ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

やわらかい生活(廣木隆一監督)

2008-04-13 | Weblog
評価☆☆☆
キャスト:寺島しのぶ、豊川悦司 、松岡俊介 、田口トモロヲ 、妻夫木聡 、柄本明 、大森南朋
コメント:東京蒲田といえば蒲田行進曲が有名だが、実際にJR蒲田駅では駅のアナウンス越しに「蒲田行進曲」のメロディが流れる。夕暮れに近くなると、客引きの数も多くなり、まあ一種活気がでてくる街でもある。都心からちょっと離れている繁華街で、土地柄はまあ艶やかというべきか派手というべきか…。そんな街に引っ越してこようと決意した主人公。場所が蒲田という時点でもうただものではないという予想がつくのだが、原作を読まずに映画をみると、主人公の「秘密」がどんどん明らかになってきていたたまれない気分になる。35歳独身で事情があって働かずにも生活ができる状態。大学も有名大学を卒業して、仲間もいる…という設定だが、「感情移入」していくと、同時に泣きたくなるようなせつなさにおちこむ。寺島しのぶの淡々とした表情と仕草がたまらなく美しい。
おそらく日本の、そして東京の蒲田の街の夕暮れの状態を知っている人にはもっと感情移入がしやすいのではなかろうか。ウェブで知り合った「うつ病持ちのヤクザ」と公園で待ち合わせをして夕暮れの散歩を楽しむ二人。「お医者さんごっこでもする?」「もう…大人…だから…」という会話が、印象的。だれにでもおそらくあって、しかしだれもが口に出さない昔に戻りたいという気持ちと孤独感でいっぱいになる30代の青春群像だ。
ストーリー:35歳独身の優子。わけあって両親をなくし、蒲田に引っ越してくる。細々とホームページを営みつつ、「痴漢プレイ」にたんたんとのめりこむ中年男、鬱病持ちのヤクザ、将来は大田区区長をめざす大学時代の友人、そして九州の親戚などと一緒に蒲田での生活に溶け込んでいく。お風呂は銭湯につかり、病院通いをしながら淡々と生きる日常生活。そしてその中で発生する出会いと別れ…。

アナザー・エフェクト 11:59(ジャマン・ワイナンズ監督)

2008-04-13 | Weblog
評価:☆☆
キャスト:レイモンド・アンドリュー・ベイリー、ローラ・フラー、B.アンソニー・コーエン、リズ・カニングハム、スー・ロック、サマラ・フレーム
コメント:1時間40分程度の小編映画だが、主役のレイモンド・アンドリュー・ベイリーが無口で無愛想なカメラマン役で演技を貫き、この低予算映画を光らせている。慌しい報道の現場とそれをしきるプロデジューサーがまた本物ぽくてよい。「煽り文句」としてはタイムスリップした報道記者が「二者択一」をせまられるかのようになっていたが、実際にはかなり「予定調和」的にあるべき結果に快復していく。異常な報道現場からまっとうな報道現場に回帰していくプロセスをSF調にしたらこういう映画になった…ということなのだろう。月曜日にスクープの撮影に成功した報道カメラマンがなぜ1日飛ばして2日後に野原で目覚めたのか。理由はおそらくかなりキリスト教的な理由になりそうだが…。
ストーリー:州知事選挙が二人の候補者で争われている最中、片方の支持者が少女連続殺人事件の容疑者として逮捕。その瞬間の撮影に成功したアーロンは地元のテレビ局で下積みを8年間重ねてきた苦労人だった。スクープに成功した翌日に、テレビ局の幹部と面談する予定のアーロンだったが、11時59分に昏睡状態となり、翌々日の水曜日に郊外の野原の真ん中でめざめることになる。そして昏睡していた間に発生した新たな事件の撮影に失敗したことを知り、将来に絶望するが、再びその夜、こん睡状態となり今度はその前日にタイプリープ…。自分に「何」が望まれているのかを知ったアーロンは、自動車を走らせ、自らが行くべき場所へ急ぐが…。