現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

日本でも原爆開発

2021-08-08 16:21:56 | 太平洋戦争

昨晩8月7日深夜                                                                                                                                                                                                                                                                                  NHK/ETV特集で放映された

「日本の原爆開発〜未公開書簡が明かす仁科芳雄の軌跡〜」

物理学者・仁科芳雄はスゥェーデンに留学の後アメリカを視察し、原子エネルギーの研究開発に着手していた。その仁科芳雄が記した1500通の未公開書簡が発見され、石油の供給を絶たれた日本としては、原子エネルギーを動力として活用する研究が急務となっていた。その研究開発費を軍から援助してもらうことで、仁科は原爆の開発にも取り組んでいくことになる。

 

しかし、 1945年 (昭和20年)の アメリカ軍 の 空襲 によって東京にあった理化学研究所は焼失し、その後金沢に移ったが、原爆の開発はアメリカに先を越され潰えることになる

 8月6日 広島市 に 「新型爆弾」が投下 されると、仁科は 8月8日 に政府調査団の一員として現地に入り、レントゲン フィルム が 感光 していることなどから原子爆弾であると断定し、政府に報告した。仁科は8月15日終戦の日にはラジオで「原子爆弾」について説明している。

さて先日、「実践倫理宏正会(朝起会)」の二代目会長「上広栄治氏」が子供の頃原爆に遭遇し、学校からの帰り道、空から降って紙ふぶきを拾って帰ると、母親が「すぐに捨てなさい」と叫んだ。母親はすでにラジオのニュースで広島に恐ろしい新型爆弾が落とされたことを知っていた。聞けばあれはピカドンという恐るべきウラン爆弾で・・・・

と、広島の一市民が「ウラン爆弾と放射能の恐ろしさ」を知っていたことに私は疑問だった。

昨日のNHK/Eテレで「仁科芳雄氏が資金調達のために新聞やラジオ等で原子爆弾の開発の必要性を説いていた」ことがわかった。「マッチ箱程度のウランでロンドンの町を破壊できる爆弾の製造が可能になる」と。

1944年7月9日 朝日新聞に『決勝の新兵器』と題して「ウラニウムに中性子を当てればよいわけだが、宇宙線には中性子が含まれているので、早期爆発の危険がある。そこで中性子を通さないカドミウムの箱に詰め、いざという時に覆をとり、連鎖反応を防ぐために別々に作ったウラニウムを一緒にして中性子を当てればよい」という記事が掲載された。

全国民がこれを読んで理解したとは思えないが、知っていた可能性はあったことになる。

 

 

 


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