saderのエッセイ館

saderは自然の中を旅するのが好きです。
四季折々自然が持つ“蠱惑の魅力”を『エッセイ館(やかた)』へとどけます。

大峰山系・下多古谷の琵琶滝

2021-01-14 16:18:44 | Weblog
一昨日から、天気予報をみて、晴れたら、下多古谷の琵琶滝へ行こう、と決めていた。何処まで行けるか分からないが・・・、行けるところまで行こうと決めていた。1月13日(水)、予想通り、雪が止み空は明るく、雲一つない。
西の空を見ると金剛山・葛城山の稜線が薄いバラ色に染まっていた。体力的に少し不安はあったが、無雪期・普通の人なら林道終点から30分もあれば行ける距離である。新雪でノントレースの道だったとしても、例年、吹き溜まり以外は、脛まで程度のラッセルのはず、ゆっくり行けば登れるだろう。
 
林道に入ると路面に雪が積もっていたが、幸い、積もった雪の下にのこった車の轍が分かる程度だった。樹林帯の急坂も、2ヶ所度ほどスイッチバックで突破しなければ、ならなかったが、ヘリポートになっている桟橋まで上がる事ができた。ここからは水平道、車を止めて、横の湧き水で喉を潤してゆく。見上げる大峰山脈の主稜線に新雪が眩しい。振り返れば白髭岳の鋭鋒も、ひときわ輝いているように眺められました。
到着した林道終点の広場には登山者の痕跡もない。誰もいない静寂の中、装備を整えて出発です。新雪なのでピッケルは役に立たない、スノーバスケットを付けたストックを持ってゆく。
新雪でトレースは無いが、ほぼ予想通り、脛までの積雪です。部分的に沢の中を通るのでアイゼンを隠れた岩などに引っ掛けないよう、注意して通過。気になっていた吊橋の雪も、思った程ではなく、幸い渡れました。
  
ここからは、ちょっと厄介、雪に埋もれたフイックスロープを探り出し、掘り起こさねばならなかった。ルート中に、小さな“山抜け跡”のトラバースがある。新雪が‟アブク“になって落ちて来ないように・・・、と願いながら、言う事を利かない体でなんとか通り抜け、琵琶滝の展望小屋へは駐車場から50分ほどで到着しました。
昨日の降雪で気温が下がり、琵琶滝全体が氷瀑になっていると想像していたが、落ち口の下部残念ながら凍結していない。水量が多いから最近では、全体が氷瀑になるのは稀である。
展望小屋付近で、滝全体の撮影をした後、滝の下までいってみた、下からの姿は、それなりに迫力があるが、夏の水量の多い時期に見た‟二条一流“の姿の方が美しいと思えた。

もう少し、体力があれば、山の神から中の滝まで行き、全体が氷結した滝の姿を見ることも出来るのだが・・・
せめて、もう少し眺めていたいが、樹木の雪が落ちはじめ、下山する時間だぞ!と告げていた。
(小さい写真はクリックで拡大します)

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