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金魚日和

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2013年10月16日 | 作品・展覧会

【個展会場では無く、自宅で撮影】


13日、日曜日。
16時30分からスタートした展示入替作業は、目論み通り、1時間後の17時30分に終了した。

「目先の30分/1時間」に関しての読みの鋭さ・正確さは、我ながらたいしたモノである。
なのに(なのに~♪)何故(な~ぜ~♪)、納期が「週間/10日単位」になるとその割合で遅れて行くのか。
誰かこの怪現象を解明して、常にキレ気味のmyクライアントに説明してあげて欲しい。カルシウムの錠剤を添えて。


そもそもなぜ展示入替を行ったかと言えば、
個展開催が決った直後、オーナーである天ぷら屋の大将から
「3ヶ月の長丁場なので、常連さんの為にも入れ替えをして楽しませて欲しい」旨の申し出があった所為だ。
作家としての思惑や崇高な考えがあったわけでは無かった為、
開催前は、「楽勝々々♪/ストックもそれなりにあるから展示出来なかったモノを入替に回せば良い」
などと気楽に考えていたのだが、展示後に気が変わった。
〈作品を鑑賞してもらう環境としてはあまりにもきびし過ぎる会場だ〉という現実にブチあたったのである。
  

どの席に座っても全体を見渡すことが出来ない。
ほとんどの作品は、鑑賞する為には席を立って移動しなければならないのだが、
常連さんや作家さん連中はともかく、一見さんや混雑時にはなかなか実行に移せない行為だろう。

勿論、そんなことは展示前から解っていたことだったのだが、
作品を並べてみて、実際に自分が客として訪れてみて、その困難を痛感した。

〈これでは人は呼べないな/呼んだ人に迷惑をかけてしまうな〉

今機会を捻出する為に尽力してくれた方々には本当に申し訳ないのだが、
作品を見てもらいたいという欲求を、上記の考えが上回ってしまった。
ゆえに、案内状の送付作業もストップ。
「DMが届いてない!」と気分を害しておられる方、そういった事情でした。申し訳ありません。


おそらく、今企画はそこまで『個展』という意識で臨んではいけない類いのものだったのかもしれない。
今となっては、「『壁を飾る小品の展示会』というアプローチが正しかったのかもしれない」と思えるのだが、
その辺りの見極めが出来なかったところに、経験の足りなさが露呈してしまったような感じだ。

そこで、だ。
軌道修正する機会として展示入替を利用しない手は無い。
テンパった状態を捨て、もう少し肩の力を抜いた作品を展示しようよ にんげんだもの by みつを 
  
・・・なーんて考えに至れば良いのだが、何ぶんカルシウム不足なこの性格である。選んだ方法は、

〈目に入った1作品だけでも興味を持ってもらえるよう、今以上に作品の完成度を高めよう!〉という、
間違った戦略をさらに間違えてみるゾ大作戦なのであった。

どこからか「きみのぉ ゆく~みちわぁ~ はてしぃ~なく とおい~♪」という歌が聞こえて来たのだが、
無理矢理『365歩のマーチ』に変換しておいた。幸せは歩いて来ないんだもの by チータ


『写真以上』を標榜しながらも、どこかで『写真から逸脱すること』を恐れていた。
「写実性を放棄する程の『加工』は邪道なのではないか」
「加工により無理矢理『個性』をつくろうとしているだけじゃ無いのか」
「『松岡修造の髪型』は『チータの髪型』のパクリじゃ無いのか」等々。

ソコから脱却する為、
『三歩進んで二歩下がる♪』程遠慮がちだったアプローチを、『休まないであーるーけー♪』モードに切り替えた。
新しい試みにチャレンジ=未経験の領域に踏み込んだ分、不安定な要素も多々見られるのだが、
確実に作品としてのステージは上がった筈であり、この先の発展性も広がった。

結果として、再び〈一人でも多くの人に見て欲しい〉、と思うようになった。
DMの送付作業も再開しよう。 


残り約1ヶ月。
『作家』を名乗りはじめた者の意地とプライドをかけ、
〈発展と軌道修正、さらなるチャレンジ〉で挑んだ作品ズを展示したつもりである。
『厳しい環境だから』に逃げ道を求めず、無理矢理視線を奪うような作品になっていることを切に願う。

※     ※     

画像は【Waltz : A~ワルツ:A】と言う作品。を撮っている自分。
お店に展示してある作品は『白マット(←作品の周囲にある黒い部分が白色)』なので、少しイメージが違います。たぶん。

今回、メイン展示(?)となるカウンター背後の6作品は、前回と出力紙を変えた事により、
より絵画っぽい風合いに仕上がっています。実際に鉛筆で加筆もしているので、ある意味『絵』なのですが。

自分の影が邪魔していない作品は、是非とも会場でご覧下さい。