日本一周川下り

カヌーで全国一級河川を中心に川下りをした旅日記。
日本一周の楽しいやり方等、カヌーとは無関係に楽しめるでしょう。

 同 【2003年 6月12日】

2006-09-02 02:20:29 | Weblog
《新宮川》

番号 河川名 全長(km) スタート地 ゴール地 難易度
備  考
66 新宮川 183(内約12,4) 本宮大社傍のGSの裏 音川のコスモGS前 超綺麗な川、但し、発電所までだった


 夕べから、小雨だが、ずっと降り続き、テントの中にも、少々雨だれが落ち、シュラフも濡れている。でも、よく寝た。
 その続きで、今日も朝から雨、何となくうっとうしく、昨日一日ゆっくりしたのだけど、今日は紀行文をまとめるために、公民館でも入らせていただいて、そこで書こう。まだ、役所には早いし、朝食を兼ね、メールも見たいし、HPの作成もしたいのでと、喫茶店「杏」へ行く。電源を借り、モーニングを食べ、PCつついている時に、お客様が『あんたがこの車の…?』 『ハイ、ええ、カヌーで一級河川を川下りして、できれば日本一周したいんです。』 『自転車まで積んで?』 『えぇ、川下に自転車置いといて、カヌーで下ってきたら、車を取りに自転車で川上へ行くんですよ。』 『あぁ、なるほど、それは大変ですね?』 『いえいえ、それも結構、楽しみなんですよ。』 『でも、これから大変ですね。梅雨に入ったから…。』 『あぁ、梅入りしたんですか?』 『そうよ、一週間ずーっと雨マークですよ。』 『そうなんですか?それは考え物ですね、雨が多いと、ダムの放流がある。それは、楽しいけど、危険性もある。今日なら、まだ小雨だから、ダムの放流は無い。できれば今日の内に、熊野川を下るのも良いな!』
 電話帳で調べると新宮市には公民館は無いとのこと。変わりに町内会の隣保組合会があったのだが…。町内の行事以外は使えないとの事。

 よ~し、それでは今日はPCつつくのを止めて、熊野川を決行だ。昨日、大体の下調べは、済んでいたので、本宮市から、12、4km下流のガソリンスタンドの前のところまで下ることにしよう。
 現場に近づくと、明るくなり、日が差し出した。『やっぱり!天気が良くなった。』と、言うのが、私が何かことを起こそうとすると、必ずと言って良いほど、私の思う方へ、天候が良くなるのですよ、それもずっと前から、不思議だけど・・・。
 昔、友人のT氏、彼は木曜日が自社のお休みの日なので、釣り好きな彼は毎週木曜日に釣りに行きたいが、木曜日には雨が毎週降り、彼は残念がっていたものだ。兎に角、当時、ほとんど毎木曜日には雨が降っていた。不思議だった。ところが、私は日曜日が休みで、海へ行くのだが、日曜日になると、必ず、素敵な天気になり、セーリングを毎週楽しむことが出来た。その他、このようなことはしょっちゅう・再々起こっている。自分でも不思議に思うことは度々あった。T氏には悪いけど、きっと、私の日頃の行いが良いからに違いない、と、自負している。T氏の日頃の行いが悪いわけじゃなく、彼も中々立派な紳士なのですよ。

 なお、私は念じることも良くします。『その日はきっと良くなる。絶対、良くなる。』と、これも不思議と良い天気になった。
 新品の自転車に鎖と鍵を二個つけて、一個は固定物へ、一個は車輪へと100円ショップはありがたいものだ。
 12、4km上流の本宮の近くのガソリンスタンドの裏をスタート地点とし、準備万端、整えて、昼食。川原の丸くなった石ころの適当な大きさのやつを尻の下に置き、土鍋ごとにご飯を食べ、生のめざしを頭と腹をはずし、周りに投げておいた。きっと鳥が見つけるか、増水したときに、魚のえさになるだろう。本当は、腹は苦味があって、大好きなのだけど、最近の魚のはらわたにはダイオキシンなど有害物質が多く含まれている可能性が非常に高いので、出来るだけ食べないように気をつけているのだ。牡蠣もアサリも大好きなのだけど、腹ごと食べるから、最近は大量には食べないことにしている。

