「一休とんち話」の中の「水飴の話」や「屏風の虎」は、
大人の嘘を見破る一休さんに、“してやったり”と拍手する
庶民の“心いき”なのだ。
「お釈迦様は絶対嘘をつかなかった」
お釈迦様は、「地獄・極楽など見てきたわけではないので、
あるか無いか、私は知らない。あるかもしれない、無いの
かもしれない。それは心の内。そんなことにあれこれと心
惑わすより、今をより良く生きればいいではないか」と
説いた・・・・・はずだ。私も聞いたわけではない。原始仏教
ではそう云っている。
ところが釈迦滅後 500年から1000年も経て、様々な人が
「如是我聞(ニョゼガモン)=私は是のように聞いた」と、
いろいろ言い出した。それが何万巻もの経典となった。
様々な宗派が生まれた。お釈迦様は1文字も書き残して
いないのにである。
「法華経」こそお釈迦様の説かれた真実の教えと信ずる
宗派は、「他のお経は、嘘、間違いだった」とは云えない
ので、「お釈迦様は“嘘も方便”として説かれたのだ」と
苦しい言い訳をいう。
“嘘も方便”とは便利な用語だ。そんな嘘を庶民は、一休
に名を借りてコケにしているのだ。
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