今回は形容詞的に使われるように見える鬼を選びました。
鬼の子(水戸三高崖 三の丸2)
ミノムシを鬼の子といったそうです。鬼は、なまはげのように、蓑をつけていたということでいわれたようです。枕草子に「蓑虫いとあはれなり 鬼の生みたりければ」とあったりして有名なようです。鬼の捨て子ともいい、鬼の子とともに、俳句では秋の季語だそうです。
鬼胡桃(オニグルミ 偕楽園公園)
皮が固くて割りにくく、中にある実の凹凸(おうとつ)が大きくてみにくいのでそういうそうです。あまり良くないことからの連想のようです。
鬼柚子(オニユズ 田野町)
鬼の字がつくと勇猛、無慈悲、異形、巨大といった意味がつくようです。鬼柚子は、確かに普通の柚子と比べてそうとう大きいようです。獅子柚子ともいうようです。今は黄色く色づいていることでしょう。
鬼巻き漆喰(しっくい 仏性寺 栗崎町1984)
鬼瓦の周囲をまいて固定している漆喰のことをこう呼ぶそうです。写真は、山門の鬼瓦に施された鬼巻漆喰です。
鬼門(吉田神社 河和田町(かわわだちょう)2895)
昔は方角にたいへんこだわったようで、艮(うしとら 丑寅 東北)の方角を鬼門といって、避けなければならないとしたようです。河和田にる吉田神社は、かつてあった河和田城の鬼門守護だったそうです。裏鬼門(南西)というものもあったようで、河和田城では八坂神社がそれのようです。