沢沿いの道を少し入ったところで、水に入りたい人が5~6人沢足袋に履き替え、遡行を始める。数メートルの小滝を幾つか越えるとイシブテ東谷と丸滝谷出合に着く。左にイシブテ東谷のF-1を見送り、ヤマジノホトトギスなど草花の咲く沢を辿れば小滝や小さなナメが美しい蓮瀑帯になる。右に左に踏み越えれば何時しか左の枝谷に“丸滝”が姿をみせる。“トナリのトトロ”みたいなユーモラスな姿形の簾滝である。水量の減った本流にもどり、オタカラコウの群落を見送ると左に水量の少ない“上ノ丸滝(2段30㍍程)”が姿を見せる。
この谷が近年ポピュラーコースとして紹介されるようになったのは左岸草付きにフィックスロープが付いてからで、それまでは、誰でも登れるというわけではなかった。フィックスロープのお陰で難なく滝頭に立てば、ほどなく水流も枯れ、一直線の狭いU字状の急登に変わる。長いロープを2回、伝い登ると、道は左の樹林帯へ移って尾根上にでる。
“六道の辻”を経て植林境界尾根を辿って行けば、ススキの穂波に囲まれた大日岳に上り着く。山名板と三角点のほか何もない山頂を辞し、金剛山へむかう私達の足元にはシュウカイドウの花が咲き残っていた。

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