Max Rod Craft Blog

Max Satohの工作に関するブログ

電鍵台の漆塗り  現代の漆風呂

2020年07月23日 | アマチュア無線

先日作った電鍵の台に漆塗りを施す。 今回は木目を生かす拭き漆(ふきうるし)にしようと思う。 将来飽きたら漆黒のロイロ漆で真っ黒な台にすればいい。 拭き漆はそのための下地に出来る。

拭き漆という塗り方は、1回目: 木固め 生漆(きうるし)とテレピン油を同量混ぜ、木に染み込ませて乾燥させる。 木を固くする目的。 2回目~3回目: 生漆を塗ったらすべて完全にふき取ってしまいます。 完全にふき取っても表面には漆の層が薄く残っており、それが乾固して、回を重ねるたびに光沢が出てくる。

漆を乾固させるためには、湿度70~80%、温度27~30度Cくらいの環境に8時間~1日くらい置く(乾固時間は塗りの厚みや気候によって変わる)。 漆は湿気を吸って固まるという性質がある。 拭き塗りの場合は8時間くらいで乾固する。 

そういう乾固のための空間を、漆風呂とか漆室(むろ)とかいうのだが、プロは押入れのような大きな漆風呂を持っている。

ワシはというと、釣竿の漆塗りのために縦に細長い漆風呂を持っているのだが、使うには準備がちと面倒なんだ。 湿気を与えるために壁に貼り付けたタオルに霧吹きで、まんべんなく水をかける必要があるんだな。

そこで一計・・・我が家のホームベーカリー・・・これにはパンを膨らませるための天然酵母を発酵させる ”生種(なまたね)づくり“ という機能がある。 天然酵母も24時間、30度近くの室温を保つ必要があるので、”生種”つくりの機能がそのまま漆風呂に利用できるという次第。 特に今回のような小物の場合には小回りが利いて申し分ないのであります。

パン釜内部にリードのキッチンペーパーを敷き、水を含ませて置いておく。 内部が30度になれば自然に蒸発して蒸気となる。

そしてコップを2つ置き、割りばしを乗せ、その上に拭き塗りした電鍵台を置いて、スイッチオン。 8時間後には漆は乾固している筈だ。 バックアップにコップにも水を入れておいた。

現代の漆風呂

拭き塗りした電鍵台 in 漆風呂

 

乾固しました。 杢の出具合も上々です。

光が入ってますね

実はこの台、30年も前に大量に買った樺の杢材を切り出してから、フライス盤を使って水平垂直を出して、マッ四角にしたんです。 まっちかくは見ただけでも綺麗さを出しますね。

別の見え方

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