現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

坂の上の雲

2009-12-27 21:41:12 | 坂の上の雲
「坂の上の雲」第一部の最終回。小さなテレビの前に
正座して、かぶりつきで見た。

明治の男たちの勇気と努力、そして情報を掴む能力の
高さには感動する。秋山兄弟と正岡子規3人のうち、
秋山兄弟がこの時代のヒーローのようだが、皮肉にも
今日、正岡子規の名は誰もが知っているが、秋山兄弟が
日露戦争に勝利する鍵を握っていたほどのすごい軍人
だったとは、私も知らなかった。

来年2010年は「韓国併合」から100年。韓国では、反日
気運を煽りつつあるこの時期、なぜ「坂の上の雲」なのか。

ドラマでも伊藤博文が陸奥宗光や外務大臣を叱るシーンが
あった。伊藤博文が、外交に穏和策を唱えていたとは知らな
かった。この時代を我々は知らなすぎる。

秋山真之がアメリカに留学して、アメリカ人は、先住民族の
インディアンを部族間で抗争させてクリアランス(清掃)した
ことを知る。そして東洋人同士を戦わせて漁夫の利を狙おう
とする列強の企みの中で、日本はどうあるべきだったのか、
厳しい選択だったのだ。

テレビドラマのエンディングに山の尾根の一本の細い道が
映し出される。その道はどこに続いているのか。結果的には
太平洋戦争につき進み、自滅へと至るのだが、何もしない
のが良かったのか、何もしなかったらどうなっていたのか。
歴史に「たら、ねば」は無いとしても、今日の反省もあって
しかるべしか。それがこの『坂の上の雲』か。


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