小父さんから

ミーハー小父さんの落書き帳

余録 / 16世紀に英国のトマス・モアが描いた理想郷の「ユートピア」では / 毎日新聞

2016年01月30日 | オピニオン
 1516年初版の『ユートピア』の挿絵    
   
 
 ちと難しい経済のコラムだな。小父さんには、アべノミクスちゃら日銀 黒田総裁のインフレターゲット(物価上昇率≪インフレ率≫に対して政府・中央銀行が一定の範囲の目標を定め、それに収まるように金融政策を行うこと。)ちゃら何か国の経済をもてあそんでいるように思えるんだが、果たして任せっぱなしでいいんだろうか!? 

  

毎日新聞2016年1月30日 東京朝刊
16世紀に英国のトマス・モアが描いた理想郷の「ユートピア」では金銀が徹底的に疎(うと)まれ、嫌われた。それらは便器や汚物を入れる容器に用いられ、人がつけている金の指輪やイヤリングは不名誉な罪をおかした者を表すしるしだった

▲ダイヤモンドなどの宝石は幼児のおもちゃとなった。成長すると、そんな子どもだましの石で遊ぶのを恥じるようになる。逆に貴ばれたのは実用的なガラスや鉄で、モアはよほど現世の拝金主義(はいきんしゅぎ)にうんざりしていたらしい

▲こんな金銀が嫌われるユートピアを思い出したのも、きのうのニュースで「マイナス金利」なる言葉が躍っていたからだ。預金に利息がつくのが普通の世だが、マイナス金利とは預けるほど利息をとられるのか。まさかお金が疎んじられる世になったのでもなかろう

▲念のために明言しておきたいが、今銀行に預けているお金がそうなるというわけではない。金融機関が日銀に預けている資金の一部に0・1%の手数料を課す、つまりはマイナス金利にするという日銀の発表だった。その資金を貸し出しや投資に回させるためである

▲今までデフレ脱却にむけ国債を大量購入して市場にお金を流す量的金融緩和をくり返した日銀である。だが2%の物価上昇達成がさらに先延ばしされるなか、今度は金利面での追加緩和が必要と判断したらしい。ちなみに欧州は一昨年にマイナス金利を導入している

▲「世界にこわきものは酒の酔(よい)と銀(かね)の利にて御座(ござ)候(そうろう)」は井原西鶴(いはらさいかく)である。金利の正負逆転には西鶴もびっくりだろうし、市場の酔いをさまさぬようくり返される金融緩和には何やら空恐ろしいものがある。

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