 1250:出発!
 熊野川、大きな川で、猛烈にきれいだ。5~6m以上透き通って見える。これはダイビングしたいほど美しい、今までのどの川よりもきれいだ、空は雲が低くどんよりしているけど、深いところは見事なブルー、綺麗なブルー、底の石も岩も丸見え、汲んでそのまま口に入れても絶対大丈夫、と言った感じ。お見事!この美しさは、守って欲しいなぁ。
 また、流れが素敵、次々と瀬が現れ、トロ場でも結構速く流れていて、早い早い、気持ちが良い!超浅いところは2箇所あり、ここはカヌーから降りて引いて歩く、これも、結構楽しい。また、エキサイティングなところは4・5箇所あり、一度は、流れが強く、コントロールが出来ず、テトラポットへハルを”がつん”とぶっつけ、ギャオーだった。また、細い、長い瀬を下っていたら、鉄筋が出ていて、ヤバイ!と、避けようとしたが、間に合わず、が、カヌーは勝手に、うまくやり過ごし、すり抜けて通り過ぎた。やれやれ!実は、こんな経験何度もあるのですよ。歌の文句じゃ無いけれど、川の流れに身を任せているのも、結構うまくやり過ごして、くれること多々あります。

 この熊野川も鮎解禁で、釣り師も多く、できるだけ、遠くへ離れて、通過するようにしているのだけれど、今日は、瀬の部分で川幅が狭く、流れは早く、結構波立っていて、両側の釣り師の間を通ろうと狙っていたのだけど、右手前の人が竿を上げたので、右手へ向かい、奥の右側の人の所までに左へ、逃げようと算段して突っ込んだ。ところが思うより流れが速く、左へ逃げられない、釣り師は自分の後ろへと示したけど、もう間に合わない。『ごめん!竿の下、通ります。』と、声をしたら、釣り師も竿の手元を上にあげてくれたので、楽々に通過、『お邪魔しました、ありがとうございま~す!』、釣り師もにこっと笑ってくれた。やれ、良かった!

 そうこうする内に、後、3km位かな?と言うところで、「十津川第二発電所」と言う看板が見え、発電所から、タービンを回した後の水がわんさかと吐き出されている。あれに突っ込めば、気持ち良い!と、向かって行く。が、色が黄土色をしている。何と、そこから下流は完全に川が汚くなった。30cmも見えない。何と汚い水だな!ダム湖はどこもこれなんだよな~。ひどいものだ、あれほど澄み切った見事な透明度の美しさ、あれほどの水量があったのだから、少しの汚れた水でも、大丈夫かと思いきや、とんでもない汚さ。ひどい!毒は無いだろうけど、あまりにも汚すぎる。鮎も鯉もどんこも皆苦しんでいるに違いない。

 ゴール地点が近づいてきた。最後の瀬、左岸へつけるのでと横着を考えて、瀬の左側へ行こうとするが、右への流れが強く、そちらへ持って行かれる。まあ良いかと流れに任せながら、行く、何とこちらの瀬がすごく良くて、深さもありながら、流れも速く、快適!快適!『ヤッター!』
 最後にすばらしいプレゼントをしてくれたものだ。『熊野川さんありがとう。』
 到着は1503。正味2時間と13分。素敵な、素敵な熊野川だった。
 ニューの自転車の乗り心地は、クッションなどは非常によろしい。けど、やはり、6段、坂道がキツイ。今までは立ち漕ぎしたこと無いのだけれど、今度はそれを余儀なくさせられている。でも、シャーない。自分の体を鍛えなければいけない!
 カヌーを積み込みに戻る。河川敷から、車のところまではきつい坂道、キャリアーがあると言えども、きつい!途中二度も休んで、ようやく上がりきり、ハーハー息をついだ。

 ここは人様の私有地なのだけれど、中々広く、草地もあり、今夜はここへテントを張らせていただこうと、紀行文打ち込みながら、時間調整していたら、地主さんが帰ってこられた。怪訝な顔をしておられる。当然ですよね、見ず知らずの人間が車を無断で止めているのだから…。で、『今晩ここへテント晴らせていただけませんか?』と、尋ねると、『ここはキャンプ場じゃない。川向こうに、トイレがあり、無料のキャンプ場があるから…、』と、教わり、そちらへ向かう。
こんな状態です
 熊野川の支流、瀞峡の北山川の出口の所だった、行くと中々良いキャンプ場、緑がきれいで、緩やかな傾斜。ここへ車を入れ、すぐ横にテントを張り、車からカヌーカバー用のシートを伸ばし、二重屋根にした。これは快適!これなら、少々雨が降っても平気・平気!

 今夜は昨日、残しておいた、ポテトサラダとトマトと納豆に大根のスライス。4品もある豪華な食事で、ついお酒もちょっぴり増えた。
《北山川キャンプ場泊》

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