Max Rod Craft Blog

Max Satohの工作に関するブログ

IAKO 曲りのはじまり -2 曲がった曲がった

2019年05月03日 | Proa IAKO

IAKOにする板と角材を曲げているのだが、アイロン蒸し上げ法を使っている。

前回曲げを試みた角材は、

1回目: 曲げ台上ではきれいに曲がったのだが、台から外すと半分くらい曲りが戻ってしまった。

両側から最終の曲り金型で締めあげれば・・・つまりプレスすれば・・・たぶん1回で求めるカーブになると思われるが、曲げ台だと、ブロックが当たっている部分は、いわゆる、曲がるが、その中間部はたわんでいるだけで、台から外すともとに戻るようである。

2回目: ブロックと角材の間に2㎝厚の下駄をかまして、その部分のカーブだけきつくして曲げてみた。

するとその部分はきれいに曲がった。  結果全体として求める曲りに近いものとなった。  つまり、曲げ台で、もとに戻らない曲げ方をするには、1か所づつ目標よりも強めの目標で曲げていく、という方法が良いことがわかった。

ここまで曲がっていれば、板・角材・板とサンドイッチして接着することで、全体として求めるカーブのIAKOとなるであろう。

下は曲がった角材の写真。  2本1組にして計4本を一気に曲げた。  一部曲りのきつい部分は、そこに節があり、言ってみれば、折れた、というべき曲りだ。  これも板でサンドイッチしてしまえば、接着できっちり固まるだろう。  だめならやり直しだ。

曲がった角材 中央は曲げひな形のベニヤ板

つづいて、IAKOの上下となる板、 厚み19mm x 幅60mm、2枚を両側から一気に曲げる。

リードのキッチンペーパーを半分に切り、カーブになる部分全体に置いた。  霧吹きで水を目一杯しみこませた上から、アルミフォイルできれいに包む。 アルミフォイルは再利用が効く。

そしてアイロンで水を蒸気に変えるのだ。  隙間から蒸気が出てきてアイロンの底に触れ、ジュワ~っという音を立てる。  この音がほぼ出なくなるくらいまで加熱すれば、中で木が蒸気によって蒸されるのである。

アイロンで加熱中、シュワ~、ジュワ~

そして、おもむろに曲げる・・・熱いから軍手を忘れずに・・・

ラチェットベルトで絞めてます、カチャカチャ

この際、紐は必須・・・

輪になった紐はラチェットを取り付けるまでの保持のため。  最初は、板が開いているので2本の大きい輪で保持、ラチェットベルトをセットして締め始めたら、輪を外して、紐4本の半分の大きさの輪にして両方の板を保持する。  ラチェットベルトが目一杯しまったら、輪を奥に押していって止まったところでキープする。

この写真、下の板は、2個目のブロックには触れていない・・・つまり彎曲しているだけで曲がっていません。

一度全体を軽く彎曲させた後に、再度、下駄をはかせて曲げる必要があるでしょう。

1日放置して乾くのを待ちます。

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IAKO 曲りのはじまり

2019年04月26日 | Proa IAKO

いよいよIAKOを曲げてみる。

まず、間に挟む2㎝角の角材を2本づつ(IAKO2本分)を同時に曲げる。

曲げる方向(内側外側)を確認して2本づつを重ねてマスキングテープで束ねる。  角材の端に内側と外側がわかるようにマークを入れる。  角材はホームセンターのSPFなので節が多い。 できるだけ節が曲げの内側に来るように配置を選んだ。

つづいて、曲げのピークに当たるところにリードのキッチンタオル1枚分を巻く。  マスキングテープで仮止めしておく。

曲げる部分にキッチンタオル

アルミフォイルを二巻分くらいカットし、キッチンタオルの下に置き、霧吹きでジャージャー水をかける。

ビチョビチョにする

アルミフォイルをキッチンタオルの上にきっちり巻く。 濡れているからピタッとくっつく。

アルミフォイルでカバー

アイロンと軍手を用意する。  水は熱すると100度Cになるので熱し終わった板材も同じくらい熱いので軍手をする。

アイロンを最強(スチームは使わない)にセットし、アルミフォイルの上に1か所30秒置いておく(裏表で1か所1分)。 アルミフォイルの長さだと2か所ということになるので、1枚に付き、裏表で合計4か所にアイロンを各30秒くらい置くことになる。

アルミフォイル1枚に付、2か所

アイロンを置いておくとアルミフォイルの隙間から蒸気が出てくる。  この蒸気が出なくなる寸前まで熱を加える。  目的は蒸気で木を蒸し上げることにあることを忘れぬように。 

蒸気が出ているの見える?

すべての個所を蒸しあげたら、いよいよ曲げに入る。

曲げ台に角材をセットして仮止めしておく。 あらかじめ細紐を2巻分輪にしておく。   八の字に開いた方に少しづつ輪をづらしていくと次第に曲りが深くなる。  この方法だけでも曲げられるが、仕舞には輪の方が板より長くなってしまうので、仮止めの目的にとどまるわけだ。

軽く曲げて仮止め

曲げの最終化・・・

こんなのを買っておいた。  そう、ラチェエトベルト・・・2個入りで998円だった。 (コーナンが一番安かったね)

ラチェットベルト

仮止めしておいた曲げ台に、ラチェットベルトをセットする。  ちと長すぎるかな?

