木村 和美 Architect

建築家木村和美の日常活動とプロジェクトについてのブログ

●新年おめでとうございます

2013-01-03 16:40:18 | Weblog

 

 

 2013年の新春を迎えました。

昨年の10月からキーボードを叩いていなかったことになりますが、昨年のことを総括する前にもう新しい年となりあっという間の1年だった感じがします。

昨年はデユーデリの仕事が大変忙しく、まったくブログを書く時間もなかったことになります。

仕事で忙しいなどということは、数年来なかったことでその意味では幸せで、よい年だったが、それはそれでほかの事に手が回らず、精神的にはバランスを欠いた1年だったような気がしている。

 

個人的には昨年は、甲府のホテル計画で幕を開け、箱根の旅館の調査で年末を迎えたように宿泊施設に多く時間を割いた1年だった。

私と宿泊施設の出会いは黒川さんの事務所にいたときも結構あったのだが、本格的には小杉恵さんと出会い、ペンションの事業に参画してからと言ってもよいかと思う。

小杉さんのスポーツ・セリカで夜中に東京を出て八ヶ岳山麓の原村ペンションヴィレッジに宿泊して以来、西洋の宿泊システムやその歴史、デザインを研究することになった。

振り返ってみてこの取り組みは宿泊施設の範疇にとどまらず私にとって東西文化の違いやグローバルな考え方の基礎になったとも思っている。

 

一方で、デザイナーの谷内田孝氏と知り合い、初めて取り組んだ仕事も地方のホテル計画だった。

ペンション事業とほぼ同時期のことだった。其の頃、シマ・クリエイティブ・ハウスでザ・ホテル・ヨコハマの宣伝や販売促進をやっており、当時このホテルには新進気鋭のホテルマンが多く集まり、様々な会話の中で刺激の多い交流に私も参加した思い出多きものだった。

谷内田氏は元々洋風の文化よりは和風のそれに造詣が深く、着物や料理、絵画に関する該博な知識に感心したものだったが、それが和風旅館の計画に結びついていくことも自然の流れであった。

当時の旅館は様々な問題を抱えてはいたが、関東一円にある旅館を回ってみて、その宿泊業界に占める位置と和風の文化に対する貢献は並々ならぬものであることを実感した。

 

建築家は普通、住まいや住宅に多大な関心を抱き、生活や住まい方に対する新しい提案に腐心することがマジョリティであり、現在でも多くはそうであるが,幸か不幸か私は、黒川さんの事務所で最初に担当したプロジェクトがリゾート開発だったこともあってか、住まいより遊びの施設に多くのエネルギーを費やしてきたように思う。

昨年を振り返り、その原点に戻ったようなことではあるが、当時と比較して宿泊施設に”遊びの要素”がだんだんと少なくなってきたことも痛感する。 

とにかく経営的にも厳しくて、顧客に遊びを提供するどころの話ではなくなった。これもここ数年のグローバル経済の結果かとも思う。

 

お正月の一日、ヨコハマ駅前のホテルの”お正月中華バイキングの集い”に家族で行ってきたが、子供向けのお餅つきや獅子舞などのイヴェントもあるやに聞いたが、実際はそんなものはなくただ並べられた料理とテーブルの間を行き来するだけであった。

もっとも子供向けのこのような催しは、ホテルといえども中々難しく、スタッフも苦労しているようだった。

 

こんな具合で、今年は昨年感じたことを反省し、多少とも自分にこだわり、納得して仕事をしていきたいと思っている次第です。

2013年良い年になりますように、、、。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 


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