セットしたラチェットベルト

ラチェットの位置を注意深く修正したら、ラチェットを締めていく。

カチャカチャカチャ

目いっぱい締め上げると、こんな感じ・・・

船のガンネルみたいね

この状態のまま、曲りが固まるのを期待してしばらく置く

うまく固まりますよ~に・・・

冷えたころにアルミフォイルと濡れたキッチンタオルを取り除いてみると・・・まだまだ水でべちゃべちゃだわ・・・もっと時間をかけて蒸すのかしら・・・加減が翌わからない・・・

曲がるには曲がっているが・・・半分戻ってしまう・・・なので、しばらくこの状態で乾燥させてみるしかない・・・

再び締めて乾燥待ちだね

節のあるところは多めに曲がっている・・・やはり節のところは強度がない・・・

しゃ~ないから、後は接着時に思い切り曲げて接着を試みよう・・・節部の補強も接着でなんとかしよう・・・

つづきは次回・・・

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いよいよ IAKO~

2019年04月20日 | Proa IAKO

アイデアがまとまったので、いよいよIAKO作りを開始する・・・

どんなIAKOかというと・・・下の写真、Proa(船)本体とAMA(浮き)をつないでいる棒のことをIAKOという。
このIAKOは先端1m位が下向いて彎曲し、AMAのストラット(板)の穴に入れてラッシング(紐で固定)する方式なのだ。 

 

出来上がりは、こんな感じ

図面は、こんな感じ

 

図面では、1㎝厚くらいの板を曲げながらラミネート(張り合わせる)ことでカーブの部分を作るように指示されているんだが・・・5~6枚の板を張り合わせて5~6cmの厚みにする。

ところが、5枚の板を張り合わせるためには多量の糊、Epoxyが要る。 Epoxyは安くない・・・だから・・・2㎝厚の板を2枚と細引きの2㎝板を曲げて張り合わせよう・・・と考えた。  けちんぼ・・・

中空の棒で断面がロの字になるように、曲げながら張り合わせるのだ。

曲げるのはこれだ、1x4のSPF、節だらけだけど・・・

 

板の曲げ加工についてネットで調べた。  蒸気で熱してから曲げれば2㎝厚の板はきれいに曲がることがわかった。 ただし型とプレスが要るみたいなんだけど・・・曲げ台で締めあげれば曲がるんと違うか?・・・ということで・・・曲げ台を作る。

曲げ見本は図面から作ってある。

曲げ見本を2x6の板に写しとり、随所にブロックを固定する。

曲げ見本を2x6板に移す

ブロックを2x6上に固定

ブロックは65mm長のコーススレッドで2x6に固定した。  ブロックの高さが90mmあるので、形を凹型に整形し、へこんだところにコーススレッドを打ち込むようにした。

この曲げ台は2枚の板を両側から挟み付けて曲げる方式にするための物。  図面のように片側だけを曲げる場合、ブロックの強度が問題になる。  コーススレッド1本では圧力で簡単に動いてしまいそうな気がしたので、両側から2枚でブロックを挟むようにした。  そうすればブロックには両側からの圧力が均等にかかるので、動きずらいだろうと・・・    ラチェット式の紐があると便利かな・・・

両端のブロックは逆に内側から外側に力がかかるので、ちょっと心配ではあるが・・・動くようならコーススレッドを2本にすればいいだろう・・・

曲げ加工には、キッチン用品を使う。

・キッチンタオル
・アルミフォイル
・アイロン

板にキッチンタオルを巻き、水をたっぷり含ませる。
その上をアルミフォイルで巻く
アルミフォイルの上からアイロンで押さえつけ、木が柔らかくなるまで蒸気で蒸しあげる。 (厚み1mmあたり1分加熱、1か所1分))

そして曲げる
そして固まるまで待つ

この方法で、3㎝厚の硬いさくら材を曲げている動画を見たもんだから・・・ただし、曲げにはプレスを使っていた・・・そこだけが心配・・・

ワシの場合は、プレスの代わりにロープかラチェット締め具を使おうと思っている。  

Proa本体のガンネルを曲げた記事を思い起こしてほしい。  先端をロープで縛り上げ、バルクヘッドを挟んで徐々に反対側を締めあげていき、曲がったところで釘で固定したのだった。  この時は木は蒸しあげてはいなかったが曲がることは曲がった。  カーブのところで折れたものもあったが折れないもののみ採用した。

これと全く同じ原理で曲げようってことなんだが・・・板の幅が6㎝と広くなるので、かなりの力は要ることになる。  が、板の長さは180㎝あるので、端っこの方を締めあげればテコの原理で結構な力にはなるだろう、と踏んでいる。

木を曲げる方法には他にも、ハーフソーカットという方法もある。  これは、曲げようとする部分の内側に木の厚みの半分程度の切り込みを等間隔に入れて曲げる、という方法。  曲げわっぱの曲げなどに多く使われている。  また、幅の細い板を張り合わせるウッドプランキングで船体を作る場合にも、板を幅方向に曲げたい場合もハーフソーカット法を使う。

ワシのProa先端の底のチャインや、AMAの先端部のカーブもこの方法で小角材を曲げている。  半分カットするわけだから強度は当然落ちる。  強度を補足するためには、カットした切れ目にEpoxyなどをきちんと詰めて強接着する。  あるいは、カーブの内側に曲がる板材をEpoxyなどで強接着する、などの方法がある。 

今回のIAKOはハーフソーカットはせずに板を曲げ、かつ、内側に、やはり曲げた角材を張り合わせるので、曲げ部分の強度は1x4板2.5枚分の強度は保てると思われる。

IAKOの曲げは次回報告する予定・・・

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